２００５年、郵政民営化法案が国会で可決され、郵政事業が「採算主義」「経営主義」に向けて動き出した。不安を抱いて見守る山間の小さな村の人たち、村の郵便局長の視点を通して、地方の将来像を考える。ＦＮＳドキュメンタリー大賞ノミネート作品。◆郵政の民営化を唱え続け、総理就任後に「行政改革の本丸」とした小泉総理の念願が叶った法案成立。しかし、人口１７００人の二人に一人が高齢者の福島県昭和村にとっては、数少ない公的機関であり村の誰からも慕われてきた郵便局が「民間企業」になることが決まった瞬間だった。赤字続きの村の郵便局が、企業として生き残れないのは村のみんなが知っていた。

男手ひとつで育てられた、容姿も仕事も男のタイプも三者三様、全く違う三人姉妹の恋愛模様をコミカルに描くドラマ。（２００５年５月１６日～６月１６日放送、全２０回）◆父・幸平（橋爪功）が倒れて手術を受けることになった。かもめ（浅野ゆう子）は幸平の容態が心配な一方で、安田（益岡徹）を傷つけたことを後悔する。すずめ（光浦靖子）とつばめ（牧瀬里穂）も看病をしながら、それぞれの恋の行方に気づき始める。２６年間別居中の時枝（野際陽子）は室岡（井上順）とオーストラリアに行くか心が揺れる中、幸子（小林幸子）と火花を散らす。幸平は手術の前に、全員に遺言を伝えるといい、ひとりずつ幸平の病室に呼ばれていく。

島根県雲南市木次町。佐藤忠吉さんは自らを“百姓”と名乗り、中国山地の山間で戦後一貫して土と向き合ってきた。１９７８年に日本で初めて低温殺菌牛乳を開発し、全国に先駆けて有機農業に取り組んできた先駆者でもある。「安全な食」を声高に求める消費者におもねることもなく、理想のたべもの作りを目指す佐藤さんの生活を見つめる。

今回は「危機遺産特集」。ユネスコ世界遺産の中でも、特に緊急の対策を必要としており、「危機にさらされている遺産リスト」に記載されている“危機遺産”は２００５年現在３３を数える。その中から文化遺産と自然遺産をひとつずつ、紹介する。◆イランのバム遺跡は日干し煉瓦の城塞都市が保存されていたが、２００３年の地震により大部分が損壊し、今も更なる崩壊の危機に晒されている。救済のため２００４年に世界遺産に異例の緊急登録が行われ、注目を集めることとなった。一方、アメリカのエヴァグレーズ国立公園はフロリダ半島に広がる大湿地帯で、鳥やワニなど多くの動物が棲息する。しかし、近年の水質汚染や半島の都市化による水系の変化で、多くの生物が絶滅の危機にある。ふたつの危機遺産の現状を通して、世界遺産全てに通じる問題である“自然と人との関わりの重さ”が見えてくる。◆バムとその文化的景観、エヴァグレーズ国立公園

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆ゴルフ打ちっぱなし／ママさんラグビー／ジャズダンス、ヨガ／夕食材料の宅配サービス／女性カラオケ教室／ママさんバレー

「郵便兵」として招集されビルマで戦死した祖父が戦地から送っていた１００通もの絵手紙。祖父の足跡を辿ってビルマを旅した孫娘が見たものを紹介し、ビルマ戦線の現実と、孫娘によって語り継がれる「祖父の戦争」を伝える。◆いきいきと働く人々、こちらを見つめる少女のまなざし。一枚一枚に優しい思いが込められた祖父の絵手紙に、幼いころから惹かれていた石塚まみさん。彼女が旅したビルマには、そのころと同じ風景に優しい人々がいまも暮らしていた。しかし、人々の心には戦争の傷跡が深く残っていた。

広島に原爆が投下されて２ヵ月、焦土の風景と苦しむ被爆者が日本人の手によって撮影された。現存する未編集フィルムに写された映像と現在の場所を対比し、広島の歴史とともに風化しつつある被爆の実相を伝える。

独特の生き物が多く住むニューギニアのジャングルには、ほかでは見られない珍しい鳥ゴクラクチョウがいる。色鮮やかな飾り羽、長い尾羽をひらめかせるダンスで求愛、繁殖相手をひきつける。野鳥の最も輝かしい瞬間を追ってきた動物写真家・嶋田忠さんの撮影に同行、その輝きをとらえる。