秋雨にけむる鎌倉の鶴岡八幡宮から半年。源頼朝の奥州攻めの道すじをたどって、旅人は平泉までやってきた。鎌倉街道中道は横浜の丘陵地を尾根伝いに進み、東京都心のビルの谷間を抜け、低湿地を避けるように川の自然堤防を伝って、奥州へと続いていた。また街道沿いには、頼朝・義経・静御前らの伝承が今もなお残っていた。◆旅人はピアニストの姿に戻ってこれまでの旅の思い出を振り返り、平泉郷土館のピアノで番組のテーマ曲『旅立つ理由』を演奏する。

古代製鉄技術「たたら」にたずさわる人々の生き方を追いながら、継承しなければならない日本古来の「心」と「技」を探る。◆中国山地の島根県横田町では、日本刀を作る上で欠かせない玉鋼（たまはがね）を、昔ながらの「たたら」で製作している。日本で唯一の「たたら」操業の過程を、炎に取り組む男たちの生き様とともに紹介する。たたら操業の技師長は村下（むらげ）と称され、三昼夜の間わずかな休憩をとるだけで、炉の炎を凝視しつづける。それは、まさに紅蓮と化した炎と村下との闘いである。それを支えるのは、たたら専用の木炭を作る兄弟や、砂鉄を川から採取する老人である。また、この玉鋼を使って刀剣づくりに取り組む若き刀匠の姿を、中国山地の美しい自然とともに描く。

ひとつの家族新聞を通じて、家族のコミュニケーションのあり方を考える。◆熊本県の主婦・とみよさん（当時４４歳）がつくる「とみちゃん新聞」。家族や身の回りの出来事を書いた家族新聞で、１９９４年９月の初発行以来、通算４００号を超える。一家にとって、「とみちゃん新聞」は家族の記念誌であり、また、貨物船の船員である夫にとっては留守中の出来事を知る貴重な情報源である。「二人の息子が巣立つまでは」と新聞づくりを続ける家族のコミュニケーションを伝える。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、駒ヶ根市千畳敷カールの夏の風景を伝える。

全国的に注目を集める田中康夫新知事。彼の「脱ダム宣言」という新方針を軸に、長野県政の転換期を伝える。◆変革の大きな波に乗って登場した長野県の新しい知事・田中康夫。当選以来、公約を次々に実行している。就任後４ヶ月の支持率は９０％に迫り、県民に高く支持されている。そんな中、県議会を前に「脱ダム宣言」が突然飛び出した。側近も１時間前に知らされるというまさに電撃発表だった。唐突な知事の手法に対する批判。ダムについては賛否が渦巻く。これまでの根回し政治になれきった議員や役人は振り回され、逆に知事の支持率は上がる。

熊本県内９４市町村の美しい風景や次の時代に残すべき文化財を、それにまつわるさまざまな情報とともに紹介する。◆今回は、景行天皇の巡幸にさかのぼる伝説のある天水町のみかん栽培を紹介する。

ハワイ島南東部にそびえ、世界有数の天体観測拠点であるマウナロア火山と、世界で最も活動的な火山のひとつキラウエア火山、この２つの火山を中心とするハワイ火山国立公園は、１９８７年に世界遺産に登録された。ハワイ諸島はすべてマグマの供給口（ホットスポット）の活動によりつくられた。島々はプレート移動により毎年１０ｃｍずつ北西の方向に移動しており、最もリゾート化が進んでいるオアフ島は、およそ３７０万年前には現在のハワイ島の付近で噴火を繰り返していたことになる。番組では、地質学の観点からハワイ諸島全体の成り立ちと、遠い将来に島々に待ち受ける運命を紐解くとともに、溶岩大地に育った原生林、ハワイのイメージを覆す高山や大渓谷の姿を伝える。◆ハワイ火山国立公園

サザンオールスターズの桑田佳祐をメインにした音楽バラエティ番組。桑田扮する「流しのアニキ」は、昔レコードを出したことのある元ミュージシャン。スケベでシャイな６０歳のフーテンおやじ、「音楽寅さん」である。彼の弟子はユースケ・サンタマリア。ホスト役の２人がゲストを迎えて物語の幕が開く、という設定。番組は２部構成。１週目はロケーションで桑田たちがゲストに出会い、親交を深め、２週目でゲストをスタジオに招き、トークや、歌のプレゼントで盛り上げる。◆この回はＭｒ．Ｃｈｉｌｄｒｅｎの桜井和寿を迎えての前編。寅さんと桜井による“カラオケＰＲＩＤＥ対決”が開始される。対決曲目は「イノセントワールド」「みんなのうた」「今夜月の見える丘に」。