スペイン植民地時代を今に残すオアハカ歴史地区と、アメリカ先史時代を代表する遺跡モンテ・アルバンは、１９８７年世界遺産に登録された。◆スペイン植民地時代の街、オアハカの象徴「サントドミンゴ教会」は１６世紀から約１００年の歳月をかけて作られた。高さ３５ｍの鐘楼を持ち、バロック様式の傑作といわれている。キリスト教勢力を誇示し、以降３００年以上もの間、人々の信仰の中心であり続けている。オアハカの街の西およそ１０ｋｍ、丘陵の頂上部につくられたアクロポリス、「モンテ・アルバン」。先住民たちの祭祀場として紀元前７世紀に本格的な建設が始まったと考えられているが、なぜ水もない山頂に４２平方ｋｍにも及ぶ広大な都市がつくられたのか、なぜある日突然滅んでしまったのか、未だに謎のままである。◆ロサリオ礼拝堂、サン・パブロ教会

万葉集の歌にちなんだ奈良県内各地を本上まなみが散策するミニ番組。◆この回は奈良県橿原市の畝傍山を訪ねる。『恋ふること　慰めかねて　出でて行けば　山も川をも　知らず来にけり』　柿本人麻呂

四国４県の豊かな自然と独特の歴史が育んできた伝統や祭りなど貴重な遺産をシリーズで紹介していくドキュメンタリー。（２０００年５月３日～２００３年２月１日放送）◆この回は「こんぴらまいり今昔」として、瀬戸内海国立公園・象頭山、金毘羅宮本堂、クンビーラ（薬師十二神将の宮毘羅）、重要文化財十一面観音立像、旭社、大門、松平家から寄進された燈籠、賢木門、絵馬堂、犬の代参、桜花祭、蹴鞠、金毘羅宮例大祭、御神幸、花魁道中、金毘羅宮にある小林一茶の歌碑、金毘羅宮に行く街道（伊予・土佐街道、多度津街道、阿波街道、高松街道）、丸亀港・江戸講中灯篭（太助灯篭）、丸亀市南条町の燈籠、などを紹介する。

視聴者に公募した「心に残る風景」や「伝統の味や技」などを毎回取り上げ、２１世紀に残しておきたい「みやぎのとっておき」を紹介する。◆今回は、仙台市の南隣、名取市にあるミステリアスな古墳、雷神山を訪ねる。

斑鳩と飛鳥をほぼ直線で結ぶ道を太子道と呼ぶ。聖徳太子が住まいと都を往復した道である。直線で約１６ｋｍ。聖徳太子に興味を持ち、法隆寺で行われる金堂修正会に１９９５年から参加している作家・立松和平さんが太子の魅力を語る。

定年を間近に控えた熟年夫婦の破局から、夫婦関係の再生までを描くドラマ。会話によって互いの心の内を理解できること、そして定年後の人生にも夢や理想に挑戦するチャンスがあることを伝える、熟年夫婦への応援歌。◆九州・福岡。鉄男（地井武男）は３年後に定年を控え、海洋テーマパーク建設事業の責任者を務める商社マン。しかし一人娘の結婚式当日、市の事業撤退による建設中止の知らせが入る。ショックのあまり披露宴を欠席した鉄男に、妻の華子（市毛良枝）は離婚届を渡して家を出る。華子は仕事一筋の夫を支え、娘を育て上げ、義母も看取った後、自分の生き方を模索しようとしていた。

江戸時代になって街道が整備されると、全国の庶民の間に「せめて一生に一度は」とお伊勢参りが大流行した。神のおかげ、人のおかげで生きられることを感謝する、いわゆる「おかげ参り」。日本の人口が三千万人だった頃に、年間五百万もの人が伊勢に押し寄せたという。そんなお参りの楽しみ、いまも変わらぬうまし国・伊勢の味。伊勢海老、サザエに神様が召し上がる御神酒などなど、門前のおかげ横丁は賑わいつづけている。

北魏の孝文帝が洛陽に遷都した４９３年から、４００年掘り続けられ、北魏から唐にかけての仏教美術の変遷を一望する仏教美術の博物館とも言える龍門石窟は、２０００年に世界遺産に登録された。中国国内の度重なる政変、仏教弾圧、盗掘などの危機を乗り越え、龍門石窟は、中国仏教美術の貴重な証人となった。また、龍門石窟のある洛陽は国際都市でもあったため、様々な人々が石窟を訪れることで、中国仏教美術を東アジア全域に広めていった。◆龍門石窟、大廬舎那仏、万仏洞