愛知県が生んだ世界的ヴァイオリニスト、竹澤恭子の足跡を辿る音楽ドキュメンタリー。世界中を飛びまわる彼女をアメリカ、欧州、東京と追って、その音楽性を描く。

病と闘いながら生きる娘、娘を見守る父、その父の再婚相手という三者の関係を通して、親子の絆を描く。原作：小島政二郎。◆昭和３９年、鎌倉。妻に先立たれた作家・藤沢省二郎（杉浦直樹）は、税金を払うために住み慣れた家を売り、娘・みこ（一路真輝）と新居に移り住んだ。不満をこぼし続ける父に、みこは罵声を浴びせるが、心情は察する。みこは回復の見込みのない病を抱えており、父に毒舌を吐くのも心配させまいという心の裏返しだった。やがて省二郎は高野冴（竹下景子）という女性と再婚を決めるが、省二郎とみこの微妙な関係を見抜いた冴は、同居せず省二郎が冴の家に通う「妻問い婚」を結婚の条件にする。

「なるほど」を合言葉に、北海道の様々な魅力を紹介するシリーズ。レポーターが道内各所に出向き、色々な雑学や情報を交えながら、土地の「人・モノ・自然・味覚」を伝える。ナビゲーターは明石英一郎アナウンサー。（２００２年１０月６日～２００５年９月２５日放送）◆冬の北海道で一番ダイナミックな魅力、それはオホーツクの流氷。流氷で有名な網走地方に氷の達人たちを訪ねる。ワカサギ釣り名人の大発明、そして巨大な氷上絵文字の秘密まで、雪と氷とともに生きる人たちと氷にまつわる「なるほど！」を紹介。レポーターは急式裕美。「サンデー！北のなるほ堂」シリーズ。

野生動物の生態や人間との関わりを描いた椋鳩十の動物文学を、詩情あふれる絵にあわせて読み聞かせる番組。◆今回は、腕自慢の男がカッパに翻弄される不思議な物語の第３回。（全４回）

知的障害を持ちながら水泳で活躍する中学生を通して、知的障害者の社会参加には何が必要かを考えるドキュメンタリー。◆一歩君は特殊学級に通う中学生。２００３年、全国障害者スポーツ大会の水泳競技で２位に入った。彼は中学校でも水泳部に所属している。以前は「前例がないから」という校長の判断で入部できなかったが、新しい校長の判断で入部が認められた。彼は新人戦のリレーに出場し、チームを引っ張った。両親は、彼が前例になることで、特殊学級の生徒と一般生徒との壁を取り払いたいと考えている。

斜陽に苦しむ炭田の街の、日本初のテーマパーク「常磐ハワイアンセンター」への転身を描く。◆１２０年の歴史を持つ常磐炭田は、１９７６年、常磐炭鉱西部鉱の閉山をもって歴史の幕を下ろした。しかし、赤字が重なり、炭鉱の存続法が模索されていた時、「あり余る温泉を利用した観光事業はどうか」と発想の転換をした男がいた。当時の常磐炭鉱副社長・中村豊だ。炭鉱の従業員やその家族が猛練習してバンドメンバーや踊り子になり、ハワイアンセンターが１９６６年にオープン。厄介者の温泉を元に、年間１００万人が訪れるテーマパークに生まれ変わった。

少女が心の傷という呪縛から解き放たれ、自分の人生をしっかりと歩み始めるまでの姿を、みずみずしく描く。第２６回創作テレビドラマ脚本懸賞入選作のドラマ化。作：藤岡麻美。平成１５年度文化庁芸術祭参加。◆女子高校生の山本うさぎ（石原さとみ）は、雪国でそば屋を営む厳格な伯父・泰三（小林稔侍）の元に預けられた。彼女はいじめが原因で登校拒否となり、また、ある心の傷で苦しんでいた。ある日、うさぎは店の常連である高校教師・三沢（筒井道隆）と出会う。森の写真を撮る三沢に興味を持ち、うさぎは少しずつ心の傷を打ち明けるようになる。三沢は「マザーツリー」と呼ばれるブナの巨木の話をする。巨木は、春が近づくと雪解けの水を力強く吸い上げる。その神秘的な音は、聞く者すべてに幸せをもたらすという。その後、三沢はカメラマンを目指して高校を退職。三沢がいなくなり、ぼんやりと日々を過ごすうさぎは、マザーツリーを探しに森へと向かう。

北海道の北部山間地を曲がりくねって流れる天塩川。２５０キロにも及ぶ流れの中流に、原始の姿を留めた森が広がっている。樹齢３百年を越える巨木が林立する森と大きな川が作る環境は、北海道でもほとんど見られなくなった自然の姿である。厳冬の天塩川にサケを求めてやってくるオジロワシ、独自の生き残り策で寒さに耐えるエゾモモンガなど、川と森に暮らす生き物たちを描く。