２００４年１０月の新潟県中越地震から１年、ほとんどの住民が避難生活を続けている旧山古志村で、諦めずに米作りに挑む農家の１８０日間を追う。◆地震後はじめて迎えた春、村に戻った住民が目の当たりにしたのは、記録的な大雪で被害が広がった故郷の姿だった。崩れた棚田を前に、それでも米を作りはじめる。地震の前には自宅の目の前だった田に、仮設住宅から１時間以上かけて通う。山古志の人々が『山』と呼ぶ土地にかける人々の心を描く。

難病「拡張型心筋症」のため海外で心臓移植手術を受けた少年と、彼を支えた地域の人々の１年間の記録。◆日本では１５歳以下の子どもからの臓器提供が認められていないため、国内で移植手術を受けることはほとんど不可能に近い。しかし海外で手術を受けるためには、治療費のほかに渡航費や滞在費など数千万円以上の費用がかかる。

９年前から「レクリエーション授業」という新しい試みに取り組んでいる高校を取材し、人間関係の希薄さが指摘される中でコミュニケーションを主体とした「心の教育」について考える。◆いじめ、不登校、引きこもりといったことが社会問題化する中で、鳥取県立赤碕高校では「体験を通したコミュニケーション能力の育成」に力を入れることにした。毎週、学校近くの保育所や老人ホームへ出かけ、そこで決まった相手との１対１の交流を２～３ヶ月続ける「レクリエーション授業」を開始。核家族や少子化で、お年寄りや幼児と接する機会がほとんどない生徒たちは最初のうちとまどうが、やがて相手が訪問を待ち望んでくれるようになると、生徒の側にも変化が見えはじめる。

聴覚に障害のあるお年寄りの役に立ちたいと介護福祉士を目指す女性。先天性の難聴という自分の障害を、天職に出会うための「神様の贈りもの」と表現する彼女が、夢のスタートラインに立つまでの一年を追う。◆医療系の専門学校に通い、就職活動真っ最中の八百さんは、夏休みを利用して京都にある聴覚言語障害者のための福祉施設を訪れる。そこで暮らすお年寄り、そこで働く人たちの姿を見つめて、自分の夢を再確認した。「もし耳が聞こえていたら、介護福祉士にならなかったかも」と語る。

伊奈かっぺいが情報発信基地となり、カメラが目となり足となって気になることを徹底的に探る、地域情報番組。（２００４年４月２日開始）◆今回のテーマは民謡・会津磐梯山に「朝寝、朝酒、朝湯が大好きで…」と歌われる小原庄助さん。彼は実在したのか？まずは彼のお墓があるという会津若松へ向かう。訪ねてみれば、ご住職から意外な人物像が浮かび上がってきた。調査を進めると、白河市にも小原庄助さんのお墓があるという。それも、どうやら会津若松の人とは別人らしい。さらに調べると、なんとまた別のお墓が。

世界自然遺産に登録された知床半島に魅せられた絵本作家・関屋敏隆さんの創作活動を追いながら、知床の真髄に迫る。◆この時代を生きた証として残しておきたいと語る、絵本作家・関谷敏隆さんは、６０歳の節目の年に一年がかりで知床に通う。完成した絵本のタイトルは「楽園」。知床を愛した森繁久弥さんが口ずさむ「知床旅情」。知床を歌い続けるシャンソン歌手・加藤登紀子さんが語る、奇跡のような命のつながり。美しい自然、豊かな恵み、人々の暮らし、そして明るい未来。新しい絵本を作るためのアクティブな活動をはじめた関屋さんの情熱と、絵本に込められた未来への熱いメッセージを伝える。

若手のお笑い芸人が漫才やコント、漫談などを観客の前で披露し、面白いと評価されたネタだけが選ばれてオンエアされる『爆笑オンエアバトル』。その第７回チャンピオン大会の決勝戦。◆１０８組から勝ち抜いた１０組（キャン×キャン、麒麟、三拍子、磁石、タイムマシーン３号、タカアンドトシ、トータルテンボス、飛石連休、ハマカーン、パンクブーブー）が、年間王者のチャンピオンベルトを目指して挑戦する。現チャンピオン・アンタッチャブルのベルト防衛は成るのか。

広島に原爆が投下されて２ヵ月、焦土の風景と苦しむ被爆者が日本人の手によって撮影された。現存する未編集フィルムに写された映像と現在の場所を対比し、広島の歴史とともに風化しつつある被爆の実相を伝える。