「親切」や「優しさ」などをテーマにしたショートストーリー。日常のささいな出来事のなかに隠された、心打たれる瞬間をつづる。◆この回は「シクラメン」。

民謡の宝庫・東北地方を中心に、各地の民謡を紹介する本格的民謡番組。（１９７３年２月３日放送開始）◆初夏の日本海はコバルトブルー。秋田男鹿半島の男性的な岩場を前にした観光船、真山神社、一の目潟と二の目潟を望む八望台から、秋田にちなんだ唄を伝える。曲目は、佐藤祐幸「秋田港の唄」、千葉美子「秋田船方節」、小田島敦美「秋田節」、佐藤祐幸「ハタハタ音頭」、小田島敦美「秋田船方節」、千葉美子「秋田音頭」。

「親切」や「優しさ」などをテーマにしたショートストーリー。日常のささいな出来事のなかに隠された、心打たれる瞬間をつづる。◆この回は「ロング・ロード」。

イタリア、ロンバルディア州に、ある資本家が作り上げた一つの街がある。その名は、クレスピ・ダッダ。産業革命の影響を受けながらも、ストライキも労働争議もない資本主義社会のユートピアであった名残を残すこの街は、１９９５年世界遺産に登録された。◆１８世紀後半、イギリスで始まった産業革命は、資本家と賃金労働者の激しい対立を生み出していた。しかしその一方で、より人間的な労働環境を整えようとした資本家がいた。紡績工場を興したクレスピ一族は、労働者の生活環境を向上させれば、きっと生産性も高まると考えており、住宅はもちろん学校から教会、病院、銀行、スポーツ施設までつくっていった。そして労働者の居住地区はいつしか一つの街になっていた。多くの人は最新の機械を備え、労働環境も良いこの工場で働くことを夢見ていた。しかしその後、世界恐慌のあおりを受けたクレスピは、莫大な借金を抱えながらも一人も労働者を解雇することなく、破産した。

家族をテーマに創作劇を演じるアマチュア劇団を追いながら、家族のありかたを考える。◆アマチュア劇団「まなづる」は、中学校のＰＴＡを中心に結成された。家族をテーマとした芝居の内容は、役者兼脚本家の桐野さんの実体験に基づいている。自営業の桐野さんは、自らの家庭で起こる出来事や家族の悩みなどを劇にしてきた。家庭で行われる家族会議を軸に家族の対話を考える『家族会議』は、ロングランの演目だ。劇の模様を織り込みつつ、一家の家族会議の様子を伝える。

江戸時代、庶民の訴訟手続きを代行した「公事宿」を舞台に、頭も切れれば腕も立ち、義侠心にも富んだ男・菊太郎の活躍を描く痛快時代劇。（１２月１３日終了、全６回）◆７年前に出奔したきり行方不明だった田村菊太郎が、京に戻ってきた。奉行所同心をしている弟の銕蔵に家督を譲り渡した菊太郎は、公事宿「鯉屋」の居候になる。そんなある日、安蔵という男の水死体があがった。菊太郎と銕蔵は事件の真相を探る。

倦怠期の中年夫婦と旅の老紳士を中心に、夫婦とは何かを、時にコミカルに、時にシリアスに描くドラマ。作：山田太一。◆愛知県豊橋市の寂れた商店街。良子（竹下景子）と直也（奥田瑛二）が営む理容店も閑古鳥が鳴いている。直也は暇を持て余してスナックに入り浸りだ。ある日、良子は直也と口論の末、店を飛び出し、旅行中という初老の知的な男性・岩上（山本學）と出会う。その翌々日、岩上は理容店に現れ、一緒に歩くだけでいいから奥さんを一日１００万円で貸してほしいと言い出す。良子は怒り出し、直也は金に揺れるが、結局良子はお金抜きで引き受ける。海辺のデートの途中、良子は驚くべき告白を聞かされる。

天平勝宝６年（７５４）東大寺の戒壇上で聖武天皇をはじめとする多くの人々が鑑真和上から受戒した。この戒壇の土を大仏殿の西方に移して造営されたのが戒壇堂である。その堂内には仏法の守護神である四天王が東西南北それぞれの方角に安置されている。カッと目を見開いた持国天、増長天。眉を寄せ、目を細めて睨む広目天、多聞天。どの武将の目も鋭く真実を見抜くかのように、その前に立つ者を圧倒する。