少女が心の傷という呪縛から解き放たれ、自分の人生をしっかりと歩み始めるまでの姿を、みずみずしく描く。第２６回創作テレビドラマ脚本懸賞入選作のドラマ化。作：藤岡麻美。平成１５年度文化庁芸術祭参加。◆女子高校生の山本うさぎ（石原さとみ）は、雪国でそば屋を営む厳格な伯父・泰三（小林稔侍）の元に預けられた。彼女はいじめが原因で登校拒否となり、また、ある心の傷で苦しんでいた。ある日、うさぎは店の常連である高校教師・三沢（筒井道隆）と出会う。森の写真を撮る三沢に興味を持ち、うさぎは少しずつ心の傷を打ち明けるようになる。三沢は「マザーツリー」と呼ばれるブナの巨木の話をする。巨木は、春が近づくと雪解けの水を力強く吸い上げる。その神秘的な音は、聞く者すべてに幸せをもたらすという。その後、三沢はカメラマンを目指して高校を退職。三沢がいなくなり、ぼんやりと日々を過ごすうさぎは、マザーツリーを探しに森へと向かう。

結婚をテーマに、七転八倒する若者たちのひと夏を描く。最近の若者の持つ結婚観・人生観をリアルに描く青春ドラマ。（２００３年１０月５日～１２月２８日放送、全１３回）◆第１回。とある理由で仕事をやめた加納俊輔（飛岡宏年）は、京都にある父親・千吉（野口貴史）が経営する仏具店で働き出したが、怒られてばかり。あげくのはてに店員たちから“ボン”とからかわれる始末。神戸に住む恋人・二宮あい（永津真奈）が心の拠り所なのだが、あいは仕事で忙しく、連絡は携帯とメールばかり。そんなある日、千吉から、俊介の４歳下の幼なじみ・岩本桂（安井まな美）との再婚を決めたと爆弾宣言をされる。

疾風流伝説の超忍者・忍風戦隊ハリケンジャーが、忍法を駆使して恐怖の宇宙忍群ジャカンジャと戦う。スーパー戦隊シリーズ第２６作。（２００２年２月１７日～２００３年２月９日放送、全５１回）◆最終回。シュリケンジャー、ゴウライジャーまでもが倒され、遂に「アレ」が発生。「アレ」の正体は怒りの矢と嘆きの弓によって起動したブラックホールだった。宇宙を救うため旋風神に乗り、ブラックホールへ飛び込むハリケンジャーだったが、そこに悪の根源である邪悪な意志が現れる。邪悪な意志の激しい攻撃を受け、反撃を試みるハリケンジャーだが、実体のない邪悪な意志には攻撃が届かない。ボロボロになっていく旋風神だが、宇宙を救うため突き進むハリケンジャーは遂に怒りの矢を手にする。

高度成長期の１９６０年代、ほとんど誰も知らなかった四川料理の店を出し、看板メニューの「マーボー豆腐」を人気料理に育て上げた夫婦のサクセスストーリー。国際結婚した陳建民・洋子夫妻をモデルに、涙と笑いの人間ドラマを描く。原作：吉永みち子。（２００３年５月１２日～６月９日放送、全５回）◆最終回「新たなる挑戦」。陽子（松坂慶子）は孝民（武田鉄矢）に、店を辞めたいと言い出した沢田（関口知宏）を独立させて二号店を任せようと進言する。もう一人の弟子・李（徳山秀典）も香港へ修業に旅立ち、孝子は初めての失恋を経験をする。過労で倒れた陽子が退院した後、孝民がテレビの料理番組で紹介したマーボー豆腐は、日本の食卓に広まっていった。陽子と孝民は次の夢として、山根（松平健）とともに料理学校の設立と薬膳料理の研究に取り組む。そして月日が経ち、店の厨房には孝民の跡を継いだ孝一の姿があった。

「僕はね、市場が好きなんだよ。人がうごめく雑多な市場が…」。洋画家界の重鎮、吉井淳二さんが描いてきたのは、素朴な庶民の生活情景や、健康的なおおらかさ。吉井さんは１９０４年（明治３７年）鹿児島県曽於市末吉町生まれ。東京美術学校で和田英作に学び、パリに留学。帰国後は二科会の中心作家として活躍した。戦後は、東郷青児らとともに二科再建に尽力。後に理事長として日本洋画壇をリードしてきた。文化勲章を受賞し、９９歳の現在も現役である。アトリエでの制作風景や、故郷での「末吉町洋画展」の審査風景などを紹介しながら、吉井さんの人柄、そして絵の世界観を描く。（吉井さんは２００４年１１月に百歳の天寿を全うした。）

岡山県内各地で歌われている“わらべ歌”を、その地域の子どもが歌うのに合わせて、その歌に関係する歴史や風土を紹介する。◆この回は有漢町の「お寺のおしょうさんが」。

女房に先立たれた桶職人・弥六のもとに、辰巳芸者・お染の幽霊が現れる。二人が始めた「幽霊の力を借りて人助け」という商売のてん末を描くコミカルな時代劇。原作は山本周五郎「ゆうれい貸屋」。（６月６日開始、全５回）◆お染とお染の母・絹が成仏できる期限があと８日と迫った。ところがお染たちを恐れた長屋の住人は、長屋中にお札を張り巡らせる。そんな中、付け火の犯人と目される女花火師・田津が長屋に逃げ込んできた。

１８年ぶりの優勝を果たした阪神タイガース。その阪神は昨年秋、日本の野球史上例を見ない大規模なリストラを行った。自分を見限った阪神の快進撃を目の当たりにしながら、行き場を失った元選手達たちはどんな１年を歩んだのか。Ｎｅｖｅｒ　Ｎｅｖｅｒ　Ｓｕｒｒｅｎｄｅｒ。阪神が掲げたテーマと同じ思いで新たな人生に挑戦、絶望の淵から這い上がる男たちに優勝の夜まで密着する。