作家の書下ろしによる一話完結の物語を、俳優の朗読とイメージ映像で綴る。ひとつの出会いが翌週に新たな出会いを生むスタイルで、一ヶ月にわたって展開していく。◆この回は島田雅彦作・古尾谷雅人朗読の第２回「初恋」。

伊勢神宮は天照大御神を祀る内宮と、米作りをはじめ衣食住すべての産業の守り神である豊受大御神を祀る外宮の両正宮の総称で、参拝はまず外宮、次に内宮というのが順序である。豊受大御神は天照大御神の食事をつかさどる御饌都神（みけつかみ）として丹波の国から迎えられたといい、外宮では今も朝夕に天照大御神に食事をたてまつる祭りが一日も欠かさず行われている。

弁護士の高林鮎子が難事件にのぞむミステリーシリーズ。原作「水戸の偽証」津村秀介。◆鮎子は石井千春から、父・石井常男の４０００万円を取り戻してほしいと依頼される。常男がケア付きマンションのためにコツコツ貯めた資金を、住宅会社の社員・志村に持ち逃げされたという。鮎子と相棒の竹森慎平は調査に乗り出し、志村が他の老人からも金を騙し取っていたことがわかった。そんな矢先、常男が水死体で発見され、さらに志村の死体が潜伏先のアパートでみつかった。警察は千春を志村殺しの犯人とにらむが、鮎子は志村の部屋に出入りしていた深田美子に着目する。

嵐山の南、お酒の神様として親しまれている松尾大社の祭神は、山の神である大山咋神（男神）と海の神である市杵島姫神（女神）。宝物館に安置されている神像は渡来人的な容貌で、平安初期に渡来人をモデルに制作されたと考えられる。秦氏の葛野川の灌漑工事によってできた農地から良い米がとれ、秦氏の技術によって酒が造られるようになったことから、松尾大社はお酒の神様となったものだろう。

無外流の達人でありながら風雅な隠居生活を送る秋山小兵衛と、剣一筋の堅物息子・大治郎が様々な事件を解決する活躍を、江戸情緒を織り込んで描く時代劇。本シリーズには大治郎は登場しない。原作：池波正太郎。（第３シリーズ／２００１年６月５日～７月２４日放送、全５回）◆小兵衛（藤田まこと）の家に出入りする鰻屋の又八が、物騒な話を聞いたという。長屋の隣に住む浪人・益田らが、品川のお秀という腕の立つ女を斬れば５両になると話していたのだ。小兵衛と三冬はお秀を訪ねて忠告するが、お秀と父親は逃げることを拒む。「ここを死に場所と決めている」という二人の覚悟を、小兵衛はいぶかしむ。

時代の流れとともに消えようとしている、ふるさとの素顔、自然、生活、文化、伝承行事などを映像遺産として後世に伝える。日本海テレビ開局４０周年記念企画の第２シリーズ。（第１シリーズは１９９９年４月４日～２０００年３月１２日、。第２シリーズは２０００年４月２日～２００１年３月１１日、ともに全２４回）◆古くからハクチョウが飛来してきていた中海・宍道湖。斐伊川の河口はマガンやコハクチョウの越冬地としては日本最南の地域になっている。ほかにもヒシクイ、キンクロハジロ、マガモ、ナベヅルなどを養う豊かな自然環境が残されている。

牛を年間通して山に放牧する「山地酪農」で生計を立てる一家の苦闘と喜びの日々を７年間追い、豊かで厳しい自然の中で子どもたちが牛を追いながら伸び伸びと成長していく様子を描く。◆岩手県の吉塚さんは、５男２女の子をもつ大家族のガンコ親父。自然農法で得られる年収は少ないが、決して方針を変えない。また、家族みんなが力を合わせて働くことに、子どもたちは喜びを見出している。

加賀百万石の藩主を見ていくシリーズの第１回。初代前田利家について青山克彌さん（金沢学院大学教授）の話を聞く。◆利家は１５３８年（天文７）、名古屋市荒子に生まれ、１４歳で織田信長に仕えた。天下一の槍とたたえられ、柴田勝家の与力として活躍し、本能寺の変後、金沢城に入った。律儀で誠実、そして常に未来（子ども）のことを考えて国を治めた、人間として美しい人、という。◆金沢市の味噌蔵町小学校は、利家の生地である名古屋市の荒子小学校と姉妹校になっている。