時代の流れとともに消えようとしている、ふるさとの素顔、自然、生活、文化、伝承行事などを映像遺産として後世に伝えるシリーズ。◆万年筆を使う人が減ってきている中、鳥取市にある万年筆専門店では手づくりの万年筆が人気を呼んでいる。手づくりで万年筆を作っているのは６５歳の田中さん。この道五十年、使う人にあった万年筆を提供したいと二十年前からは手づくりで万年筆づくりに取り組んでいる。手づくり万年筆は、大きく４つの部分で成り立っている。キャップ、胴軸、首軸、ペン先です。胴の材料は、セルロイド、エボナイト、水牛の角、木などで、使う人の好みで選ばれる。ロクロを巧みに使って、胴軸づくりからキャップをつなぐねじ切りなど完成までに２６０の工程があり、一人で作業をしている。田中さんの万年筆のファンは県内外問わず、これまでも何本も注文してくれる人も。田中さんの手づくり万年筆はこれまでに六千本を越えるが、注文がある限り万年筆づくりを続けたいと店の片隅で今日も作業を続けている。

野生動物の生態や人間との関わりを描いた椋鳩十の動物文学を、詩情あふれる絵にあわせて読み聞かせる番組。◆鹿児島の南に浮かぶ種子島。とらまつは大きな牛を素手で倒す、島一番の腕自慢だ。ある日、鯛をいっぱい釣り上げて大いばりでほうまん池のほとりにさしかかると、地面から不思議な手が生えてきて、鯛を全部とってしまった。（全４回）

夏休みの風物詩、ラジオ体操。しかし、初代ラジオ体操は終戦後に軍国主義の象徴とみなされている。いまや日常生活に根付き、軍国の影も見えなくなったラジオ体操７５周年の夏に、母と子の喜怒哀楽を描きながら戦争の意味を改めて問う。平成１５年度文化庁芸術祭参加。◆昭和２０年夏、瀬戸内海の小さな島に大阪から疎開してきた一家。女手一つで４人の子を厳しく育ててきたツル子は、長男の征男を鍛えるため、毎朝ラジオ体操を欠かさない。征男の夢は、戦地の父のように立派に出征することだった。

笑福亭鶴瓶と坂崎幸之助による音楽・トーク番組。佐野史郎をゲストに迎え、涙と笑いの１９７０年代を思い返して、トークを挟みながらひたすらにフォークソングを歌う。

佐世保市制１００周年記念イベントとして企画された創作ミュージカル「海のサーカス団」。舞台は九十九島、出演者の多くはお芝居の経験のない一般市民。２年越しで練習をつみ、本番に至るまでをドキュメントする。◆脚本は市川森一さん、舞台美術は朝倉摂さん、演出は原田一樹さん、要となる主役は元タカラジェンヌの安寿ミラさん。２００１年８月のワークショップに集まったのは３８０人。２００３年３月のたった２日の本番に向けて、歌とダンスと芝居のけいこに打ち込む２年間が始まる。

小学校教師と禅宗の修行僧の運命的な恋を描いた連続ドラマのパート３。果たして二人は結ばれるのか。（２００３年９月２９日～１１月２１日放送、全４０回）◆第１話。運命的な出会いをした教師・木里子（小田茜）と雲水の陽春（猪野学）。白血病に冒された木里子に、陽春が骨髄を提供したことから二人の愛は一層深まっていた。再移植を受けた木里子の経過は良好で、父の周作（篠田三郎）は担当医から再再発の可能性は低いと聞いてほっとしていた。その頃、木里子はかねてからの約束通り、陽春とイルカを見に行き、初めて食事を共にする。

群馬県内に残る伝統的な手法での“ものづくり”の技を伝え残そうと、１９９３年にスタートした番組。技術はもちろんのこと、作品に反映する“作り手の人柄”も描く。◆前島さんは昭和３０年（１９５５）生まれ、女子美術大学デザイン科を卒業。１５年ほど前に出会ったのが、ドイツの建築家、ブルーノ・タウトが県内各地で行った工芸指導の中で生まれ、群馬県の地場産業となっていた「西上州竹川編み」だ。残り少ない職人から独学で技術を教わるなどして復興に努め、これまで県内外で１００回近くの個展やグループ展を開催。２００３年１月には群馬県ふるさと伝統工芸士に認定され、西上州竹川編みも伝統工芸品に認定された。その製作工程や作品の数々を紹介する。

ちょっと頼りないがめちゃくちゃ優しい夫と、かわいい妻。２人はお互いの幸せを何より考えるが空回りばかり。しかし、ある日、妻に異変が起こり、ピンチの夫を救うハートフルコメディ。（２００３年４月１９日～７月５日放送、全１１回）◆最終回。留美子（篠原涼子）のお腹の中で赤ちゃんが順調に育っていることが分かり、町田家では笑顔が絶えない。そんな折、蟹（西村雅彦）の発案で、社員に加え小松（大倉孝二）、スーザン（ベッキー）、モコミチ（速水もこみち）らと慰安旅行に出発する道男（伊藤英明）。妊娠中のため留守番のはずだった留美子も加わり、慰安旅行は大盛り上がり。ところが、慰安旅行から帰ると会社が渡辺（生瀬勝久）の経営するヤミ金の事務所になっていた。再び失職してしまった道男は急いで仕事探しを始める。そしてある決心をする。