戦時中に大きな空襲に見舞われなかったこともあり、古き良き時代を感じさせる近代建築が多く残る岩手県。女優・檀ふみがそれらの建物を訪ね歩きながら、その設計者やその場所を愛した偉人たちを紹介する。◆宮沢賢治、石川啄木、新渡戸稲造と、明治から大正にかけて多くの偉人を生んだ北のイーハトーブ・岩手。国の重要文化財にも指定されている岩手銀行中ノ橋支店は、近代建築の巨匠辰野金吾と盛岡出身の葛西萬司が共同設計したもので、のちに二人が設計した赤レンガ造りの東京駅によく似ている。また日比谷公会堂の原型となったといわれる岩手県公会堂には新渡戸稲造が愛した仏蘭西料理店がいまも変わらぬ味を守り続けている。

野生動物の生態や人間との関わりを描いた椋鳩十の動物文学を、詩情あふれる絵にあわせて読み聞かせる番組。◆今回は、キツネの親子と馬方の知恵比べの物語の第１２回。（全１４回）

９年前から「レクリエーション授業」という新しい試みに取り組んでいる高校を取材し、人間関係の希薄さが指摘される中でコミュニケーションを主体とした「心の教育」について考える。◆いじめ、不登校、引きこもりといったことが社会問題化する中で、鳥取県立赤碕高校では「体験を通したコミュニケーション能力の育成」に力を入れることにした。毎週、学校近くの保育所や老人ホームへ出かけ、そこで決まった相手との１対１の交流を２～３ヶ月続ける「レクリエーション授業」を開始。核家族や少子化で、お年寄りや幼児と接する機会がほとんどない生徒たちは最初のうちとまどうが、やがて相手が訪問を待ち望んでくれるようになると、生徒の側にも変化が見えはじめる。

集団暴行で娘を亡くした両親が、加害者と会って話をしたいと願い、闘いつづけた１５００日を追う。◆二十歳の女性が、男女８人から６日間にわたって暴行を受け、死亡した。加害者には刑事裁判で実刑判決が言い渡されたが、なぜあれほど激しい暴力を加え続けたのか、両親にはどうしても納得できなかった。「加害者と話がしたい」。そのために民事裁判を起こし、和解協議の名目で主犯格の女との面会にこぎつける。

長野県松本市出身の現代美術アーティスト・草間彌生を取材。創作の原点となっている病気、周囲の無理解など様々なものと闘ってきた彼女の人生と、作品の魅力に迫る。◆無限に広がる網目の絵画や、水玉をモチーフにした巨大なバルーンなど、独創的な作品で世界的に注目されている草間さん。その成功までには様々な葛藤があった。幼いころから幻覚や幻聴に悩まされ、その恐怖を乗り越えるためにそれらを描いた。しかし画家になることは周囲に猛反対され、結局単身でアメリカに渡って、自分の人生を切り開いた。

自然が残る山あいの町に暮らす家族が、母親が倒れたことをきっかけに互いの強い愛と絆を再確認する。脚本：野島伸司。（２００５年４月１０日～６月２６日放送、全１１回）◆最終回。家族の絆を取り戻したい真柴家の一同は、由美（原田美枝子）のお墓の前で誓いを立て、それぞれ行動を開始する。中川（萩原聖人）からボクシングを教わっていた豪（市原隼人）は念願のスパーリングに挑む。一方、幌（神木隆之介）はあこがれの少女・未来（大後寿々花）が車椅子で生活している本当の理由を知る。母の死を乗り越えようとしている幌は、未来を救おうとする。そしてみちる（綾瀬はるか）は、由美そっくりで騒動の元となった園子のもとを訪ね、あることを依頼する。

“主婦の視線”を武器に、男性刑事や検事では気づかない手がかりを発見して事件を解決に導く女性検事・鶴丸あやを主人公にしたシリーズの第２弾。（２００５年１月１３日～３月１７日放送、全９回）◆屋台で飲んでいて、意気投合した女性の投宿先についていってしまった北村警部（船越英一郎）。翌朝目覚めると女性の姿はなく、浴室に中年男性の死体があった。北村は慌てて警察に連絡し、容疑者として逮捕される。やがて姿を消した女が発見され、その男は自殺だと言う。しかし京都地検の検事・鶴丸あや（名取裕子）は、女が季節はずれの虫干しをしていたのを不審に思う。

小学校からの付き合いの「テッちゃん」と「ヤッちゃん」が、７年前から絵手紙の交流を続けている。６８歳になる二人のあたたかい交流を追う。◆７年前、寝たきりの母親の介護をしていた石田さんが、テレビをきっかけに独学で絵手紙を始め、たまたま五島さんに送ったのが始まりだった。何気ない日常生活に関する事柄から、介護に関する情報の交換、お互いを励まし合ったりと、古くからの友人のあいだを絵手紙がゆきかう。