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テレビ番組

テレメンタリー2021 なんで、見えない ~名古屋入管で起きたこと~

番組ID
216951
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放送日時
2021年11月03日(水)04:29~04:55
時間(分)
26
ジャンル
cinematic_blurドキュメンタリー
放送局
名古屋テレビ放送(メ~テレ)
製作者
名古屋テレビ放送(メ~テレ)
制作社
名古屋テレビ放送(メ~テレ)
出演者
ナレーション:萩原聖人、再現:池戸陽平、再現:美麻茜、再現:林ともみ
スタッフ
題字:安藤慎也、撮影:小坂恭平、音声:田之上裕治、照明:広瀬陽一、編集:木下優、編集:河合孝昭、音響効果:小林由香里、MA:豊島志穂、制作統括:井上準、ディレクター:田中秀治、プロデューサー:村瀬史憲
概要
2021年3月、名古屋出入国在留管理局で収容されていたスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(33歳)が死亡した。日本語教師になることを夢見て来日したが、学校をやめたことで在留資格を失い、名古屋入管に収容された。ウィシュマさんは約6カ月に及んだ収容期間中に何度も体調不良を訴えたが、名古屋入管はなかなか応じようとしなかった。生前に面会を続けていた支援者は、「なぜ病院に連れていかなかったのか」と入管の姿勢を非難する。亡くなる前の監視カメラの映像が保存されているが、入管庁は公開を拒み続けている。映像の一部を見た遺族は「まるで動物のように扱われていた」と怒りを隠さない。なぜ周辺に複数の職員がいながら、ウィシュマさんの死を食い止めることができなかったのか。入管庁による調査報告書や、支援者らの証言などをもとに名古屋入管で何が起きていたのかを検証。日本の入管行政が構造的に抱える問題に迫る。

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映像’21 新発見の価値 ~研究の対価を問う理由~

2018年、京都大学の本庶佑特別教授(79歳)は「がん免疫治療法の発見」でノーベル医学生理学賞を受賞した。免疫を強くする方法ではなく、免疫細胞にブレーキ機能があることを発見し、このブレーキを外してがんを攻撃する治療薬を完成させたのだ。薬の開発には小野薬品と米大手製薬会社と共に進め、2014年「オプジーボ」が誕生。産学連携の成功例と誰しもが思ったが、本庶教授は2019年小野薬品に対し訴訟も辞さない考えを示した。その理由は「特許料率の設定の低さ」だ。1992年「オプジーボ」の元となる分子を発見し、がん治療に応用できないか製薬会社を模索するなか、2006年に小野薬品と特許契約を結んだ。当時、日本では研究者の知的財産を守る専門家も少なく、企業と取り交わす特許料率は極めて低かったという。その後、特許料率の引き上げの交渉を進めるなか「オプジーボ」に酷似した薬を別の大手製薬会社が販売を始め、企業間の法廷争いになった。小野薬品は本庶教授に裁判協力を依頼。裁判の結果が出た際には小野薬品が得られた成果配分の40%を求め、了承を得て出廷し証言したという。裁判は小野薬品側の勝訴的和解に終わったが、後に示された配分の料率は1%だったと訴える。その後、小野薬品は特許料と配分の引き上げの代わりに300億円を京都大学に寄付する提案をしてきたが、合意には至らなかった。「研究の対価が正当に支払われていれば1000億円にのぼる」と本庶教授の担当弁護士は指摘する。本庶教授は研究者が得た成果は正当な対価として還元されるべきだと訴える。裁判という強硬手段に出た背景には、基礎研究者を守りたいという思いがある。がん医療を変えた免疫治療の開発者が新たに投じる一石の行方を追う。


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