医学界を舞台に、人間の虚実の深淵を描いたベストセラー「白い巨塔」。主人公・財前を田宮二郎が演じた１９７８年のドラマ（全３１話）を再編集し、７日間連続放送したダイジェスト版。原作：山崎豊子。（２００４年８月１６日～８月２２日放送、全８回）◆偽証に苦しんでいた柳原は、裁判の場で財前に責任転嫁されそうになり、ついに証言を覆した。追いつめられる財前。控訴審に敗れた財前は、上告を口にしつつその場に倒れる。

岡山県加茂川町（現・吉備中央町）には富士登山を経験している人が大勢いる。この町では小学６年生になると、みんな富士山に登るのだ。１５年も続いている夏休みの恒例行事。富士登山を心待ちにしている子供たちは、春から登山靴を履いて登校し、足慣らしに余念がない。地域の大人たちは登山靴姿の子供を見るにつれて「あの子はもうこんなに大きくなったのか」と成長に気付かされる。◆富士登山では町内の子供たちと地域の大人有志が「チャレンジ隊」を結成する。１０人グループで９班を編成する大所帯だ。しかしこれだけの人数でも、怪我などの事故は一度も出ていない。子供たちとともに参加する大人たちの熱血サポートがあるからなのだ。◆初めて目の当たりにする富士山に目を輝かせる子供たち。その先に待ち構える厳しい大自然の洗礼。高山病の辛さに耐えかねて、くじけそうになる心。それを優しいまなざしでサポートする大人たち。山頂で彼らを待ちうけるものは…。

日本三名山のひとつ白山の大自然の魅力を、「かつ先生」こと尾張勝也さんが地元の子どもたちと一緒に理科の視点から伝えるシリーズ。（２００４年４月１７日開始）◆この回は夏の白山登山に挑戦。可憐な高山植物が出迎えてくれた。土石流でつり橋が流され、しばらくの間、砂防新道が通行止だったが、新しい橋が完成、７月２４日に開通した。７月下旬は白山の高山植物が一番の見頃を迎える季節。撮影スタッフもところどころで足を止め、いろんな花を撮影していった。石川県の花・クロユリの匂いを、おそるおそるかいでみる子供たちとかつ先生。「プールのにおい…？」。クロユリはハエをおびき寄せて、花粉を運んでもらい受粉している。つまりハエが好きな匂いを出しているのだ。◆白山には「ハクサンコザクラ」や「ハクサンフウロ」、「ハクサンボウフウ」といった、「ハクサン」の名のつく花・植物が１８種類ある。ほかにも「ゴゼンタチバナ」のように、主峰・御前峰の「ゴゼン」がついたものも。これは白山が早くから開かれた山で、江戸時代から植物学者などが調査していることから、白山で最初に見つかった品種が多いからなのだ。この回の登山では上記の３つのほか、「ハクサンイチゲ」「ハクサンシャジン」「ハクサンシャクナゲ」「ハクサンタイゲキ」を撮影することができた。

北アルプス・立山連峰、標高２５００ｍを超える雲上の交番を拠点とし、山岳救助日本一とうたわれる富山県警・山岳警備隊。どんな過酷な現場でも、瞬時の判断と、安全かつ慎重な救出が求められる。そんな山岳警備隊２年目の竹林実隊員（２４歳）は、入隊するまで登山の経験もなく、勉強と訓練の毎日である。準備不足の遭難から、急峻な岩壁で動けなくなったクライマーの救助まで、ひと夏のさまざまな事故対応を経て、一人前になることを目指す若き警備隊員の奮闘を描く。

三人のごく普通の「いまどきの若者」の日常を追いながら、壁にぶつかって夢を実現していく姿を描くエピソードドキュメント。ナビゲーターは三國連太郎。アサヒビール＆ＴＯＹＯＴＡ　ｐｒｅｓｅｎｔｓ。◆２２歳の親孝行ボクサー：母の応援を受けて、闘う日々。しかし、ダウン。敗戦後もなお挑戦を続ける。木工家を目指して修行する２９歳の女性：家具作りを学んで５年、師匠から仏壇を任され、依頼主の思いに答えようと奮闘する。かつて不良だった３１歳の青年：今は“福祉番長”。福祉に目覚め、障害のある人々とともに働くコミュニティを作っていく。

福島県内の数ある祭りの中から「うつくしま祭り５０選」に選ばれた祭りを紹介するシリーズ。（２００３年５月１２日～２００４年２月２日放送、全３０回）◆郡山うねめまつり、いわきおどり、会津秋まつり、霊山太鼓祭り、蔵の町喜多方夏祭り、の五つの祭りを紹介する。

１２年に１度、申年にだけ奉納される舞を受け継ごうとする地域の悪戦苦闘に密着する。◆佐賀県神埼町の仁比山神社で１２年に１度、申年に行われる「大御田祭」で奉納される「御田舞」は、申年生まれの子どもたちによって舞われるものだった。しかし少子化の昨今、キャストは全く足りない。条件を緩和し、一家の３兄弟が揃って名乗り出たが、子どもたちが地域行事に参加することを喜ぶ両親も、共働きで毎日の稽古に連れて行くのも大変。教える側も、１２年かそれ以上前の記憶を辿りながらとあってひと苦労だ。

妻殺しの罪を着せられ逮捕された男が、逃亡しながら真実を追求するサスペンスドラマ。脚本：飯野陽子。（２００４年７月８日～９月２６日放送、全１１回）◆最終回。妻・淳子（戸田菜穂）が殺害されたのは淳子が働いていた病院内の出来事に関連しているらしいということがわかり、徹生（江口洋介）は病院に潜入する。淳子の部屋を捜索した徹生は、病院内に淳子殺害を首謀した人間がいると確信するが、警視庁の国枝（加藤浩次）率いる警官隊に取り囲まれてしまう。徹生の無実を知る峰島（阿部寛）とカオル（水野美紀）は捜査から外されており、徹生の話に耳を傾ける者はおらず、徹生は再度捕まってしまう。徹生が連行されようとしたその時、峰島、カオル、八木（近藤芳正）がパトカーで乗りつける。そして淳子の同僚の外科医である郡司（別所哲也）と国枝に対して、２人が違法な臓器移植を行い、さらにそれを知った淳子の殺害を企てた事実を突きつける。