２００５年２月に開港した中部国際空港セントレアの建設に最後まで反対した、ノリ養殖漁師たちの「今」を見つめる。彼らが守ろうとしたものは何だったのか。平成１７年度文化庁芸術祭参加。◆空港の対岸、愛知県美浜町の野間漁業協同組合では「空港島ができると潮の流れなどが変わり、海苔が壊滅的な打撃を受ける」として建設に反対していた。かつて海苔は「黒いダイヤ」といわれた高級食材だったが、大量生産時代に入って安価なものになった。しかし、手塩にかける作り手にとってはその価値は変わらない。５年前に建設に同意するまでの漁協長の苦悩や引退を決めた老夫婦の海苔作りにかける思いを、長期取材で浮き彫りにする。

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆長野県、Ｄ５１型蒸気機関車／走行、燃料をくべる様子

戦国時代のきな臭さがまだ冷めやらぬ、徳川三代家光の時代。豊臣の残党を始めとした天下転覆を目論む者がはびこる中で、各地の大名の監察役を仰せつかった柳生但馬守宗矩は、嫡男・柳生十兵衛に天運を任せた。十兵衛の命を賭した隠密旅を描く。原作：津本陽（２００５年４月１日～５月６日放送、全６回）◆第１回。家光の勘気にふれ諸国で武者修行していた十兵衛（村上弘明）は、幕府惣目付の父・宗矩（夏八木勲）から呼び戻される。家光と将軍の座を争い自害した駿河大納言忠長の家臣たちによる、幕府転覆計画が発覚したのだ。その中心人物で元・剣術指南役である戸田勘解由（松重豊）を討つため、隠密旅に出る十兵衛。怪しい女・かえで（小沢真珠）が後をつける中、勘解由と名乗る者が出現する。

パソコンや携帯の変換であっさり文章が作れてしまう時代に、日常の“日本語力”を試す「国語テスト」番組。好評を得たスペシャルのレギュラー化。（２００５年１０月１３日～２００６年９月１４日放送）◆放送前にインターネットで事前テストを行い、それにより平均点を算出。スタジオの有名人３０人の明答・珍回答を紹介し、解説を加えながら「日本語王」を決定する。第１回スペシャルでは１００問に挑戦。

２００４年１２月、スマトラ沖地震による巨大津波に襲われたインド洋沿岸。被災地には今も津波の爪あとが深く残り、避難生活を強いられている人は数百万人に上ると見られている。発生直後には伝えられなかった被災地の現状をリポートする。◆犠牲者の数は２０万とも３０万人とも言われ、被害の全容すら明らかになっていない。支援の届いていないインド領の島、急ピッチで復旧の進むタイのリゾート、震源に近いインドネシアの町などの各地を緊急取材する。

被爆してから１０年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さん。死の直前まで回復を願って鶴を折り続けたサダコの物語は、原爆の悲劇の象徴として世界中で知られている。◆しかし、禎子さんの身近にいた人たちは多くを語っていなかった。禎子の兄、雅弘さんは家族だけが知る妹の苦しみを語り始めた。また、担任の教師は自分の記憶に残る禎子のことを少しずつ伝えようとしている。そして、同級生の一人は自分だけが生き残ったという負い目を乗り越え、語り部として級友の悲劇を伝えている。◆禎子さんの死から５０年。サダコの物語に新たな命を吹き込もうとする人々を見つめる。

長く続いた内戦の日々が去り、国土には無数の不発弾や地雷が残されたカンボジア。大人は鉄屑として売ろうとし、子どもはおもちゃ代わりに投げて爆死する。そんな悲劇をなくそうと、家族を残して海を渡り、命を懸けて不発弾の処理に取り組むＮＰＯの人たちがいる。自衛隊で培った経験を生かし、第二の人生を不発弾処理にかける鈴木昭二さんを追う。

恋の悩みは万国共通。日本在住の外国人女性たちが、様々な国の多様で豊富な恋愛観で、恋の相談に乗る多国籍恋愛バラエティ。ＭＣは雨上がり決死隊。（２００５年１０月５日～２００７年９月２６日放送）◆第１回。まずスタジオに集まった各国女性１０人の「ファーストキスの年齢」「ファーストキスの味の例え」を調査発表。そして夫やカレの“浮気”に関する相談に対して、「別れる」「許す」と意見が百出する。