地理的・歴史的に、大陸との強い関わりをもつ山陰地方。古代北東アジアの交流を考古学的にたどるシリーズ。◆五千年前の縄文土器が文様の影響を受けた時代以来、朝鮮半島南部の慶尚道島根県は密接な交流があった。海峡を挟んで向かい合う両地域で考古学・人類学・動物学・歴史学など多彩な分野での交流の足跡を辿り、現代につながる地域間交流の歴史を振りかえる。

山梨に関係のある音楽人を毎週紹介する番組。邦楽・洋楽、楽器製作所など、ジャンルを超えた音楽人を紹介する。（２００３年７月５日開始）◆今回は番組スタートから１年の記念番組として、司会の二人が番組発展祈願に富士山でのコンサートを企画。後半では、登山当日からコンサートまで。突然の氷あられのハプニング、美しいご来光、そして山頂でのコンサート。登山者の反応やいかに。

江戸が爛熟期を迎えた元禄の人々に強い衝撃を与えて以来、さまざまな形で解釈され語られてきた「忠臣蔵」を、原点に帰り、忠義をもって主君の無念を晴らし、潔く散った義士たちの物語として描く。テレビ朝日開局４５周年記念企画。（１０月１８日開始、全９回）◆元禄十五年十二月十四日、大石内蔵助は雪の中、瑶泉院を訪ねる。討ち入りを打ち明けたかったが、吉良方の間者に漏れることを恐れ、他家へ仕官が決まったと嘘をつく。赤埴源蔵は兄の羽織と別れの盃を交わす。吉良邸の隣に屋敷を構える土屋相模守は、前日の世間話で赤穂浪人・大高源五の話が出たことから、討ち入りが今夜であることを予測していた。そして、蕎麦屋の二階に集まった一同は、本所松坂町へと向かう。

日本最古の歌集「万葉集」に収められた歌は約４５００首。５世紀ごろから８世紀にかけて詠まれたもので、当時の人々の姿を伝えてくれる。番組では万葉学者の中西進氏が案内役となり、万葉の歌を奈良県立万葉文化館に所蔵されている万葉日本画とともに紹介しながら、万葉びとの心を訪ね、美しい風景に彩られた大和路を巡る。◆シリーズ１の総集編として「春を待つ巨勢」「よみがえる飛鳥」「香具山に来る夏」「葛城山の雲」「落日の二上」「巻向の瀬音」「佐紀沼の花」「高円の面影」「恋の斑鳩」「み狩野の宇智」「仙郷の吉野」「かぎろいの宇陀」を紹介する。

岩手と宮城を貫いて流れる東北最大の川・北上川２４９キロを、リヤカーを引いて河口から源流へとさかのぼるカメラマン・橋本照嵩さんの旅を追う。人々の暮らしと川とのかかわり、そして美しい自然を描く一方で、汚染された川の現状を浮き彫りにし、旅を通して得た感動や川を取り巻く課題を伝える。

紀元前７世紀の都市国家に始まり、イタリア半島から拡大して地中海全域を支配した巨大国家・ローマ帝国。地中海全域に残る遺跡を取材、様々な角度からその繁栄と滅亡の要因を探り、最新のＣＧ技術を駆使して描く。（１１月２０日～１２月４日、全３回）◆ローマ帝国の絶頂期、一夜にして火山灰に埋まったため、当時の市民生活をそのまま残したタイムカプセルとなったイタリア・ポンペイ。発掘は１８世紀に始まったが、いまだに調査が続いている。最近注目されているのが町のいたるところに残された“落書き”である。恋人への思い、友人への連絡、熾烈な選挙広告など、当時の人々の様子を生き生きと伝えている。また、呪いや誹謗中傷、強盗への不安など、全盛を極め退廃へと堕ちはじめたローマの影を予感させる落書きもある。ポンペイの最盛期は、有名な皇帝・ネロの治世と重なっている。

東京・日比谷公園の片隅にある６本の鉄棒には、毎日近くのサラリーマンたちが集まってくる。上半身裸になって鉄棒にぶら下がるサラリーマンたちの年齢や職種は幅広い。男たちは、この時だけは仕事を忘れてそれぞれの目標とする技に挑戦する。男たちの互いに励まし合う様子と、それぞれの生活や思いを描く。案内人は谷啓。

花人・川瀬敏郎が２００４年に松代で開いた花会を準備から当日までの半年かけて取材、彼が松代で見出した美の世界を描く。◆真田十万石の城下町として栄えた長野市・松代。会場となった文武学校は文武両道を唱えた真田藩の藩校で、質実な佇まいの中に近世の素朴さや実直さが漂っている。独創的な花で多くの人を魅了する川瀬敏郎は、その精神世界を花に表現する。