日本一小さな競馬場・島根県の益田市営競馬場（２００２年８月１６日廃止）で競走馬とともに生きる若者の青春を描く。◆騎手になる夢がかなわず厩務員として働く青年。彼の世話する馬に乗ってレースに臨むもう一人の青年。２０代前半の２人の青年は、立場は違っても競馬に対する思いは同じ。そんな彼らの目標は、じゃじゃ馬「ミスポンタ号」で勝利を挙げることである。しかし調教師は、新人騎手が騎乗することを許可しない。厩務員の青年の努力でミスポンタ号を何とかおとなしい馬にしようと調教する。いわゆる３Ｋと呼ばれる環境でひたむきに仕事に取り組む２人の姿を約１年間に渡って追った。

地雷廃絶を訴えるマンガを描いている中学生、柴田知佐さんのカンボジア訪問を追うドキュメンタリー。◆愛知県岡崎市に住む中学１年生の柴田さんは、学校で勉強したのをきっかけに、地雷廃絶を訴えるマンガを描き始めた。このマンガをホームページに載せたところ、全国各地の小中学校で知られるようになり、教材などで使われるようになった。その山中さんが夏休みを利用して、今もたくさんの犠牲者が出ているカンボジアに出かけ、初めて生々しい地雷の恐怖に触れた。そこで見たものは、地雷原の中でしか生きられない人々の暮らしや、傷ついた子どもたち。その旅の様子を記録し、地雷の恐ろしさと戦争のむなしさを訴える。

木工品の曲げ物と指し物の職人を紹介する。◆山ノ下さんは曲げ物職人。丸鉋で丸みをつけた側板（クレ）をタガで締め、祝い樽を作る。プラスチック製品の普及で曲げ物職人は激減したが、産湯の下盥、結婚の祝い樽など、人生の節目と曲げ物は深く結びついてきた。◆榊さんは、箪笥職人として修行したが洋箪笥に押され、高岡銅器を入れる桐箱作りを始めた。頭の中にある設計図を物差し一本で形にしていく。蓋がガタつかず、継ぎ目が直角で、見た目に美しいのが良い箱だと語る。◆祝い樽づくりの工程

視聴者に公募した「心に残る風景」や「伝統の味や技」などを毎回取り上げ、２１世紀に残しておきたい「みやぎのとっておき」を紹介する。◆今回は、即日出荷でその日の夕方には食卓に並ぶ、新鮮産直が売りの志津川産の牡蠣を紹介する。

戦争によって翻弄されたある親子を通して家族の在り方、愛、絆を描く。◆２０００年、日本とドイツに別れて暮らす家族が再会した。宮城県に住む伊藤實さんとドイツに暮らす子どもたち。しかし、共通の言葉はロシア語しかない。サハリンにいた伊藤さんは戦後シベリアへ抑留。その後、カザフスタンに住むよう命じられ、そこで戦争で家族と引き裂かれたドイツ人女性と出会う。同じ境遇の二人は心を寄せ合い結婚して子どもをもうけたが、やがて妻は病死。ソ連崩壊で家族が困窮する中、伊藤さんの子や孫にドイツ移住の道が開ける。当時結婚届を出せなかったために移住資格のない伊藤さんは、悩む子どもたちの移住を後押しする。カザフで一人暮らしを決意した伊藤さんも永住帰国が実現し、半世紀ぶりに日本に帰った。

生まれつき聴覚に障がいを持つ美栄子。就職、結婚、出産、そして夫の転勤による引越しと、誰の人生にも付きものだが、障がいのために高くなっているハードルをいくつも越えてきた。そんな彼女の子育てを描くシリーズ４作目。原作：軽部潤子。◆新しい部署で奮闘中の夫・博文（武田真治）、小学校３年になった娘・千鶴とともに、忙しいながらも幸せな日々を送る美栄子（菅野美穂）。しかし、千鶴は美栄子の日常生活に危険が伴っていることに気付き、自分が母親を守らなければと思いはじめる。娘に芽生えた責任感にショックを受けながらも、自分は強いと教えていく美栄子。元気を取り戻した千鶴は英語教室に通い始めるが、そこで出会った男の子に、思わず美栄子の障がいのことを隠してしまう。

改革開放の波が押し寄せる中国経済のいまを描きながら、日本人の若いビジネスマンと少数民族・羌（ちゃん）族の娘との恋、中国と日本の親子の絆を、世界遺産にも指定されている九寨溝を舞台に描く全２回のドラマ。（後編は２６日に放送）◆上海の日系企業に赴任した前田健也は、信用取引をした相手の陳恩厚に姿をくらまされる。恩厚を追って、少数民族羌族の住む桃坪村を訪れた健也は、彼の妹で小学校で音楽を教えている春桃に出会う。恩厚の行方を追ううちに、二人の間に恋心が芽生える。

八坂神社・山鉾町を舞台に、７月１日の「吉符入り」から１ヶ月間に渡って繰り広げられる壮大なドラマ・祇園祭を、祭りに奉仕する町衆たちの取材によって描き出す。◆普段は目にすることのない様々な神事・行事、裏方の様子まで紹介。山鉾巡行から御神輿まで、華やかさの裏で祭りを支える裏方たちの熱い思いを追う。