ＮＨＫ連続テレビ小説第６０作「すずらん」（１９９９年４月５日～１０月２日放送）の総集編。北海道の駅に置き去りにされた孤児・萌の生涯を、大正から平成までの時代と鉄道の移り変わりに重ねて描く。作：清水有生。（全４回）◆総集編・最終章「完結編」。昭和５７年（１９８２）、５９歳になった萌（倍賞千恵子）は息子夫婦と暮らしていたが居場所のなさを感じ、初めての一人暮らしを始める。そんなとき、萌に橘の遺産の一部３０億円が贈与される。「いつの時代も子ども達の未来は輝いていなければならない」。かつて友人・民子の言葉を胸に、萌は長年の夢だった保育園建設に情熱を燃やすが、その体はすでに病魔に冒されていた。

保険調査員の男と、周囲で次々と保険金に関係する事件の起きる女。強く愛し、愛されるために、互いに自分らしさや大切なものを奪い合う男女を描くラブミステリー。脚本：野沢尚。（１９９９年１０月１１日～１２月２０日、全１１回）◆第１回。廣川英器（竹野内豊）は外資系生命保険会社の保険調査員である。廣川が担当した契約で、幼い子どもを巻き込んだ保険金詐欺事件が起きる。人々の幸せのため、保険の仕事をしている廣川は、痛ましい事件に苦悩する。そんなある日、廣川は英和女学館の教師、池永苑恵（木村多江）の転落事故を担当するが、英器の恋人・月子（内田有紀）の勤める警察所に、苑恵の死は他殺という告発文が届く。月子の情報を元に英器が苑恵の身辺を調査するうちに、苑恵の同僚である江木塔子（松嶋菜々子）が浮上する。苑恵の事故と同じ頃、塔子の婚約者・久松（及川光博）も変死していたのだった。

時代の流れとともに消えようとしている、ふるさと島根・鳥取の素顔、自然、生活、文化、伝承行事などを、映像遺産として後世に伝えるシリーズ番組。◆日本海に広く面した山陰地方では、昔から魚種の変化に季節の移り変わりを感じてきた。初夏の訪れを告げるのはアゴ（トビウオ）とタイ。６月１日に解禁されるタイ網漁は「かつら網漁」と呼ばれ、ブリ板という脅しを使ってタイを集めたところに網を入れる。また「アゴすくい漁」は産卵のために湾内に入ってくるアゴをタモ網ですくい捕る漁で、ともに時期の風物詩となっている。いまではする人も少なくなった伝統の漁法を伝える。（鳥取県気高町）

広島には県立美術館をはじめ、多くの美術館があり、その環境、建物、収蔵品に特長をもち、多くの人に親しまれている。県内１３の美術館から、それぞれ２点の収蔵品（絵画、彫刻、書、陶磁器等）を推薦してもらい美術館の環境、建物を含めて、毎回１作品を取り上げる。今回は藤井松林の日本画「福山左義長図」。

ベルギーの運河の長さは、高速道路並みとか。中央運河のラ・ルビエールとモンス間７キロには、リフトが４つある。６７メートルの高低差を解決するためだ。ペニッシュ（運般船）からその周辺を見る。◆１９１６年にできたリフトは、エレベーターのようだ。電気は使わず、水力だけで船を水槽ごと上げたり降ろしたりする。◆家を兼ねた船の生活がおもしろい。日曜にだけ行く教会で、郵便を受け取る。だが７千人いた船頭一家も、千人に減った。１機で十分な、大型電力リフトが稼動するのだ。◆中央運河の４つのリフト

開局３５年を機会に、「うつくしま、ふくしま」県民運動に呼応して選定委員会を組織、自然との共生、自然にやさしい心を再認識するための第一弾として「うつくしま百名山」を選定した。（１９９９年５月１０日～２０００年７月２４日）◆万葉集にも詠まれた歴史をもつ安達太良山を主峰に、尾根歩きもたのしめる峰の連なる山。

宮崎県門川町出身で神奈川歯科大学の鹿島勇教授にスポットを当て、宇宙サイエンスの実験に関わり画像解析を通し次々に新事実を発見してきた研究や難病患者との関わりを描き、一人の科学者の生き方を紹介する。◆宇宙空間においては骨が溶け出すことを世界ではじめて画像で証明したのは鹿島教授である。さらに氏は、宇宙における骨の老化現象、宇宙における耳石の発達過程などを画像解析によって明らかにし、これらの実験で明らかにされた成果を地上における骨粗鬆症の診断やガンの治療に応用し、世界的に注目を浴びている。頭頚部ガンの治療の専門家でもあるドクター鹿島は、難病の患者と日々対峙する立場でもある。鹿島氏は宇宙サイエンス実験に取り組む中で、あらためて生命のゆりかごである地球環境を守ることの大切さを痛感している。

京都の街並み、人々の暮らしをさまざまな角度から描き、その魅力を紹介する。◆この回は「足音でたどる京の街」。