三重県鈴鹿市の助産師、安保ゆきのさんは９３歳にして現役。４２００人以上の赤ちゃんを取り上げてきた安保先生の手、お産を控えた夫婦がつなぐ手、生まれた赤ちゃんに伸ばされる姉妹の小さな手など、いくつもの人の手を軸にその温かさを描く。◆安保先生は昼夜を問わずすべてのお産に立ち会ってきた。いまも年間１００人の赤ちゃんを取り上げている。老いてなお仕事を続けるということ、人から必要とされるということのモデルケースでもある。

広島に原爆が投下されて２ヵ月、焦土の風景と苦しむ被爆者が日本人の手によって撮影された。現存する未編集フィルムに写された映像と現在の場所を対比し、広島の歴史とともに風化しつつある被爆の実相を伝える。

冷酷なまでにクラスを支配し児童の前に立ちはだかる女性教師と、小学６年の子供たちとの１年間の戦いを描く学園ドラマ。（２００５年７月２日～９月１７日放送、全１１回）◆四月。小学６年生となった神田和美（志田未来）は、親友と同じクラスになれた喜びもつかの間、新任の担任教師・阿久津真矢（天海祐希）の成績至上主義によってどん底に突き落とされる。

聴覚に障害のあるお年寄りの役に立ちたいと介護福祉士を目指す女性。先天性の難聴という自分の障害を、天職に出会うための「神様の贈りもの」と表現する彼女が、夢のスタートラインに立つまでの一年を追う。◆医療系の専門学校に通い、就職活動真っ最中の八百さんは、夏休みを利用して京都にある聴覚言語障害者のための福祉施設を訪れる。そこで暮らすお年寄り、そこで働く人たちの姿を見つめて、自分の夢を再確認した。「もし耳が聞こえていたら、介護福祉士にならなかったかも」と語る。

雅美（風吹ジュン）たち主婦の活躍で、祭りは無事に始まる。しかし、勝利（堺正章）の姿が祭りの途中から見えなくなる。勝利たちは祭りのフィナーレに、妻たちへの感謝の気持ちを込めて贈るタップダンスのステージの準備に奔走していた。祭りの屋台の上で幸せそうにタップダンスを踊る雅美たち。温かく見守る勝利たち定年族。心が通じ合った熟年（？）夫婦たち。勝利はいよいよ、定年後の「理想の生活」の本当のスタートラインに立つ。（２００５年１０月１０日～１１月１０日放送、全２０回）

飛鳥時代から千四百年の時を超え、いまなおその姿を変えることなく存在する世界最古のオーケストラ・雅楽。その息吹を継承しながらも、新しい道をも創造する雅楽師・東儀秀樹。国内のみならず海外からも高い評価を受ける独創的な音は、雅楽という枠にとらわれない唯一無二のスタイルがある。そのスタイルを築き上げた真意とは何か。彼を突き動かす根本に迫る。

太平洋戦争の最悪の戦場のひとつ、ガダルカナル島。そこで戦死した父の足跡を追い続け、１５年にわたって現地での遺骨収集を続けてきた上村清一郎さんたちの最後の遺骨収集を追う。◆福岡で結成され、ガダルカナルへ送られた歩兵第１２４連隊の帰還兵や遺族で結成された「福岡ホニアラ会」。毎年のように遺骨収集を行い、多いときには７０人以上の参加があった。帰ってこないとは思いもせずに博多駅で父を見送ったのが最後の思い出という上村さんは、糖尿病の合併症から脳梗塞を起こし、医師に遠出を止められている。今度の旅を最後と、自分で決めた。

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆名古屋駅、スキー旅行のため夜行列車を待つ人たち／スキー場でスキーを楽しむ人たち