１９８２年に国連の老人人権憲章が制定された。だが、これは日本の高齢者福祉に生かされてきたのだろうか。高齢者への差別や排除など人権侵害に警鐘を鳴らし続け、自らが参画して作った国連の老人人権憲章の理念を、函館市にある特別養護老人ホーム「旭ヶ岡の家」で実践するフランス人神父、グロード氏の思想と実践から、高齢者の人権問題を考える。

１５０億年という壮大な宇宙の進化を臨場感溢れる映像で描き、生命はどこから来てどこへ向かおうとしているのかを探るシリーズ。（４月２９日～１２月３０日放送、全９回）◆“不毛の星”といわれる火星を人類が住める星に改造する「テラフォーミング」構想。温室効果ガスを放出して惑星全体の温度を上昇させ、火星の地下に凍りついている水を地表に戻して、川や海をよみがえらせる。“もうひとつの地球”となった火星に、人類は移住していくのだという。重力が地球の三分の一である火星で、人類は新たな進化へ踏み出すのかもしれない。

戦時下を生きる庶民の姿を通して、第二次世界大戦を見つめる。原作：井上ひさし「東京セブンローズ」より、脚本：山元清多。◆１９４５年、東京下町・根津の山中家では、姉さん女房の和江（岸恵子）と日記を書くのが趣味の夫・信介（柄本明）、音楽好きの長女・絹子（宮沢りえ）、恋する女学生の次女・文子（ともさかりえ）、そして信介の姉（樹木希林）たちが、敗色濃い中で窮乏生活にめげず、碧空のように明るく生きていた。山中家は、家業のうちわ製造を休業し、オート三輪でヤミ物資の輸送をしてしのいでいた。そんな中、長女の絹子が玉の輿に乗る結婚話がまとまり、一家は喜びに包まれる。ある日、山中家に、昔和江の恋人だった軍人・立花（池部良）が訪れる。立花は絹子の実の父親でもあった。秘密を知る夫・信介は、和江を信頼し、立花と二人きりにする。そして戦局は日に日に悪化していき、やがて終戦を迎える。

黒部幸英が神奈川県内各地を訪ね、名所や名物、美味しいものや名産品を紹介する。のちに「もっとぶらり！風気分」とタイトルを変更し、２００８年３月まで続いた長寿番組。◆百万本のポピーが咲き乱れる「くりはま花の園」を訪ね、コスモス、ハーブのほか、平成１１年に商工会議所青年部が冒険ランドに作ったゴジラの滑り台やパークゴルフ・アーチェリーなどを紹介する。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、冬から始まる軽井沢の四季を追う。

熊本県内９４市町村の美しい風景や次の時代に残すべき文化財を、それにまつわるさまざまな情報とともに紹介する。◆今回は、名水ブームの火付け役ともなった轟水源のある宇土市を訪ね、現存するものとしては日本最古の上水道などを紹介する。

島根県の隠岐島西郷町にある玉若酢命神社の例大祭は、毎年６月５日に行われる。玉若酢命神社は隠岐国の総社で、隠岐の国守が隠岐中の神社にお参りする代わりに神々を馬に乗せて玉若酢命神社に集めたことから「御霊会」といい、「馬入れ」の神事が行われたと伝えられている。かつては４８頭が参集したが、現在は８頭だけとなってしまった。祭に参加するのは「馬付き」と「神馬」。「牧司」は馬付きと神馬を指揮する役で、馬付きと共に４日前から寝食を共にして身を清める。祭の当日、牧司と馬付き、神馬は東郷地区の区長宅でお祓いを受け、神社へ向かう。境内入り口の鳥居前に集まった神馬は馬付きと共に拝殿をめざして参道を疾走し、この祭はハイライトを迎える。人と馬の勇壮な神事が終わると隠岐に夏がやって来る。

雅楽はシルクロードを通り、中国、朝鮮半島を経て日本に伝わった。シルクロードの終着点である奈良は、雅楽のふるさとともいえる。日本古来の音の表現に興味を持っているという音楽家の久石譲さんが、雅楽の新たな魅力を語る。