１９９６年２月１０日、北海道古平町の豊浜トンネルで岩盤が崩れ落ち、２０人が命を落とした。５年経過後も問題となっているのは、維持管理上の過失。「開発局は事故前に３００トンもの落石があったことを知りながら、調査せず事故の前兆を見逃した」として、北海道警は当時の職員を業務上過失致死傷罪の容疑で書類送検した。（２００１年１月に嫌疑不十分で不起訴決定。）もうひとつは設計施工上の過失。岩盤が不安定な急崖地に坑口を設け、工事中も空洞が出現するなど、ルートの選定・施工に問題があったのではないかというもの。番組では、事故前に撮影された写真や捜査資料、事故の前兆の目撃者の証言、教授らの話をもとに、改めて事件を検証する。

天台宗総本山、比叡山延暦寺は、日本仏教の母なる山と呼ばれる。それは、この寺が、法然、親鸞、一遍、栄西、道元…と、後に一宗一派を開いた名僧、高僧を輩出していったからである。◆延暦寺とは、根本中堂を筆頭に、三塔十六谷の寺院の総称であり、それぞれの堂塔で、日夜、厳しい修行が続けられている。◆千日回峰行、十二年籠山行などの荒行が今日も行われ、根本中堂の本尊薬師如来像の仏前には、開祖最澄が灯した不滅の法灯が、１２００年間絶えることなく燃え続けている。◆古都京都の文化財

１５０億年という壮大な宇宙の進化を臨場感溢れる映像で描き、生命はどこから来てどこへ向かおうとしているのかを探るシリーズ。（４月２９日開始、全９回）◆グリーンランドの地層から発見された、３８億５千万年前の地球最古の生命の痕跡から、生命は地球環境が穏やかになるとすぐ誕生していたとわかった。人類が生まれ、文明を発達させるまで４０億年近い時間が必要だったのだ。では、他の星に生命が、文明が存在した可能性はなかったのか。最新の観測から、大宇宙を舞台に繰り広げられた壮大な物語を描く。

京都出身のタレント・森脇健児が、京都の様々な人々との触れ合いを伝える、京都発のハートフル・バラエティ番組“らくらぶ。金曜日”。◆この回は「円山花見企画」と題して、花見の名所・祇園の円山公園で見知らぬ人々とお花見をしようという突発イベントを開催。当日午後４時から、森脇が京都の街々で５０個のおちょこを配り、「６時半に円山公園で待っています」と花見に誘う。果たしてどんな人が、５０人のうち何人が、円山公園に来てくれるのか？

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、一目十万本といわれる更埴市のアンズ畑を紹介する。

佐太神社は、かつて出雲二宮として出雲大社に次ぐ大きな勢力を持っていた。御座替神事は毎年９月２４日に神々の座る神聖な場所である御座を敷き替える、一年ごとの遷座祭ともいえる行事で、神の座を年ごとに新しくすることで神々の力が常に新しく続いて行くことを願ったものとされている。この祭を執り行う宮司は、一週間神社にこもって身を清め行事に臨む。祭の当日神社に集まった近郷の神職が、末社と呼ばれる周辺の神社の御座替えを行う。新しい御座は、国の重要無形文化財に指定されている佐陀神能の「御座舞」で清められたあと本殿へと運ばれ、宮司の手で敷き替えられる。この本殿での儀礼が行われている頃、神楽殿では、佐陀神能「七座」の舞が奉納される。神事の翌日に迎える例祭でこの新たな座に神々を迎え、繁栄を祈る。

「鬼平」こと江戸の火付盗賊改長官・長谷川平蔵の活躍を描く時代劇のスペシャル。◆平蔵の役宅に盗人が入った。盗んだのはキセルだけ。その後、平蔵が舟遊びで大川に出かけると、歌のうまい船頭が盗まれたキセルを持っていた。船頭・友五郎はかつては名の知られた盗人で、面白半分でやったことだった。そんな友五郎を、昔の盗賊仲間が再び押し込み強盗に引き込もうと企む。主題歌：ジプシー・キングス「インスピレーション」

記者たちの述懐を通して、ハンセン病問題へのマスコミの責任を問うドキュメンタリー。◆２００１年、国家賠償訴訟の勝訴と国の控訴断念で大きな転換点を迎えたハンセン病問題。マスコミは政府や国会の怠慢を指摘したが、報道をしてこなかったマスコミも、責任の当事者なのだ。毎日新聞神戸支局の内藤さんは、業務の傍ら、過去の報道を検証している。朝日新聞記者・三宅さんは２５年前にハンセン病問題の記事を１２５回連載し、取材を通して自身の中にある差別意識と向き合うことになる。記者たちの声から、マスコミの抱える問題が見えてくる。◆アートネイチャースペシャル