オリンピック候補選手だったのに、交通事故にあい無気力になってしまった恋人同士。この二人が、ひとりの青年の出現によって昔の情熱と恋を回復する過程を、ドライなタッチで描いた現代風の寓話ドラマ。

大分県中津市に住む豆腐製造業・松下竜一さんが、地元の朝日新聞歌壇で入選した作品を中心に出版した「豆腐屋の四季」を原作としてドラマ化。日本の片隅で恵まれることの少ない日々の中で、生活を深く見つめ力いっぱい生き、人々を愛していく若い夫婦（緒形拳、川口晶）の姿を描く。（１９６９年７月１７日開始、全２６回）◆公開しているのは最終回。

山形県尾花沢市は、花笠音頭に「雪をながむる尾花沢」と歌われている日本でも有数の豪雪地帯。そんな尾花沢市に、道路の雪を融かしながら走る秘密兵器がお目見えした。長さ１２メートル、幅３メートル、重さ２６トンという超大型の除雪機は“スノーメルター”と呼ばれている。除雪機を動かすのは、建設省（放送当時）尾花沢除雪センターの１４人の男たち。日本に４台しかないという“スノーメルター”を駆使し、雪と戦うたくましい男たちの姿を描く。◆放送番組センター協賛番組。「ニッポン列島探検　雪と日本人シリーズ」。（保存テープに起因する映像・音声ノイズと、聞きづらい部分があります。ご了承下さい。）

世は競馬ブーム。売り上げは年間２５００億円、競馬ファンは全国で２千万人を超す。このブームに全国の競走馬の７０％を生産している日高ではより速い馬を産みだそうと加熱状態を呈している。サラブレット系２才馬のセリでは、史上最高の８００万円の馬も出た。しかし登録馬のほとんどはセリ市を通らないいわゆる“庭先買い”をされ、最高１５００万円にもなると言われている。今年のダービー優勝馬ダイシンボルガードも浦河町の秋葉ひさしさんの産馬で庭先売りの馬だった。その弟馬も１０００万円で売れている。ダイシボルガードは一流の血統ではなく、ダービー優勝はまさしく奇跡だった。浦河町では秋葉さんに続けと馬づくりに熱がこもっていた。一方、浦河町の牧場主の一人、本須まことさんは速い馬をつくるため、川を泳ぐヤマベの速さの研究や牧場に立木や木の切り株を残したり、馬づくりに心血を注いでいた。馬づくりに熱を帯びる浦河町の一年を追った。◆放送番組センター協賛番組。

都市化が急速に進行している今日、失われている「ふるさと」に視点を向け、その社会の長い歴史とともに培われてきた「一族」を通じて、民衆のエネルギーや根強い生活への息吹を掘り起こすドキュメンタリー。放送番組センター協賛番組。◆角兵衛獅子発祥の地である新潟県西蒲原郡月潟村。一度滅びた角兵衛獅子の文化であったが、装いを新たに郷土芸能とし再登場した。角兵衛獅子を月潟村の名物にしたいと考える大人と、一所懸命に練習に取り組む子供たち。一方で、月潟村に角兵衛獅子が誕生した歴史をたどり、復興に反対する人々の存在も映しだす。村人の生活に今でも大きな影響力を持つ「角兵衛獅子」文化に迫る。

世界各地を訪ね、衣食住、産業、文化など毎回ひとつのテーマを取り上げ、社会的風土や風俗を織り込みながら“本物”に迫る、海外取材ドキュメンタリー。放送番組センター協賛番組。（１９６９年１０月５日～１９７０年３月２９日放送、全２６回）◆今回のテーマは、タイのキックボクシング（ムエタイ）。タイの国技であるムエタイは、試合前の祈りから始まる。これは自分の師と両親に感謝を捧げ、神に勝利を願う意味があるといわれ、闘争心を高める効果があるとされている。ムエタイは、手はもちろん足を使うことも許されている格闘技である。カメラは、上の階級の試合に挑戦する一人のムエタイ選手を追う。

世界各地を訪ね、衣食住、産業、文化など毎回ひとつのテーマを取り上げ、社会的風土や風俗を織り込みながら“本物”に迫る、海外取材ドキュメンタリー。放送番組センター協賛番組。（１９６９年１０月５日～１９７０年３月２９日放送、全２６回）◆今回は、アメリカの西部開拓時代を支えたカウボーイ（牧童）の現在を紹介する。テキサス州で６番目に大きな牧場、ピッチフォーク。この牧場では４８００頭の牛、２５０頭の馬を飼育している。その牛や馬の世話をするのは１０人のカウボーイたちである。彼らの重要な仕事である焼き印を押す作業は「ブランディング」といい、現代の「ブランド」の語源になっている。ほかに、牛の品評会や州の祭りなどを取材した。

熊本大学の環地中海遺跡調査団に同行して、モロッコからエジプトまでの陸路を５か月間にわたり取材。多くの謎を秘める遺跡や散在する絵画や文字など、学術的内容を織り込みながら、アルジェリア、モロッコ、チュニジア、エジプトなどの遺跡をわかりやすく解説する。加えて現地の風土、風俗、習慣、行事など、現在の姿も紹介する。放送番組センターの制作番組第一号。（１９７０年７月５日～１２月２７日放送、全２６回）◆第５回のテーマは、ティムガットの石畳。