わずか五十石から土佐二十万石の城主にまで駆け上った戦国武将・山内一豊。知恵と機転で夫を支えた賢妻の誉れ高い千代。この二人の夫婦愛を軸に、戦国の乱世を描く大河ドラマ第４５作（２００６年１月８日～１２月１０日放送、全４９回）の総集編（前・後編）。武田鉄矢の解説で名場面を振り返る。原作：司馬遼太郎、脚本：大石静。◆光秀（坂東三津五郎）が本能寺に攻め入り、信長（舘ひろし）は鉄砲で応戦。傍らにはなぎなたで戦う妻・濃（和久井映見）の姿があった。しかし、光秀の目前で濃は銃撃されて絶命し、信長も自害。長浜では六平太（香川照之）が千代（仲間由紀恵）に「光秀謀反の気配」と伝え、寧々（浅野ゆう子）と千代は城下の人々を救うべく奔走する。一方、備中高松にいた秀吉（柄本明）と一豊（上川隆也）は、変事を毛利へ知らせる使者を捕らえて信長の死を知る。全軍帰還の号令をかけ、秀吉の中国大返しが始まる。

四国が誇る人々が築き上げた文化、歴史、かけがえのない自然など、毎回１テーマで「四国の至宝」を伝えるシリーズ番組。（２００６年４月２日～２００７年３月２５日放送、全５０回）◆香川県三豊市詫間町の沖、およそ４キロに浮かぶ島・粟島。周囲１６．５キロ、面積４平方キロで船のスクリューのような形をした島である。江戸時代、海運業で生計をたてた島民たち。その後船舶技術の発展に伴い、明治３０年、粟島在住の中野寅三郎は海技免状を得る学術と技能を習得する学校の設置が島の発展の基と考え、同士と共に日本で最初の海員養成学校を設立した。その学び舎は９０年間、海の男達を輩出していった。過疎化に悩む粟島であるが、島を歩けばどこか懐かしい日本の原風景が残されている。

原爆投下直後に広島市内に入り、被爆した「入市被爆者」たちが、原爆症患者認定を求めて戦い続けた裁判の記録。◆投下直後に海軍の命令に従って市内に入り、救助活動を行って被爆した甲斐さん。広島を出たあとで下痢などの症状に襲われ、その後甲状腺悪性リンパ腫や原因不明の発作、倦怠感などによる入院・手術を繰り返してきた。国はこうした入市被爆者に対して原爆症の認定をしてこなかった。２００３年、高齢化してきた入市被爆者たちが全国で集団申請・集団訴訟に踏み切った。物理学者で、被爆者でもある名古屋大学教授の沢田さんも証言台に立った。

日本最古の歌集「万葉集」に収められた歌は約４５００首。５世紀ごろから８世紀にかけて詠まれたもので、当時の人々の姿を伝えてくれる。番組では万葉学者の中西進氏が案内役となり、万葉の歌を奈良県立万葉文化館に所蔵されている万葉日本画とともに紹介しながら、万葉びとの心を訪ね、美しい風景に彩られた大和路を巡る。◆シリーズ４の総集編として「旅路の真土山」「和歌の浦の輝き」「追憶の大津京」「蒲生野の恋」「斎王の嘆き」「岩群に願う永遠」「萩を恋う鹿」「秋の七草と憶良」「月の夜に想う」「永遠のふるさと明日香」「雪をめぐる戯れ」「都のかがやき」を紹介する。

大分市にある開院１１年目の助産院。院長は助産師歴３０年以上の生野さん。彼女が助産師として多くの人に伝えたいのは「自然なお産の大切さ」。自分が取り上げた子どもを孫のように思い、助産師という仕事を天職と考える生野さんの日々を描く。

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆中日ドラゴンズ　高木守道２軍監督／藤王康晴選手／平野謙選手／ケン・モッカ選手／中村武志選手／休日の選手宿舎

１９５３（昭和２８）年に教室を開いて以来、５０年以上にわたって編物教師を続けている８２歳の藤田さんの人生を、戦後の日本の一側面と重ね合わせて描く。◆戦後から昭和３０年代・４０年代と、女性たちがこぞって編み物を習った時代があった。妻が編んだものを夫が、母が編んだものを子どもが着て暮らす“家族”があたり前だった時代だった。古くなればほどいて新しい糸を足して編みなおす。ものを大切にする時代だった。藤田さんは夫にあたたかく支えられて、編物教室を続けてきた。日本が豊かになり、生徒は減ってきたが、いま「ニットカフェ」という新たな追い風を受けて、藤田さんは生き生きと毛糸と向き合う。

わずか五十石から土佐二十万石の城主にまで駆け上った戦国武将・山内一豊。知恵と機転で夫を支えた賢妻の誉れ高い千代。この二人の夫婦愛を軸に、戦国の乱世を描く。ＮＨＫ大河ドラマ第４５作。原作：司馬遼太郎、脚本：大石静。（２００６年１月８日～１２月１０日放送、全４９回）◆最終回「永遠の夫婦」。慶長８年、土佐・河中山城。倒れた一豊（上川隆也）は半身不随となるが、千代（仲間由紀恵）の助けもあって症状は次第に回復する。征夷大将軍となった徳川家康（西田敏行）の孫・千姫と豊臣秀頼（石黒英雄）との婚儀が成立。徳川と豊臣があい結び、これで世が治まると安堵する千代に、寧々（浅野ゆう子）は「これは戦の始まりやも知れぬ」と言う。やがて家康は将軍の座を嫡子・秀忠（中村梅雀）に譲り、天下が徳川の世襲である事を世に示すとともに、自らの養女を山内家の跡取りである忠義に嫁がせる事を約束。「まだやり残した事がある。力を貸してくれ」と言う家康に、一豊は豊臣の滅亡を直感する。紀行は京都市右京区の妙心寺。