およそ３５分、４楽章からなるドボルザークの交響曲「新世界より」の中でただ一度だけ、それもメゾフォルテという中途半端な強さで鳴らされるシンバル。ドボルザークはなぜこんな不思議な曲を書いたのか、そこにはどんな思いが込められているのか。交響楽団の打楽器奏者・石田さんがドボルザークの故郷・プラハを旅し、その秘密に迫る。

「湘南に暮らす」をコンセプトに、海洋ジャーナリストの内田正洋さんとアーティストのヤーミーさんが、様々なジャンルの湘南地区在住のゲストとともにゆったりとトークを繰り広げる。◆シンガーのＥＰＯ（エポ）をゲストに迎える。教会、寺、病院、学校など、「場」や「客層」に合わせたユニークなコンサートが話題となっている。また、自らカウンセリングスタジオも持ち、セラピストとしての活動も意欲的にこなす彼女。番組では、自身が暮らす葉山での日常と音楽活動について語る。

熊本県牛深市、天草の西端の小さな漁業の町で、一家で漁をしている家族の２年間を追う。◆両親と中学・小学生の子どもたち５人の家族。漁に携わる人がどんどん高齢化していく中、この家の子どもたちは幼いころから両親とともに仕事をしてきた。漁を終えて無事に帰ってきた船を迎えるのはいつも子どもたち。かつては、船を岸につなぐとも綱を結びつけるのは迎える家族の役割とされてきた。綱は親子の絆、家族の絆の証し。

いじめや不登校など、子どもの「心」に関する問題が年々クローズアップされている。北海道旭川市周辺には、そんな問題をスポーツの汗と一緒に流し去っている子どもたちがいる。指導しているのは、上野法美さん、和香子さん夫婦。２人はアテネ五輪女子柔道７０キロ級金メダリスト上野雅恵さんの両親である。上野家が実践してきた子育てと、現在接している地域の子どもたちとの関わりを通して、子どもが健やかに成長するために、大人がすべきことは何かを考える。

大手の商社マンだった主人公・等々力勝利（堺正章）は、郊外の自宅を定年後の生活に備えて二世帯住宅にリフォームした。定年を迎えた日、家族全員でお祝いの食事会を行う。その席で、長男の秀樹（鈴木浩介）が、子連れの年上女性との電撃結婚宣言をし、同居はしないと出て行ってしまう。定年を迎えた日に、夢みてきた自分の理想の定年後の生活が崩壊してしまい、勝利はぼう然としてしまう。（２００５年１０月１０日～１１月１０日放送、全２０回）

がんの治療を続けながら教壇に立ち、全国各地へ講演に赴いて北海道農業の可能性を育て続けた「野菜博士」こと相馬暁さん（２００５年３月１０日死去、６３歳）の日々を追ったドキュメンタリー。◆有機農法、減農薬農業を提唱し続けた相馬さんのがんが判明したのは２００３年７月。自らが中心となって設立した短大の新規就農コースの教え子が巣立つまでは、と治療を受けつつ教壇に立ち、就農希望者を支援する奨学金制度の設立に奔走した。卒業生に証書を手渡す夢は叶わなかったが、その思いは確かに受け継がれている。

神奈川県内３７市町村から生中継というスタイルで、その町を丸ごと紹介する。◆寒川町は神奈川県のほぼ中央、やや南寄り。相模川の東側に寄り添う平坦な地形で、温暖な気候に恵まれ、古くから米や大麦の栽培が盛んで、現在は都市近郊農業地帯として、付加価値の高い農産物を生産している。一方、首都圏から五十キロ圏内にあって、宅地化も急速に進んでいる。町の中心にあるのが相模国一之宮・寒川神社。緑濃い神域に繋がる長い参道には、巨木に囲まれた車道と歩道が続く。参道沿いの農家では、直販も行なわれてなかなかの人気。「このまち食べちゃうぞ！」は、寒川町で最も古いピザ屋、「噂のあっぱレディー」は、金子牧場のお母さんの明るく力強い仕事ぶりを追う。

阪神大震災から１０年。死者の８割が建物倒壊による圧死だった。その死者の検死を行った医師が、建物倒壊とはどんなものなのか、その悲惨さを語る。また、家屋倒壊に備えた耐震補強の実態をレポート。なぜ耐震補強が進まないのか、建築家の活動の中からその状況を伝える。