利根川の源から大海に注ぎ込むまでの「流れ」を軸に、流域の市町村の暮しを織り交ぜながら、豊かな自然に恵まれた風土を、空撮映像を中心に紹介していく。◆奥利根の大水上山を水源とする利根川。一滴の水は沢となり滝となって激しく流れ、やがていくつもの支流を集めて太平洋に注ぐ。一都五県にまたがる利根川の総延長は３２２ｋｍ。その流域には約１１００万人の暮らしと営みがある。

１９９９年秋、北海道中部の桂沢湖で、釣り人がヒグマに追いかけられる事件があった。幸い釣り人にケガはなかったが、ヒグマと人との付き合い方を考えさせられる事件であった。北海道のヒグマ被害の実情とその対策への取り組み方から、自然と人間の共存について考える。◆ヒグマは国内では最大の哺乳動物で、北海道にしか生息していない。１９９９年は目撃情報や農作物の被害報告が相次いでいるが、環境庁では絶滅の危機にある動物として報告されている。道庁では被害と駆除の繰り返しになっているこれまでのやり方に疑問を感じ、新たな対策を考えている。ここで手本としているのが知床半島の町、斜里町。この町では１０年前からヒグマの対策チームを作り、さまざまな対応策を実践している。

日本列島を囲む海の一つ「オホーツク海」のロシア側沿岸を探る紀行ドキュメンタリー。◆そもそも「オホーツク」という言葉の由来は何か。素朴な疑問から発し、北海道の北側の対岸にあるロシアの漁村・オホーツク村へと分け入る。そこには江戸時代から日本と交流があったことを示す数々の資料が残され、日露の交流は現在も「カズノコ」の買い付けという形で続いていた。番組ではカズノコを始めとする水産物の貿易に関わる日露双方の人々の仕事ぶりや、シベリアの草原を旅する遊牧民の珍しい暮らしを紹介しながら、家族の絆と男たちの友情を描く。

ピアニストの村松健さんが高崎から鎌倉までの鎌倉街道をたどる紀行番組。このシリーズでは上道・中道・下道のうち上道（かみつみち）約１４０ｋｍを歩く。テレビ埼玉開局２０周年記念企画。◆荒川に沿って進む。花園橋を過ぎて突き当たる辺りに、赤浜の渡しがあったと伝えられている。街道が川を渡るところには、必ず目印となる岩がある。ここ荒川の右岸にも、川越岩と呼ばれる岩がある。少し離れて見ると獅子のような形に見えることから、獅子岩とも呼ばれている。赤浜の渡しは近世以降も場所を上流に移して利用されていたが、１９４７年の花園橋開通後、廃止となった。

青森県には津軽地方と南部地方があり、昔から異なる文化が伝承されている。中でも言葉は、互いに独特の、会話の方言がある。その２つの方言を、それぞれ南部弁を津軽地方へ、津軽弁を南部地方へ、タレントが持っていき、一般の人々へ質問し取材する。◆今回は津軽弁の「ヤクド」を取り上げる。

手術ロボットを中心に、ハイテク技術を応用した医療機器産業の最前線を欧米から報告する。◆「ダ・ビンチ」は心臓の血管を縫合する手術ロボットである。販売価格は１億円以上する。ドイツではこのロボットの使用が認可されている。患者の胸にロボットの２本の腕と内視鏡カメラを入れ、医師は画面を見ながらロボットを操作する。また「ロボテック」は股関節手術に用いられる。アメリカではベンチャー企業がこのような革新的医療機器を開発し、そこに投資する人々がいる。しかし医療費抑制が求められる中で、高額な機器の導入は高額な手術費用ももたらす。

保険調査員の男と、周囲で次々と保険金に関係する事件の起きる女。強く愛し、愛されるために、互いに自分らしさや大切なものを奪い合う男女を描くラブミステリー。脚本：野沢尚。（１９９９年１０月１１日～１２月２０日、全１１回）◆第１回。廣川英器（竹野内豊）は外資系生命保険会社の保険調査員である。廣川が担当した契約で、幼い子どもを巻き込んだ保険金詐欺事件が起きる。人々の幸せのため、保険の仕事をしている廣川は、痛ましい事件に苦悩する。そんなある日、廣川は英和女学館の教師、池永苑恵（木村多江）の転落事故を担当するが、英器の恋人・月子（内田有紀）の勤める警察所に、苑恵の死は他殺という告発文が届く。月子の情報を元に英器が苑恵の身辺を調査するうちに、苑恵の同僚である江木塔子（松嶋菜々子）が浮上する。苑恵の事故と同じ頃、塔子の婚約者・久松（及川光博）も変死していたのだった。

広島には県立美術館をはじめ、多くの美術館があり、その環境、建物、収蔵品に特長をもち、多くの人に親しまれている。県内１３の美術館から、それぞれ２点の収蔵品（絵画、彫刻、書、陶磁器等）を推薦してもらい美術館の環境、建物を含めて、毎回１作品を取り上げる。今回はモネの油彩「セーヌ河の朝」。