文化的最低限度の生活とはどんな生活であろうか。東京の古い住宅街に住む多知さん一家は、運転手をしている父親、母親そして子供９人の１１人家族、住まいは４畳半１間である。カメラは一家の普段と変わらぬ１日を追いながら、豊かな物に埋もれながらも満たされぬ思いに悩まされている現代人とは全く違った、一家の活力にあふれた健康さを描く。

炭鉱のガス爆発によって記憶を失った男。男はひょんなきっかけで、ある信者のグループに入り、信仰への道に救いを求めようとする。その陰には、海よりも深い母親の慈愛があったのだが、果たして信仰によって人は救われるのであろうか。

２０年間戦乱に明け暮れるベトナム。番組は南ベトナムの兵士や農民が何を願っているかをとらえ、“代理戦争”といわれるこのベトナム戦争のもつ意味をもう一度考え直そうとする。取材地域はメコン・デルタから中部山岳地帯、国道１９号線、国境地帯１７度線まで、延べ５０００キロに及ぶ。◆（番組冒頭から約５０秒は音がありません。ご了承ください。）

戦争未亡人が２０年後に見出した愛によって、女としての生きがいを見出すというストーリーから、愛と戦争をみつめる。一人娘の夏子を新婚旅行に送り出した戦争未亡人の静は、一人で訪れた靖国神社で二階堂という男に出会った。二階堂は、参拝に来た遺族を東京見物に案内することで稼いでいる。亡夫と同じ戦場で戦ったという二階堂と静は互いに愛し合うようになる。やがて、娘夫婦がその秘密を知り、静を問い詰める。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆別府から鶴見岳、由布岳一帯へかけての高原地帯には、ふだん旅行者が通り過ぎるようなところに豊かな歴史と景観がある。今回は全国でも稀なほど城下町の面影をそのままとどめる日出町を中心に、なぜ昔の姿が残ったのか、その経済的背景となっている畳表とその原料である「七島イ」の作業風景を伝え、あわせてみかんを中心とした方向へ転換しようとしている地元の意欲を示す。

拡大するベトナム戦争（サイゴンの反政府デモ、アメリカ北爆開始、アメリカ反戦デモ、グエン・カオキ内閣成立、米軍戦争に直接参加、韓国軍南ベトナムに派兵）、インドパキスタン問題、インドネシア国内紛争、ＡＡ会議延期（アルジェリアにクーデター）、フランス、初の人工衛星打上げ、英ローデシアの一方独立宣言、米・黒人問題、成果上げた宇宙開発など、１９６５年の海外ニュースハイライト。

新選組副長として敏腕を発揮した土方歳三の目を通してみた新選組興亡の歴史を描く連続時代劇。あまり知られていない新選組の裏面史にスポットをあて、局長から平隊士まで、ひとりひとりの人間的な悩み、苦しみ、悦びの数々をリアルに浮彫りにする。原作：司馬遼太郎。（１９６５年７月１１日〜１９６６年１月２日放送）◆元治元年六月、新選組は池田屋に斬り込みをかけた。近藤勇（舟橋元）は名刀虎徹をふるって獅子奮迅の活躍をみせる。しかし、その刀は上洛前に貧しい浪人の娘、おみね（丘さとみ）から買い取ったものだった。土方歳三（栗塚旭）はそれを偽物と見抜くが、虎徹と信じ切っている近藤のために黙っている。モノクロ作品。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆讃岐平野の溜め池や農村風景、雨乞い踊り、金比羅宮どの風物をない交ぜながら、讃岐の人々のくじけぬ起業精神、商魂を描く。