宮崎県、中央やや南の綾町。ここの山は照葉樹林で名高い。カシ、シイ、ツバキなど、一年中緑の葉の樹々。流れ出た水は湧き水となり、名水百選とされた。◆焼酎雲海は、その水で育まれる。織物も水が重要だ。手紬を綾北川ですすぐ。そして農業。町の人々は、農薬を使わない有機栽培を続けている。枯葉を積んで堆肥にし、土に戻すが、一番の敵は雑草だという。◆谷川にかかる、高さ１４２メートル、長さ２５０メートルの照葉大吊橋は世界一。照葉樹林の山々は、それよりもはるかに高い。◆綾の照葉樹林、綾湧水群

シミエンは、世界でも最も珍しい動植物の楽園である。◆エチオピア北西部の山中に広がるシミエン国立公園は、標高４０００メートルを超え、断崖絶壁の地形、寒暖差の激しい気候が孤立した生態系を形成し、珍しい姿の植物や動物が多い。ライオンのようなたて髪をもつゲラダヒヒ、野生の山羊ワリア・アイベックス、ナデシコ科、ユリ科などの高原植物、高さ８メートルにも及ぶジャイアント・ロベリアなどである。◆しかし今、シミエンは、人口増加のため、環境保全の危機に立たされている。◆シミエン国立公園

鎌倉の魅力を地元局の視点で紹介する。◆鎌倉で、麻や木綿の布を使って染めている友禅の工房を紹介する。

時代の流れとともに消えようとしている、ふるさと島根・鳥取の素顔、自然、生活、文化、伝承行事などを、映像遺産として後世に伝えるシリーズ番組。◆一昔前の山村風景が残る鳥取県智頭町板井原地区を、まるごと後世に残そうというプロジェクトが進んでいる。その第一歩としてかやぶき屋根の葺き替えが行われた。作業に当たるのは岡山県の職人グループ。ひところはかやぶき屋根も減りつづけたが、ここにきて全国的に保存に向けた動きが盛り上がり、職人も日本中を飛び回っている。地方により屋根の形が違うなど、その土地の生活にあった工夫がされているという。（鳥取県智頭町）

女優・遠野凪子がアフリカ中南部のザンビア共和国を訪ねる。ベンバ族の家庭にホームステイし、昆虫や小動物など大自然のグルメを堪能する。◆ベンバ族はザンビア国内でも有数の虫好きの部族。トウモロコシやキャッサバを主食にしているが、ネズミやモグラなど小動物、さらにアリ、セミ、カミキリムシなど様々な昆虫が大好物。以前、酒井美紀のウルルンを見て「私も虫が食べたい」と思ったという遠野は、ベンバ族のモアペさん一家と暮らし、一緒に物怖じせずネズミやコオロギなどを次々食べる。そんな彼女にモアペさん一家は、「チプミ」と呼ばれる貴重なものを採って食べさせようとするが、遠野はチプミを前に号泣してしまう。

犯罪被害者と放送記者の交換メールを通じて、被害者の内と外の叫びを聞き、「被害者支援のあり方」を考える。◆２４歳の本村洋さんは、１９９９年４月に妻と娘を１８歳の少年に殺害された。ＹＡＢ山口朝日放送の島袋夏子記者は、事件の取材を続ける中で、本村さんとメールのやりとりを始めた。被害者の権利の確立に向けて、公の場で気丈に活動を続ける本村さん。その一方で、メールの中だけで漏らす本音からは、「悲しすぎて死んでしまった家族の顔さえも思い出せない」などという心の傷が浮き彫りになる。

ＣＳ・京都チャンネルで放送された『本上まなみの極私的京都』を再構成したミニ番組。本上が学生時代を過ごした京都を散策する。◆苔寺を訪ねた本上が苔への思いを語る。

栃木県中央北西寄りの日光市。東照宮、二荒山神社と輪王寺があり、世界遺産にも登録された。陽明門には５千を超える彫刻があり、見飽きることがないので、日ぐらしの門、という。◆海老屋では僧侶・修験者の蛋白源に湯葉がつくられ、中禅寺湖からは毎秒３トンの水が９７メートルの華厳の滝となって落ちる。◆家康は久能山から日光への改葬を遺言した。なぜ日光だったのか、今も謎であるが、平和な世の中がなによりだ。懸命に修復を続ける人々の活動に拍手を送りたい。◆日光東照宮【国宝・重文】、二荒山神社【重文】、輪王寺【国宝・重文】、日光街道、日光彫刻