十代前半の少女たちの活躍が目覚ましい女子スポーツ界。水泳、体操、フィギュアスケートの幼い日本チャンピオンを追いながら、加熱しつつある低年齢化の問題もみつめ、現代スポーツ界の一断面を伝える。◆水泳の長崎宏子は１３歳、体操の森尾麻衣子は１５歳、スケートの結城幸枝は１４歳。スポーツ界、特に女子ではチャンピオンがローティーンであることが珍しくなくなった。スター選手をめざす激しい競争の中で、厳しいトレーニングが続けられる。少女たちの野心とそれを支える周囲の人々の日々を追う。

岐阜県揖斐郡徳山村。１９７６年（昭５１）にダム建設の認可をうけ、全村水没の運命にあるこの村にカメラをすえ、近代化の名のもとに消えるこの村の５年間を記録したドキュメンタリー。すでに水没した村から離れた人たちの証言もまじえ、日本人にとって故郷とは何なのかを考える。

１人の美しい女の流転を通して、政財界の裏でうごめく黒幕の悪を描く。原作：松本清張（１９８２年１月９日～１月２３日放送、全３回）◆割烹旅館で働く成沢民子（名取裕子）は、病で寝たきりになってしまった嫉妬深い夫を抱え、夢も持てず先の見えない日々を送っていた。そこへ現われた男が、ひとつの取り引きを持ちかける。その誘いに乗って家に放火し、過去をすべて捨てて生まれ変わったつもりになった民子だったが、彼女を執拗に追う刑事がつきまとう。

名奉行・大岡越前守の隠し子をめぐる事件で、岡っ引き父娘が活躍するコミカルな人情時代劇。原案・脚本：柴英三郎。◆大岡越前の隠し子という娘が現れ、人をだましては金をまきあげるという事件が起こった。とんでもない詐欺師と思いきや、肝心の奉行は身に覚えがあると言うのだ。それでも放ってはおけないと、十手をあずかる犬張子の為吉（小林亜星）も娘・お春（岸本加世子）に引きずられるように捕り物に加わる。

夫に先立たれたあと、姑に仕える一人の女性を主人公に、主婦の幸せ、本当の自由とは何かを問いかけるホーム・ドラマ。水木洋子の書き下ろし。（１９８１年１１月１０日～１９８２年４月２０日放送、全２４回）◆幸子（志賀美佳）がまたもこま子（池内淳子）を訪ねて来て、母親のところへ帰りたくないと訴える。権（小野寺昭）は、だれかがこま子の亡き夫・武光の遺産を狙って幸子を操っているという。そんなところへ、こま子の昔の恋人・片山の息子だという松生（ひかる一平）が現れ、母が急死したことを告げる。

政治・経済から社会・スポーツ・芸能まで、旬の話題をおよそ１０コーナー、それぞれ３分ほどのテンポで紹介していく生放送の情報バラエティ番組。（１９８２年１０月１０日～１９８５年３月３１日放送）◆第１回は政治関連のニュースやインタビューのほか、「なんでもベスト５」「限定情報」「ザッツ・マネー」「日本全国美人妻」「人間ウォッチング」「今週のカタログ」「今週の赤ちゃん」「日本一周・海岸線の空撮」で構成する。

１１０戸の合掌造りが残る岐阜県白川村荻町の、２００年前に建てられた神田家の屋根のふき替えを取材した。合掌造りの屋根のふき替えは、５０年に１度、春先に村人総出で行われる。古いかやぶき屋根をはがした翌日、村人およそ２３０人が６０度の急こう配の屋根にとりついて、１日でかやをふく。その様子を、冬から春の奥飛騨の自然をおりまぜて描く。

松原克己は、３０歳半ばながら郊外に家を持ち、妻とふたりの子供とともになに不自由ない暮らしをしている。しかし、郷里の和歌山にいる母と妻は折り合いが悪く別居。職場では、上司と部下の板バサミ、自宅での強盗事件、会社の厚生施設にまつわる上司の収賄などから精神の不安に陥る。そしてついに妻を強盗と間違えて木刀で殴るという悲劇を生む。自分自身に異常を感じた克己は、精神科医の矢吹に相談する。