オーストリアと日本、遠く離れた東西で伝えられてきた「新月の日に伐った木はいい木材になる」という伝統の智恵を科学的に調べ、実証する。安い合板や輸入材に押されて衰退する林業を支える、希望の光となるか。◆チロル地方の民族楽器・アルペンホルンや、バイオリンの名器ストラディバリウスの最高の音を生み出す秘密は「新月の木」だという。一方、日本の銘木産地吉野地方には、旧暦一日、つまり新月前後の闇夜の日に倒した木は持ちがいいという「闇伐り」の伝統が残る。

ＳＢＣライブラリー保存の映像により、昭和３０年代からの信州の歴史、人々の暮しぶりを伝える。

和歌山の山奥で一人暮らし、月に数度、日本軍の兵士として中国で体験したことを「戦争出前噺」として語る活動を２０年続けている９１歳の本多さんの日々を追いながら、現在の「戦争と平和」を考える。◆１９１４（大正３）年生まれ、１９３９年に応召、中国へ派兵され４１年に帰国。４３年に再応召、終戦後はシベリアに抑留され、４７年の８月に帰国した。「孫に軍服を着せたくない」と単純に始めた出前は、２、３回で終わるだろうという思いに反して９１歳まで続いた。学校や市民団体に呼ばれることが多いが、たった一人のために出向いたこともあり、その回数は１０００回を超える。２００５年５月、単身中国へ渡り、戦跡で自らの行いを詫びた。その姿が中国マスメディアで予想外に大きく取り上げられたことで、日本の雑誌で誹謗されたりもした。小泉総理の靖国参拝が賛否両論を引き起こす日本で、地位も名誉も財産も求めず、ただ一人の人間として語り続ける。

伊勢湾周辺を題材に、自然環境に積極的に関わっている人たちをドキュメントする５回シリーズ。番組ナビゲーターは渡辺徹。（２００４年７月１９日～２００５年３月２１日）◆天照大神鎮座の地を探して伊勢志摩にたどり着いた倭姫は、そこで海女にアワビを献上される。古伝にも残るように、伊勢志摩の女たちは海と深いつながりを持って生きてきた。海の仕事に誇りを持って命を懸けてきた海女たち、合成洗剤追放運動に関わり続けた女性たち、島の伝統文化を守り続けた女性たちを紹介する。

合併により香焼町・伊王島町・高島町・野母崎町・外海町・三和町をあわせ、従来の異国情緒の観光名所にあわせてそれぞれの特徴ある観光資源をもつことになった長崎市。日本、中国、西洋の文化が「ちゃんぽん」になった長崎の魅力と、体験型観光の数々を紹介する。◆香焼には世界に誇る三菱の百万トンドック、伊王島には人気抜群の温泉リゾート、高島町には磯釣りスポット、野母崎には温泉に加えておいしい魚料理、そして五島灘に沈む夕陽が見られる外海町には遠藤周作記念館。三和町は全国に知られた刃物生産の町で、加えて「軍艦島」として知られる端島への遊覧ツアーも人気。

犯罪被害者の家族の心の動きを克明に描き、被害者側が何を求めているのか、またどのような支援が必要なのかを考える。◆二十歳の女性が、男女８人から６日間にわたって暴行を受け、死亡した。加害者には刑事裁判で実刑判決が言い渡されたが、なぜ殺されたのか、裁判の中でも加害者からの手紙でも明らかにはならなかった。それを知るために民事裁判を起こし、服役中の加害者との２０分の面会を果たす。そこで聞いたものは。

神奈川県内３７市町村から生中継というスタイルで、その町を丸ごと紹介する。◆寒川町は神奈川県のほぼ中央、やや南寄り。相模川の東側に寄り添う平坦な地形で、温暖な気候に恵まれ、古くから米や大麦の栽培が盛んで、現在は都市近郊農業地帯として、付加価値の高い農産物を生産している。一方、首都圏から五十キロ圏内にあって、宅地化も急速に進んでいる。町の中心にあるのが相模国一之宮・寒川神社。緑濃い神域に繋がる長い参道には、巨木に囲まれた車道と歩道が続く。参道沿いの農家では、直販も行なわれてなかなかの人気。「このまち食べちゃうぞ！」は、寒川町で最も古いピザ屋、「噂のあっぱレディー」は、金子牧場のお母さんの明るく力強い仕事ぶりを追う。

とかく「自慢」が得意じゃない日本人だが、ひねり出してもらうと案外出てくるもの。実は誰にでもある「いいトコ」を全国調査で発掘する「長所発見バラエティ」。ＭＣは雨上がり決死隊。（２００５年４月５日～９月２７日放送）◆第１回。福岡で聞いた大学生の自慢は「高校の先輩が女優の黒木瞳」、大阪で聞いた高校生の自慢は「鼻に５００円玉が入る」、東京・銀座で聞いたデザイナーの自慢は「かつてプロ野球選手だった」で「奥さんが４８才年下」。そのほか数々の自慢の中から、ゲストの小池栄子が「本日のハナタカさん」を認定する。