平泉には、清衡・基衡・秀衡の奥州藤原氏三代によって大規模な仏教都市が作られていた。清衡は戦乱のない世を願って中尊寺を再興し、基衡は毛越寺に大伽藍の造立を目指した。１１８９年（文治５）８月、頼朝は厳美渓を越えて平泉へ進軍するが、泰衡は柳之御所に火を放って逃走し、奥州藤原氏は滅亡する。一方、義経もすでに同年４月、頼朝の圧力に屈した泰衡に不意を討たれ、北上川を見下ろす義経堂で自刃していた。ここは義経最後の地であり、義経北行伝説の始まりの地でもある。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、駒ヶ根市千畳敷カールの夏の風景を伝える。

海への憧れと才覚で日本一の船乗りになり、一代で財を成した高田屋嘉兵衛。その出世譚と家族との確執、そして人生の結末を描く。（２００１年１月６日～２月３日放送、全５回）◆兵庫の廻船問屋で頭角を現し、兵庫津にその人ありと知られるようになった嘉兵衛。そんな折、同じ神戸の大商人・北風荘右衛門と出会って気に入られ、廃船同様ながらも船をただで譲り受けることができた。ここから嘉兵衛の船乗りとしての才覚が大きく花ひらいていく。

毎週、勝手にひとつの街を選んで徹底取材。ドラマチックかつロマンチックにアドバタイズ（宣伝）するＣＭを作り、その街の魅力を広告しようという、自称「地域密着系都市型エンターテインメント」。（１９９５年４月１５日開始）◆伊豆高原・大室山。標高５８１ｍの伊豆高原のランドマーク、山頂までリフトに乗れば伊豆高原を一望できる。この伊豆高原では定年などを迎えた後、第二の人生を謳歌するためにこの地に移住してきたセカンドライフ組が多数在住し、思い思いの楽しみ方をしている。世界のサボテンや多肉植物などが見られる自然公園なども紹介する。

巌流島までの宮本武蔵を、英雄としてではなく、絶えず悩みもがく等身大の青年として描く時代劇。◆武蔵は一乗寺で吉岡一門総勢７０余名と闘い、躊躇しながら源次郎を斬った。そんな武蔵に小次郎は「剣は武器だ。人を斬れぬ刀なら捨てろ」と言い捨てる。また柳生石舟斎は「真の剣の道とは剣を用いて人を活かすこと」と活人剣の教えを伝授する。３年後、小次郎と小野忠明の真剣勝負を目撃した武蔵は小次郎の気迫に衝撃を受け、小次郎との試合を希望する。それぞれの思いを呑み込んで時は流れ、巌流島の闘いの日が近づいてくる。

「新婚さんいらっしゃい！」の歴史の中で、２０００年１２月１０日放送分に登場した中井一夫さん・真世さん夫妻は、放送後の反響が最も大きかったカップルのひと組だった。中国・ハルビン出身の真世さんはメールの送り間違いをきっかけに一夫さんと知り合い、結婚。一人娘にも恵まれ幸せな結婚生活を送っていたが、ある日突然、肝臓がんが見つかり、余命半年の宣告を受ける。しかし、彼女は過酷な闘病生活を送りながらも、大好きなこの番組に応募。そして、収録当日、ピンクのスーツ姿で収録に臨んだ真世さんは、病気のこと、余命のことを告白。そして番組を通して１歳の娘へのメッセージを残し、会場中を感動させた。しかし放送から１９日後、治療の甲斐なく愛する一夫さんに見守られながら永眠した。享年３２歳だった。最後まで笑顔を失わないで生き抜いた、真世さんの勇気ある生き様、そして、あまりにも短かった１４３日の闘病生活を、死後見つかった彼女の闘病日記をもとに番組司会者・桂三枝が紹介。さらに三枝は彼女の日記と出演ＶＴＲを持ち、中国・ハルビンに両親を訪ねる。真世さんの夫と一人娘への思い、生きることへの強い希望、そして一人の女性の生きた証を伝える。

明や清の時代そのままの、白壁の家が多く残され、かつての生活様式を今に伝える安徽省南部の古い村は、２０００年に世界遺産に登録された。この村にある豪邸の多くは、かつて中国全土にその名を知られた新安商人の栄光の名残である。彼らは学問を重視し、科挙試験を受け、官僚として出世し、政治と結びつくことでさらなる発展を目指した。やがて塩の専売権を得て、国の経済を動かすほどの成功を収める。しかし、政治と結びついた商いは、清王朝の崩壊とともに終焉をつげ、新安商人は歴史の舞台から消えていった。◆牌坊、承志堂、胡氏の廟

２００１年に５０回を迎えた別府大分（別大）マラソンを舞台に、世界への道と勝つことの難しさを描く。◆１０年前、初マラソンで別大マラソンに挑んだ森下広一は、日本のエース・中山竹通を破り、世代交代を印象付けるという自らの目標を果たした。４２．１９５キロの戦いの中で、二人の間で「世界への道」が受け継がれたのだった。別大マラソンは、寺沢徹の当時世界最高記録をはじめ、宗茂の世界歴代２位の快記録など、世界への道を切り開いてきた。これはまた、日本マラソン界を背負う「十字架」を引継いでいく大会でもあった。