優れたテレビドラマの脚本作家に与えられる「向田邦子賞」（主催：東京ニュース通信社）は、脚本家・作家として活躍した向田邦子さんの業績を讃え、１９８２年に制定された。その２０周年を記念して、第１回受賞者の市川森一氏をはじめ、第２回・山田太一、第３回・池端俊策、第４回・早坂暁、第１４回・筒井ともみ、第１５回・大石静、第２０回・岡田惠和の各氏を迎えて行なわれたトークショーの模様を紹介する。（２００２年５月２１日、東京港区・草月ホールで収録）

２００１年から始まった「１億人の富士山」の１００回を記念したアンコール特集。富士山に関わる人々を描いた中から、評判の高かった２本をまとめる。◆竹馬で山頂に登ろうという学生の冒険を取材。海抜０メートルから３７７６メートルまでの竹馬登山に大学３年生が挑む。◆パラグライダーの選手だった女性が、山頂からのフライトに挑戦する。多くの人たちのサポートを受けながら、１週間かけて成功するまでを描く。

貧しい足軽ゆえ、文武に秀でていながら家族を養うために脱藩し、新選組に入った無名隊士の生涯を描く時代劇。◆新選組は龍馬暗殺の疑いをかけられ、嫌われ者となった。それは新選組脱退後、薩長に組する伊東一派が画策したものだった。貫一郎は、実行犯が斎藤だと知るが、斎藤は近藤の密命で伊東一派に潜入していたのだった。この後、近藤は伊東一派を襲撃。貫一郎は、いちばんの理解者だった服部に刃を向けることになる。

日本有数の山岳観光道路、磐梯吾妻スカイライン建設のためにルート調査を行った男たちの苦闘を描く。◆福島県は全国初の山岳有料観光道路の開通を決め、１９５２年（昭和２７）、県都市計画課の鈴木三男を中心に、ルート調査に着手した。日が当たる南側斜面を走り、しかもトンネルがないことが条件となった。最も難航したのは、つばくろ谷にかける橋の地点の測量だった。山に入ると音信不通で、たまに洗濯物を詰めてヒゲ面で下山すると、娘が怖がったと言う。スカイラインは１９５９年に開通し、福島県観光のドル箱と呼ばれるまでになる。

ＮＨＫ連続テレビ小説第６５作「ほんまもん」（２００１年１０月１日～２００２年３月３０日放送）の総集編。食いだおれの街・大阪で、人々にぬくもりを与える幸せの味を生み出す「本物」の料理人を目指して精進を続けるヒロイン・山中木葉の姿を描く。作：西荻弓絵。（全４回）◆総集編・最終回「自立の巻」。木葉（池脇千鶴）は自分の味を生み出すために故郷・熊野に店を出すが、環境庁のレンジャーとなった夫とすれ違いの日々が続き、家庭のあり方に悩む。木葉は自分の原点「幸せの味」を目指すと決める。

作家の書下ろしによる一話完結の物語を、俳優の朗読とイメージ映像で綴る。ひとつの出会いが翌週に新たな出会いを生むスタイルで、一ヶ月にわたって展開していく。◆この回は松尾スズキ作・ともさかりえ朗読の第２回「ゴリラ女」。

伝統と文化に培われた城下町・金沢。「空から謡が降る」といわれ、日本の原点ともいうべき風景に彩られた街なみも、時代の中で変容している。金沢美術工芸大学の百々俊雅・小田根五郎の両教授が描く作品と、カメラ映像とで、今と昔が交錯する金沢の風景を次の世代に伝える。◆この回は「舘町の果樹園」。

アンデス山中、標高２８５０ｍにあるエクアドルの首都・キトの、中世のままの姿を残す街並みや教会は、南米の植民都市の姿を最もよく残す街として１９７８年に世界遺産に登録された。◆キトはかつてはインカ帝国第２の都市として栄えたが、スペインの征服により一度廃虚となり、新たなコロニアル都市に生まれ変わった。スペインの征服下で、キリスト教文化と先住民の出会いは、キト派美術と呼ばれる融合文化を生んだ。先住民との混血であった天才彫刻家・カスピカラをはじめ、その繊細かつ優美な作品は、西洋では決して生まれないものとして高く評価されている。◆ラ・コンバニーア聖堂、サンフランシスコ修道院、カテドラル（大聖堂）、スクレの家、サンアグステイン修道院