国内に豊かな木材資源をもちながら輸入木材に頼り、森林を省みない日本の現状を変えようと立ち上がった鹿児島の業者の動きを追いながら、日本の森林がおかれている現状や環境問題を浮き彫りにする。◆国土の森林保有率は７０パーセントもあるのに、世界有数の木材輸入国である日本。戦後の造林政策や安価な木材に頼る建築事情、林業従事者の減少など数々の問題が山積している。しかし日本の人口森林は伐採適期で、計画的に伐採・間伐しなければ森そのものがダメになってしまう。そんな中、木材資源が乏しい韓国に日本の木材を売り込む、また中国で開催される住宅建築コンペに参加するなど、海外に活路を見いだす業者が現れた。

地球に生きる動植物の不思議な生態を、身近な生き物から秘境の生物まで多岐にわたって紹介する。（２００１年４月２日開始）◆最終回は、冬の日本海を漂う奇妙なタコを紹介する。体の大きさが７０センチほどのムラサキダコは、一般的なタコと違って一生のほとんどを沖合の海面近くで漂いながら暮らす。生きた姿を見ることさえ珍しく、その生態は謎に包まれている。今回、体の色や形を自由に変える姿や巨大なマントのような膜を広げて行う不思議な行動、卵を守る特異な方法などの撮影に成功。謎に満ちた漂流生物・ムラサキダコに迫る。

７月に「食育基本法」が施行された“食育元年”とでもいうべき２００５年、食育の現場で遭遇した「食」と「現代の日本人」との関わりを描く。◆一宮市のある小学校、３年生が体験学習としてナスを育てている。栽培を通じて農と食とを考える試みだ。科目に「食育」が設定された文科省モデル校では、小６は朝食について考え、中２ではＢＳＥ問題に取り組んでいる。自給自足の農家が農業体験をさせてくれる「渥美どろんこ村」へボランティア研修に行く女子大学生の食の経験は、小学生と大差ない。食べることについてまで「学校で学ぶ」ことになった日本の現状が見えてくる。

北海道北竜町の元町長・一関開治さん（５６歳）は、３年前、町長在職中にアルツハイマー病と診断され辞任した。若手町長として期待を一身に背負う中での無念の辞任だった。やがて症状は日を追うごとに進行。変わりゆく自分、失われゆく記憶…。その恐怖と闘いながら毎日を過ごしてきた。開冶さんと家族は、何を思い、残された時間をどう生きようとしたのか。１０か月に渡り記録した２回シリーズの後編ををおくる。

秋田市の「しらゆり一輪車クラブ」の「リリー・ドールズ」は、小学３年から中学１年までの女子１２人のチーム。一輪車の技能だけでなく周囲への感謝の気持ちも育てたいというコーチのもとで、全国大会の上位入賞を狙って厳しい練習を積む少女たちの姿を追う。

自然環境に恵まれた千曲市。地域の環境を守り、次の世代に引き継ぐための環境基本計画策定のため、市は市民を中心とした委員会を２００５年に設置した。基本計画がまとまるまでの１年半を追う。◆委員は主婦や会社員ら２０名。望ましい将来像や具体的な施策について議論を重ねた。現地調査では珍しいチョウや絶滅寸前の植物が見つかり、ごみ処理やリサイクルの現状・問題点も明らかになった。まとまった計画には、家庭でできる温暖化対策をはじめ、歩行者にやさしい道路整備や緑豊かな街づくりのプロジェクトなどを盛り込んだ。

青森県弘前市出身の現代美術作家・奈良美智さんと、大阪で家具などの制作を中心に活動するグループ「ｇｒａｆ」。彼らによる美術展「ＡｔｏＺ」が弘前市で開催された。会場には廃材を使って作られたＡからＺまで２６個の小屋が立ち並び、絵や彫刻などの作品が展示されている。会場作りや運営は、全国から集まった延べ１万人のボランティアの手によって行われた。仕事を辞めて参加した人や、将来の進路に悩んでいる学生など、様々なメンバーたち。番組では、彼らが「ＡｔｏＺ」に参加することで、一体何を得るのかを描く。

１９９９年、渋谷に落下した巨大隕石によって周辺が壊滅してから７年。人間を殺してその人間になりかわる「ワーム」と呼ばれる宇宙生物が現れた。秘密組織・ＺＥＣＴは「マスクドライダーシステム」を開発してワームに対抗する。仮面ライダー第１作から数えて３５周年、平成仮面ライダーとしては第７作。原作：石ノ森章太郎。（２００６年１月２９日～２００７年１月２１日放送、全４９回）◆港湾エリアに出現したワームに、ＺＥＣＴのメンバーはなすすべもなく退却した。ＺＥＣＴの一員・加賀美は悔しさをかみしめながら帰宅する途中でひったくりに遭い、後を追う。犯人はナイフを手に逆襲、通りかかった男にも刃物を振り回す。避けようともしない男に加賀美が「なぜ逃げない」と言うと「おれは誰の指図も受けない」と言い放つ。数日後、ＺＥＣＴに第１号のライダーベルトが到着した。そしてワームが出現。初のマスクドライダーとなったのは、あの男、天道総司だった。