テレビ・ラジオで放送された番組・CM4万本以上を視聴できるほか、展示やイベントを通じて放送の今と昔を学べます。 入館無料

tv
テレビ番組

ドキュメントy 回天と100人の棺桶

番組ID
216780
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
放送日時
2021年11月03日(水)10:30~11:30
時間(分)
51
ジャンル
cinematic_blurドキュメンタリー
放送局
山口朝日放送(YAB)
製作者
山口朝日放送(YAB)
制作社
山口朝日放送(YAB)
出演者
語り:柄本明
スタッフ
テロップ:乾香代子、MA:鳥羽隼輔、音響効果:渡辺真衣、ディレクター:高橋賢、プロデューサー:井川弘宜
概要
人間魚雷「回天」の基地があった山口県周南市大津島では、毎年3月に小さな慰霊祭が開かれる。回天を搭載した「伊58潜水艦」の元乗組員有志たちが約20年前に始めた。当初は約20人の元乗組員が参加していたが、高齢化と共に年々参加者が減少し、6年前からは2人だけとなった。中村松弥さんと清積勲四郎さんだ。2人は潜水艦から回天特攻作戦の現場を見てきた。回天がどうやって出撃したか、搭乗員が最後にどんな言葉を遺したのか、回天の戦果はどうだったのか、回天の真実を知る数少ない生き証人だ。2018年の慰霊祭には、伊58潜水艦から出撃した回天搭乗員の遺族(弟)が訪れた。兄は回天で敵艦に命中し華々しく散っていったと聞かされていたが、中村さんの記憶とは違っていた。遺族は「戦後70年以上経って、こうしてはっきりと言ってもらえてありがたい」と話した。貴重な生き証人の2人にも老いは襲ってくる。慰霊祭への参加者が中村さんと清積さんだけになったとき、2人は「どちらかが亡くなったら、慰霊祭は終わりにしよう」と約束していた。残った1人に負担が掛かるため、お互いを気遣っての約束だった。そして2020年、ついに1人となった。2016年から取材を続けた中村さんと清積さんを通して、回天の実相に迫り、戦争体験者が背負い続けているものを考える。

同じ年代の公開番組

日本のチカラ “くだらないもの”が叶える夢 ~愛知・一宮市の町工場から~

新型コロナウイルスの影響で、モノづくりの町・愛知の町工場は受注が減り収入が激減した。意気消沈している製造業を元気づけようと開催されたのが「くだらないものグランプリ」。製造業の会社が持つ高度な技術力を駆使して、渾身の「くだらないもの」を出品しあい、笑い飛ばしてコロナ禍を乗りきるのが大会の主旨である。愛知を中心に中小零細企業20社が参加し、ゴム製の将棋駒、鬼瓦の形をしたヘルメットなど、くだらないものばかりが集まった。出場した会社のひとつ、愛知県一宮市のマルハチ工業は、従業員7人の町工場で、金属部品の加工や販売を手掛ける小さな金属商社である。子どもがトイレットペーパーをガラガラと回して出す“いたずら”を阻止するための道具、「トイレのとめこさん」を出品。発案者は3代目社長の田中好江さん(35歳)で、母親としての悩みから思いついた。大会に参加したことで、この道具が、多くの人たちの悩みを解消する「優れもの」であることがわかる。福祉に役立つのであれば、と商品化に向けて奮闘する田中社長は、第二子の出産をはさみながら、開発を続ける。田中社長の熱意の背景には、彼女の生い立ちが関わっていた。


cinematic_blurドキュメンタリーtvテレビ番組
mrt特別番組 忘れられた画家 塩月桃甫

今からおよそ100年前、日本が統治していた台湾に渡り、近代美術の礎を築いた宮崎県出身の画家「塩月桃甫」。塩月は台湾の先住民を愛し、大胆なタッチと色使いで描き続け、台湾で画家として活躍する一方、戦前の台湾に初めて西洋美術を普及させるなど、台湾美術界に多大なる貢献をした。台湾では今も塩月を尊敬する画家や美術研究者が多数存在し、その評価も見直されている。しかし、日本では塩月の名を知る人はほとんどいない。宮崎出身の画家、小松孝英は、9年前から台湾の美術界で塩月の名前をよく聞くことに気づき、関心を持っていたところ、ある時、骨董屋で塩月桃甫の描いた油絵と出会ったことで、塩月がどんな画家だったのか調べ始めた。なぜ、台湾美術界の重鎮と言われた画家が、日本で知られざる画家となってしまったのか。同じ故郷宮崎の画家として、興味を抱いた小松は彼のドキュメンタリー映画を製作することを決意。わずかに残る当時の塩月を知る教え子たちや親族を自ら探し出し、台湾と日本各地で撮影を行った。戦前戦後の激動の時代に生きた画家の姿を追う。


cinematic_blurドキュメンタリーtvテレビ番組
いしかわ大百科 シリーズ・石川わがまち代表〔8〕 旅をする蝶が舞う ~能登最高峰・宝達山~

能登半島の最高峰となる宝達山(標高637m)。山頂からは日本海や能登半島のみならず白山や北アルプスまで一望でき、山自体も自然があふれている。環境庁の水源の森100選にも選定されているブナ林や山頂周辺の夫婦池は訪れた人を癒やし、近年は地元の人たちによって「こぶしの路」と名付けられた登山道も整備され、4月の開山から11月の閉山まで楽しむことができる。その山頂周辺にはフジバカマが植えられ、旅をする蝶アサギマダラが集まってくる。丈夫な羽根を持つアサギマダラはマーキング調査によって旅をすることが解明された。地元の宝達小学校では20年ほど前から調査を行い、鹿児島県喜界島の小学校とも交流を深めている。かつては修験者が行きかう信仰の山。江戸時代には加賀藩によって金の採掘が盛んに行われ、その土木技術者たちは金沢城へ取り入れた辰巳用水などの土木工事にも携わっていた。明治・大正時代には「宝達葛」の生産が最盛期を迎えており、自然から生み出されるミネラルをたっぷり含んだ水が430年続く「宝達葛」を支えてきた。今回は地域の人たちと深く関わってきた宝達山に迫る。◆手話通訳あり


cinematic_blurドキュメンタリーschool教育・教養tvテレビ番組
優しさの雫 ~コロナで見つめたハンセン病~

「絶対コロナだよ。明日学校来ないでほしいよね」。新型コロナウイルスの感染が拡大した当初、感染した人への誹謗中傷が飛び交った。未知のウイルスという病気への恐れから生まれる差別だ。実は過去にも、ハンセン病が「うつる・遺伝する」などと間違った認識から差別され、患者が生涯にわたって強制隔離された。香川県高松市の沖合に浮かぶ大島にあるハンセン病療養所「大島青松園」には、強制隔離された元患者たちが今も暮らしている。世の中の邪魔者と締め出され、まるで罪人のように島に閉じ込められた元患者たちは、今のコロナ差別をどのようにみているのか。◆ハンセン病や新型コロナの差別に、警鐘を鳴らす高校生がいる。津田真帆さんと平井愛美さん。SNSなどで投稿される曖昧なうわさに惑わされてはいけない。差別を生み、罪のない人を傷付けることがないように2人はハンセン病やコロナによる差別をなくす取り組みを始める。ハンセン病元患者たちは問いかける。「私とあなたが家族。私とあなたが社会。思いやりと優しさがあれば、差別はなくなるんじゃないかな」。その言葉がまるで「優しい雫亅のように、コロナ禍の私たちの心に沁みこんでいく。


cinematic_blurドキュメンタリーtvテレビ番組
NNNドキュメント’21 人生は…ジグソーパズル

熊本県宇土市で暮らす、岸英治さん(66歳)と信子さん(65歳)の一家。2人にはハネムーンで授かった長男から17歳離れた末っ子まで10人の子どもがいる。生活は経済的には決して楽ではない。たこ焼きパーティの具材にはタコはなく、家族の散髪は英治さんが全て引き受ける。しかし、子どもが増えても、一人一人と向き合う時間を作ってきた。長い人生の間には生活の危機もあった。2010年には火事で自宅が全焼。さらに2016年には熊本地震を経験。隣接する信子さんの母や巣立った子どもの家には被害が出たため、実家での3世代の同居生活が始まった。やがて10人いた子どもたちも多くが巣立ち、家に残るのは末っ子2人の息子だけとなり、今では13人の孫のおじいちゃん、おばあちゃんになった英治さんと信子さん。どんな困難があっても笑顔で生きていられるのは「そこで幸せを見つけられるから」と言う。新型コロナで生活が制限された2020年には2人とも入院を経験した。それでも「大変な時こそ、その中で得られる気づきや幸せがある」と笑顔のタネを見つけていく。岸さん夫婦にとっての“家族”や“幸せ”を見つめる。


cinematic_blurドキュメンタリーtvテレビ番組