野生動物の生態や人間との関わりを描いた椋鳩十の動物文学を、詩情あふれる絵にあわせて読み聞かせる番組。◆みみぐろと、はなぐろは、子どものカンガルー。お母さんのおなかのふくろの中でたいくつしていた。６ヶ月たつと、外に出て遊べるようになった。すもうをしたり、けりあって遊んでいると、大きなワシがおそってきた。（全２回）

２００５年２月に開港した中部国際空港セントレアの建設に最後まで反対した、ノリ養殖漁師たちの「今」を見つめる。彼らが守ろうとしたものは何だったのか。平成１７年度文化庁芸術祭参加。◆空港の対岸、愛知県美浜町の野間漁業協同組合では「空港島ができると潮の流れなどが変わり、海苔が壊滅的な打撃を受ける」として建設に反対していた。かつて海苔は「黒いダイヤ」といわれた高級食材だったが、大量生産時代に入って安価なものになった。しかし、手塩にかける作り手にとってはその価値は変わらない。５年前に建設に同意するまでの漁協長の苦悩や引退を決めた老夫婦の海苔作りにかける思いを、長期取材で浮き彫りにする。

さまざまなアウトドアの楽しみを、アナウンサーやタレントの実地体験で紹介する紀行番組。◆この回は、秋本番の北海道・忠類川を訪れる。まずはタモ網を片手に岸辺で“ガサガサ”を開始、フクドジョウ、エゾサンショウウオなどの北海道固有種、いまでは希少種となったニホンザリガニなどに出会う。中流域では栽培できないキノコ・オシロイシメジやコクワ、ヤマブドウなどの秋の恵みを探し、翌日は遡上調査のためのサケの川釣りに挑戦。最後は根室海峡を望む河口で沖どれのサケに舌鼓を打つ。

日本最古の歌集「万葉集」に収められた歌は約４５００首。５世紀ごろから８世紀にかけて詠まれたもので、当時の人々の姿を伝えてくれる。番組では万葉学者の中西進氏が案内役となり、万葉の歌を奈良県立万葉文化館に所蔵されている万葉日本画とともに紹介しながら、万葉びとの心を訪ね、美しい風景に彩られた大和路を巡る。◆シリーズ２の総集編として「明日香風」「豊浦の萩」「磐余の池の鴨」「いちし咲く葛城」「阿太の秋風」「象山の鳥」「佐保山の波」「三笠山の月」「長屋原の惜別」「三輪山の雲」「衾道の秋」「大和三山」を紹介する。

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆伊勢湾台風から３年、鍋田干拓地で稲刈りする人々／耕運機が農家に普及／乳牛飼育

合併により名前が消えた高知県本川村の文化を残そうと、高知市の出版社社長が「バーチャル本川村」をネット上に立ち上げた。「バーチャル村民」と「リアル村民」の軋轢とふれあいを描く。◆バーチャル村民登録の条件は、村の活性化のためにアイデアを出すこと。都会に暮らしながら「ふるさと」が持てるという企画は当たり、瞬く間にもとの村民より多い９００人以上のバーチャル村民が集まった。村を訪れて村おこしに取り組むバーチャル村民たちだが、旧本川村の人たちは「突然出現したよそ者」への戸惑いを隠せない。

説教好きで、おせっかいで、ウソもつくけど憎めない、超マイペースなおじいちゃん、“ジイジ”こと片岡英吉。同居する片岡家の家族たちは勝手気ままなジイジに振り回されながらも、英吉の体当たりの行動や実直なやさしさに教わり、様々な困難を乗り越えていく。（第２シリーズ／２００５年７月４日～８月１日放送、全５回）◆最終回「ずっと一緒にいたい」。英吉（西田敏行）は手狭な片岡家を出るつもりで、介護付き老人ホームに入居を決めてきたとウソをつく。しかしそのウソがばれてしまい、心配していたみんなから責められる。翌日、反省していたはずのジイジが姿を消してしまう。嫁の夏子（古手川祐子）と孫たちは、英吉が残していった荷物から、ジイジの本当の気持ちを知る。英吉が胃ガンの再検査を受けて不安になっていたことも分かり、家族みんなでジイジを迎えに行く。

戦国時代のきな臭さがまだ冷めやらぬ、徳川三代家光の時代。豊臣の残党を始めとした天下転覆を目論む者がはびこる中で、各地の大名の監察役を仰せつかった柳生但馬守宗矩は、嫡男・柳生十兵衛に天運を任せた。十兵衛の命を賭した隠密旅を描く。原作：津本陽（２００５年４月１日～５月６日放送、全６回）◆最終回。家光の上洛に備え、十兵衛（村上弘明）たちは機先を制して京の周辺で襲撃を抑える。しかし、かえで（小沢真珠）の調べから、それが見せかけで大量の武器が江戸へ渡ったことが判明。江戸では鳥居左京亮（西岡徳馬）により、新将軍擁立の陰謀が進行していた。