秋雨にけむる鎌倉の鶴岡八幡宮から半年。源頼朝の奥州攻めの道すじをたどって、旅人は平泉までやってきた。鎌倉街道中道は横浜の丘陵地を尾根伝いに進み、東京都心のビルの谷間を抜け、低湿地を避けるように川の自然堤防を伝って、奥州へと続いていた。また街道沿いには、頼朝・義経・静御前らの伝承が今もなお残っていた。◆旅人はピアニストの姿に戻ってこれまでの旅の思い出を振り返り、平泉郷土館のピアノで番組のテーマ曲『旅立つ理由』を演奏する。

危険を賭して終戦工作に奔走した高木惣吉の姿を描くドキュメンタリー・ドラマ。◆高木惣吉（演：柴俊夫）は、１８９３年（明治２６）熊本県人吉市生まれ。海軍兵学校を経て海軍軍人となった。太平洋戦争直前の１９４０年（昭和１５）には戦争回避を模索するが、努力空しく開戦となった。そして戦局が厳しさを増す中、終戦工作の命を受けて東条内閣打倒を目指し、ついには暗殺を決意する。この決意が終戦への第一歩となり、高木は終戦へのシナリオを完成させ、奔走する。しかし１９４５年（昭和２０）８月、原爆投下により無条件降伏となり、高木の「時事収拾対策」のシナリオは表舞台に現れることなく終わった。

かつての恋人との再会をきっかけに、過去と現在の間で揺れる女性の心理を描く恋愛ドラマ。（２００１年４月１３日～６月２９日放送、全１２回）◆ｖｏｌ．１。原あかり（藤原紀香）は宝石店の販売員。美貌を買われて宝石を身に着けてパーティーに出ることもあるが、マネキン代わりでやりがいある仕事ではない。会計士の迅人（阿部寛）と付き合っているが、離婚歴のある迅人には再婚の意志はなく、学生時代の恋人・嵐（大沢たかお）の携帯電話番号も消せずにいた。ある日、学生時代の同窓会に出かけたあかりは、嵐と再会する。あかりは嵐のいい加減さに愛想をつかしたのだが、嵐は一級建築士となり、マリ（富田靖子）という女性と結婚していた。

地理的・歴史的に、大陸との強い関わりをもつ山陰地方。古代北東アジアの交流を考古学的にたどるシリーズ。◆古来、日本海は「北つ海」と呼ばれた。北つ海を越えてやってきた大陸の文物によって弥生時代以降の日本の歴史が大きく動いていく。同様に古代出雲のなりたちにも渡来文化が大きな影響を与えた。弥生時代から古墳時代に到る古代出雲と朝鮮半島との交流の歴史を検証する。

汚濁のひどい諏訪湖を昔の姿に戻そうと浄化に取り組む住民主体の運動を紹介するシリーズの第３弾。◆長野県・諏訪地方の住民が主体となって「泳げる諏訪湖を取り戻そう」という運動が始まったのは、ドイツから専門家を招いて環境まちづくりセミナーを開いた１９８９年のこと。以来、住民・行政・専門家が一体となって取り組んだ結果、諏訪湖の水質は水泳大会ができるまでに回復した。浄化のポイントとなったのは、人工渚の造成や水草帯の復活などの「再自然化」。下水道の整備も効果的だった。日独が手を携えて取り組んだ１２年を振り返り、今後の方策を探る。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、桜に彩られた松本城の様子を紹介する。

熊本県内９４市町村の美しい風景や次の時代に残すべき文化財を、それにまつわるさまざまな情報とともに紹介する。◆今回は、長陽村からいくつもの滝とそれぞれにまつわるエピソードを紹介する。

小学生のイラストレーターとして注目を集める小野純一君、１２歳。ニューヨーク旅行をきっかけに６歳で絵を描き始めた彼が「僕の好きな場所」をテーマに個展の準備を進めている。９．１１後、平和について、戦争について、揺れ動く思いを抱いた１２歳は、どんなイラストを描くのだろう。◆小野君は、大阪女子マラソン、阪神大震災復興キャンペーン、企業広告など、次々と作品の依頼が舞い込む売れっ子イラストレーター。モチーフはニューヨークの摩天楼、天使、空想のロボット、神戸の町など、大人のリクエストには応えず、自分が大好きなものだけを描く。２００１年９月１１日、彼は深夜までテレビに釘付けになった。