語り手自らが名作文学ゆかりの地を訪ね、風景やそこに暮らす人々に直接ふれることで、その作品世界を再認識してもらおうという文学紀行番組。第１集～４集まで制作・放送された。（第１集／１９７３年１月１１日～４月５日放送、全１３回）◆この回は、森鴎外の小説「高瀬舟」（１９１６年）。女優の岸田今日子が作品を朗読をしながら、物語の舞台である京都・高瀬川沿いを巡る。主人公ゆかりの六角獄舎跡の様子や、作中に登場する西陣の織場で働く人々のインタビューを交え、「高瀬舟」の世界を感じる。

一徹に鉄を打ち続けて来た父、亡き母の跡を継いで助産婦として生きようとする娘。娘に想いを寄せながらもうまくいかない散髪屋の若者。そこに、氷点下の世界を研究しにやって来た魅力的な科学者。みんな一生懸命でありながら、少しづつ食い違ってゆく人間模様を、ユーモラスにちょっぴり悲しく描いていく。

優秀な科学者でオートレーサーでもある本郷猛は、その能力に目を付けた悪の秘密結社ショッカーにさらわれ、バッタの能力を持つ改造人間にされてしまう。しかし、ショッカーの協力者にされていた恩師・緑川博士の手引きで脳手術の寸前で脱出。改造人間「仮面ライダー」となった本郷は、ショッカーに戦いを挑むのだった。原作：石ノ森章太郎。（１９７１年４月３日～１９７３年２月１０日放送、全９８回）◆二人の仮面ライダーの活躍によってショッカーは滅んだが、首領はあらたにゲルショッカーを組織。戦いは激しさを増したが、ついに秘密基地を発見、二人は首領を追いつめた。

死んだ子供と語り合えるという地蔵堂の住職を語り手に、参拝する親たちの一夜を記録。土俗信仰の力強さを表現する。◆青森県北津軽郡金木町川倉にある「賽の川原地蔵堂」には、子を亡くした親たちが寄進した手作りの地蔵仏約一千体がまつられている。この地蔵堂にお参りすることによって死んだ子どもと対面でき、巫女（イタコ）によって霊降された子どもの声が聞けるという。親たちは夜を徹して幼い仏を遊ばせ共通の意識で交流する。

カメルーンとコンゴの国境地帯に広がる広大なエクエトリアルの森に住む、銀白色に輝く背中のオスを中心としたゴリラの家族の生態、またゴリラの子供たちの愉快なしぐさなどを紹介する。

信州松代の旧藩士・横田数馬の娘として１８５７年（安政４）に生まれた和田英は、１７歳で故郷を離れ、官営富岡製糸場の伝習工女となった。彼女は後に富岡製糸場での日々を回顧して「富岡日記」を著す。日本の資本制生産の原初的形態を研究する上での貴重な文献といわれるこの「富岡日記」を、和田英の側から見てみると、江戸から昭和にかけて生きた女のつつましい人生をうかがうことができる。番組は和田英の生涯をたどる。

単なるのど自慢や音楽コンクールとは異なり、タレント性のある一流歌手を見つけ出し育てていこうというスカウト・ショー番組。第一段階は予選を通過した７人によって競う歌唱力のテスト。第二のテストは司会の萩本欽一を相手にタレント性を見る規定問題。この２つの最高点をとった者が、３カ月に一度行われる決戦大会の出場権利を獲得できる。この決戦大会で優勝するとスターへの道が開かれる。（１９７１年１０月３日〜１９８３年９月２５日放送、全６１９回）◆この回は１００回記念の特別プログラム。森昌子、山口百恵、桜田淳子、藤正樹、シルビア・リーほか、番組オーディション出身者が登場し、恩師である審査員との共演やカバーソングを披露する。そしてチビッコ審査員によって最優秀賞が選ばれる。

１９７２年（昭４７）６月１４日夜、東京発ロンドン行きの日本航空４７１便がニューデリー空港手前で墜落、８６人が死亡した。番組では、４７１便が地上管制塔との交信を断ってから墜落するまでの１１０秒間を、独自の立場で推理したＮＨＫ取材班の謎解きを紹介する。