麻酔薬の研究に打ち込む華岡青洲に、争うように身をささげて尽くす妻・加恵と母・於継。いつの世も変わらぬ嫁姑の関係を描く。（３月４日終了、全６回）◆江戸時代後期、代々医者をつとめる華岡家。家長の青洲が京都に遊学中、家を守る於継は近郊の名家の娘・加恵を嫁に迎える。於継に憧れていた加恵は華岡家の嫁になれただけでも幸せだったが、於継は加恵を大事にし、加恵も青洲の妹たちにもよく尽くして、人もうらやむほど仲の良い嫁姑となっていた。しかし、青洲が京から戻ると、その様子は一変した。

２００４年の大晦日、ベートーベンの全交響曲９曲を連続して一晩で演奏するという前代未聞のコンサートが東京文化会館で開かれた。指揮者は７２歳の岩城宏之さん。全身に故障を抱え、受けた手術は２５回以上に及ぶという体で、１０時間以上の演奏を一人で振りぬく決心だった。世界初の挑戦がひらいた世界を描く。

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆製氷池にはった天然氷の切り出し／岐阜県高山市の雪中放牧／木曽馬、馬市へ

鹿児島県の南端、与論島の「かりゆしバンド」が歌う「たましいの島」は、どこか懐かしいメロディとやさしい言葉が綴られている。作詞をしたのはこの島の医師、古川さん。与論では、最期を迎える患者は家族とともに病院を出て自宅へ帰っていく。島人は、魂は家族とともにありつづけると信じている。離島医療への思いと島の人々の「死生観」に惹かれてこの島に移り住んだ古川さんの姿を通して「幸せに生きること」のひとつの形を描く。

氷川きよしとグッチ裕三が、各界の第一人者や話題の人物などをゲストに招き、楽しいトークと趣向を凝らした歌やコントなどを繰り広げるスタジオバラエティー。◆第１回のゲストは、「ズンドコ節」の本家本元・志村けん。氷川とはデビュー以来の付き合いという志村、氷川の天然ボケに思わず苦笑する場面も。グッチが腕をふるう“簡単料理”は、酒好きの志村に合わせて「特製冷奴」。

おせっかい焼きで直情的、しかし嘘を見抜く観察眼に優れた女刑事・みずきが、男社会の警察の中で負けずに難事件に立ち向かう姿を描く。（１２月１５日終了、全８回）◆大場みずきは１０年ほど前に夫を亡くし、ひとり息子のあすなろを育てている女刑事。ある朝、公園で若い女性の死体が発見されたという連絡を受けて現場に急行するが、すでにベテランの鳴海、原田、坂井らが到着していて、原田には嫌味を言われてしまった。やがて、遺体は女子大生の森川あゆみ、死因はアルコールと睡眠導入剤の多量摂取によるショック死と判明する。

広島に原爆が投下されて２ヵ月、焦土の風景と苦しむ被爆者が日本人の手によって撮影された。現存する未編集フィルムに写された映像と現在の場所を対比し、広島の歴史とともに風化しつつある被爆の実相を伝える。

鹿児島の放送局・南日本放送が主催した戦争展の、企画から閉会までのドキュメンタリー。日程は８日間だったが、来場者は８千人を超え、１２００人が感想文を残した。◆敗戦から６０年となる２００５年（平成１７）８月１２日から１９日にかけて、鹿児島市内の百貨店で「明日への伝言　～この夏、６０年前の想いを新たに～　平和のための鹿児島（ふるさと）戦争展」と題された展示会が開催された。県民や県内資料館から戦時中・終戦直後の遺品や資料が提供され、放送記者たちもそれらの背景を取材して放送でも紹介した。