１５世紀、大航海時代を拓いたリスボンを中心に、夢の跡を追う。◆イスラム商人が一手に握ったインドへの胡椒貿易の道。そのルートを海路で開拓したのが、バスコ・ダ・ガマである。異国の情緒は、ジェロニモス修道院の、過剰なまでの装飾にも残っている。また、港に建つベレンの塔は、船の往来を見守ると共に、要塞であり、牢獄でもあった。◆１８世紀の大地震で昔の街は崩壊し、修道院と塔だけが残る。しかし新たなリスボンの繁栄を歌う、１９９８年万博が賑やかだ。◆リスボンのジェロニモス修道院、ベレンの塔

仏隆寺を起点に約４ｋｍの室生古道を、作家でもある高橋洋子さんが歩く。うっそうとした杉木立に囲まれた仏隆寺の境内には、十一面観音のほか仏像や書面など、多くの文化財がある。意外に知られていない古刹の魅力を紹介する。

長崎の大学生たちが、１９９８年夏、平和活動に取り組むグループ「ナガサキ学生平和会議」を発足させた。Ｔシャツにジーンズ、足元はサンダル、頭は茶髪と普通の若者たちだが、平和の尊さ、原爆の悲惨さを被爆地・ナガサキから発信しようと、意欲的な活動を続けている。彼等の様々な活動を通じて、現代の若者の平和観を探っていく。◆この１年間、国内外では、北朝鮮のテポドン騒動、新ガイドラインの成立、ユーゴの空爆など、平和を脅かす出来事が相次いだ。しかし、どれだけの若者が関心を持っているのだろうか。「遠い外国で起きていることと思ってしまうのは、今の世の中じゃ当たり前。でもチャンスがあれば、考える頭は持っていると思う。そのきっかけを作って行きたい」メンバーのひとりはいう。被爆者の高年齢化が進み、被爆体験の継承が大きな問題となっている中、若者たちの活動は、平和運動の新たなうねりになろうとしている。

静岡県内の港町を旅人・魁三太郎が訪ねる紀行シリーズ。ガイドブックには載らない人、味、風景を中心に、その土地の生活観や空気を紹介する。静岡木曜ゴールデンスペシャル。◆この回は今でも昔ながらの風情を残す沼津の三浦地区を訪れ、そこで生きる人々の生活に触れる。沼津魚市場、サバ節作りと徳島県の藍染めの関係、名品「鮎のうるか」、沼津の真珠養殖、内浦の日曜日、半農半漁のご夫婦などを紹介する。

瀬戸内海と日本海に挟まれた中国地方五県の自然と、そこに生息するさまざまな生き物の生態を伝える。◆今回はビオトープの昆虫たちを紹介する２回目。

偉人、有名人、人知れずに大事を成し遂げた人など、福島にゆかりある人物の足跡をたどり、その人の業績と人柄を描くシリーズ。◆気候、風土に恵まれた福島県は、果樹も豊富な果実王国である。福島市萱場は梨の名産地。その基礎を築いたのは鴫原佐蔵である。農家の長男として生まれ、貧しい生活の中、日光の叔父小沢長吉から梨の有望性を聞き、明治１９年、開墾畑１０アールに早生赤５０本を植えるところから始めた。さらに水田を売って原野を買い、７８ヘクタールに５００本を植樹した。梨作りを初めて８年後の明治２７年にはみごとに実った。鴫原の屋号「かどめし」の始まりである。今まで冷たく見ていた人たちも競って梨の栽培を始めるようになった。物を生産して売っていくという商品生産業として農業を捉え、近代的な経営感覚で今の農業の基礎を築いたといえる。佐蔵７６歳にして梨を展覧会で一等賞に輝かせ、７９歳でこの世を去った。

湯河原のケアハウスを舞台に、そこで働く歩子と入居者たちの笑いと涙の毎日を描くハートフルコメディ。（１９９８年にＢＳで放送されたもの。全６回）◆鶴亀ハウスのカラオケ大会に、普段は出ないさつきが出ることになった。さつきは駅前のカラオケ教室に通い、講師の神崎に熱を上げていた。正江はそんなさつきを心配し、神崎が詐欺師ではないかと歩子に相談する。一方、入居費の振込みが遅れている照子が寝込んでしまった。看病する歩子は、以前照子を訪ねてきた息子が、実は便利屋に依頼した偽の息子だったと聞かされる。

京都の街並み、人々の暮らしをさまざまな角度から描き、その魅力を紹介する。◆この回は「京都建築探検Ｖｏｌ．１」。