三重県菰野町・御在所岳の中腹にある「御在所・山の家」を二人きりで営む老夫婦の日々を、御在所の四季の移り変わりと、変化することのない二人の暮らしを対比させながら描く。「老いる」ことの本質を静かにとらえる。◆佐々木正一さん９４歳、佐々木春江さん９２歳。無口で働き者の正一さんと、口うるさくて自慢の多い春江さんの対照的な二人は、子どもたちの世話にもならず、二人だけで山小屋を営んでいる。ここで出される夕飯のメニューはいつも変わらず「カレーライス」。そんな日々に、大きな変化が起こる。

長寿の島として知られる奄美群島は、豊かな自然のなかで独特の文化を育んできた。食文化についても同様で、自然の恵みをふんだんに使った特有の料理は「シマジュウリ（島料理）」と呼ばれ、連綿と受け継がれてきた。鶏飯、豚骨、なり味噌など、土地の食材や食の智恵が詰まった数々のシマジュウリを紹介する。

言葉遊びを通して、日本語の豊かな世界を楽しむゲーム。男女４人ずつのチーム対抗で、機智とユーモアを競う。◆しりとりをしながら９個のマスに入った言葉を使っていきビンゴを完成させる「しりとりビンゴ」、“インターネット”“サングラス”などすっかり定着したカタカナ言葉を、チームのうち３人が漢字４文字の創作四字熟語で表現、残り１人がもとの言葉を当てる「文殊の知恵」など。

そば、うどん、ラーメン、そうめん、スパゲティ…麺類大好き日本人。その身近な食文化のルーツを探るため、渡辺徹・山川恵里佳の二人が盛岡を出発点にはるかユーラシアへ旅立つ。◆盛岡は日本有数の「麺」の町。江戸時代からの「わんこそば」、戦後になってからは中国・韓国の麺をアレンジした「盛岡冷麺」「盛岡じゃじゃ麺」がご当地食として有名である。この盛岡を振り出しに、麺類発祥の地と言われる中国、多彩なパスタ文化を持つイタリアへと辿りつつ、米を原料とした東南アジアの「ビーフン」「フォー」などに寄り道し絡み合いながら世界に広がる麺の魅力を紹介する。

江戸川乱歩が生んだ数々の名作を、舞台を現代に置き換えてアレンジする１話完結形式の連続ドラマ。（２００４年１月１２日～３月１５日放送、全１０回）◆第１話「人間椅子」。明智探偵事務所の所員は、名探偵の名を受け継ぐ三代目明智小五郎（藤井隆）、所長の雷道（岸部一徳）、事務員のユキ（本上まなみ）。そして初代の明智とともに活躍した小林少年が、いまや小林老人（大滝秀治）となって居すわっている。２週間前から姿が見えない住人・里美の捜索を大家に頼まれ、明智は里美が働いていた高級家具工房を訪ねる。

「母親を大切にして何が悪い！」と言い切る男に、キャリアウーマンが恋をした。三十路の働く女性と、役者志望で定職に就いていないマザコン男、そして息子思いの母親との三角関係を描くラブ・コメディ。（２００４年１０月５日～１２月２１日放送、全１２回）◆第１回「マザコンで何が悪い！？」。母親・マリア（松坂慶子）との仲が良過ぎて、周囲に少し奇異の目で見られている岡崎真吾（坂口憲二）。ある日、人力車の車夫のバイト中、渋滞につかまり困っている杉浦瞳（篠原涼子）を目的地へ送った。すると後日、瞳が現れて「お礼がしたい」という。人力車を貸切にしてちょっとしたデート気分だった真吾は、別れ際に瞳からデートに誘われ、喜んでＯＫする。

作家・角田光代さんが巨大な岩が連なるイタリアのドロミテ山脈を歩く。夕陽に染まる巨岩、谷底へ落ちる絶壁。自然との格闘の末、どんな文章が生み出されたのか。

１９９５年の阪神淡路大震災から９年。最も被害が大きかった神戸市長田区で、復興へ歩み続ける人々の活動を追う。◆ＪＲ新長田南地域では、商店主たちでつくるまちづくり会社が地元の名物「ぼっかけ」を商品化して販売、「ぼっかけーず」という野球チームを結成した。また復興再開発ビルが次々に完成し、震災に耐えた店舗で営業を続けてきた商店主たちが戻ってきて新たな一歩を踏み出した。一方、震災で焼けた御管地区では、復興区画整理が進む中、住民達が地区をテーマにした「御管カルタ」を作り、高齢者たちを中心としたコミュニティの輪を広げている。