野生動物の生態や人間との関わりを描いた椋鳩十の動物文学を、詩情あふれる絵にあわせて読み聞かせる番組。◆サルとシカとカシドリのおばさんは、仲のよい友達だ。ある日、犬を連れた狩人が、シカをつかまえにやってきた。（全２回）

２００４年に生まれ変わった水族館「うみたまご」の、３年間にわたる引っ越しや、新オープンに向けての新たな動物の確保などの準備の様子を紹介。また、動物や魚たちと飼育係をはじめとする数多くの人たちとの交流を描く。◆１９６４年（昭和３９）に世界初の潮流式大回遊水槽を目玉として、大分市の高崎山下に誕生した「大分生態水族館マリーンパレス」。開館から７年間は国内最多の入場者数を誇ったが、リニューアルのため閉館。準備期間を経て「うみたまご」として再オープンした。

２００４年７月１３日、新潟県を襲った集中豪雨により三条市と中之島町で堤防が決壊、１５人が死亡し１万４千以上の世帯が浸水する大水害となった。被害拡大の原因となった避難勧告の伝達実態を検証しつつ、復興に向けて立ち上がる人々の姿を追う。◆三条市の住民は「避難勧告が届かなかった」と指摘するが、行政は「勧告は出した」という。しかし、伝達するはずの自治会長にも連絡はなく、広報車からも伝えられていなかったと住民側。父を失った佐藤さんは「避難勧告を聞いていれば父は死なずに済んだかも」と悔やみつつも、父が築いた事業の再建に踏み出す。

農作業と子育てに人生の大半をすごし、７０歳を越えて書き始めた書が、その個性と力強さで人の心を惹きつけた。晴耕雨書の齊藤けさ江さん・９０歳の半年間を追った。◆けさ江さんは耳が遠く、腰は９０度に曲がっているがいたって元気で、日々の畑仕事を欠かさない。そしてもうひとつの生きがいが“書画”。７０歳を過ぎるまで字があまり書けなかったけさ江さんが、孫を思う一心で息子あてにメモを書いた。以来、メモ、日記、手紙と堰を切ったように文字を書き始め、やがて生きる喜びを書画に描くようになった。

２００４年８月３０日夕刻、山口県に上陸した台風１６号は、９７８ヘクトパスカルという勢力と満潮が原因となって、瀬戸内沿岸にかつてないほどの高潮をもたらした。この台風によって引き起こされた被害の実態を報道すると共に、高潮が起こったメカニズム、その時行政はどう対処したかを検証し、それを教訓に今後の防災行政はどうあるべきかを考える。

岡山県内各地で歌われている“わらべ歌”を、その地域の子どもが歌うのに合わせて、その歌に関係する歴史や風土を紹介する。◆この回は備前市の「チョチチョチアワワ」。

環日本海地域の野球少年たちが１９９２年から続けている小さな手作り野球大会。ロシアタンカーの重油事故、拉致問題、安全保障問題などの困難を乗り越えて続いてきたのは、各国野球関係者たちが「子ども達の未来へ託した夢」を繋いできたからでもある。白球にかける少年や大人たちの姿に迫りながら、海を越えた草の根交流の模様に密着する。◆今年の大会は初めて中国・杭州で行われた。少年たちの中には、緊張関係が続いている台湾・高雄チームの姿もあった。

徳島県の山あいにある上勝町で、町の売り上げナンバーワンに輝くのは８４歳の鈴木さん。町自慢の産業「つまもの」売りに取り組んで自信と元気を取り戻したおばあちゃん達の日常を追う。◆「つまもの」とは料理に彩りを添える紅葉や笹などで、上勝町の「いろどり」ではつまもの市場で全国一の売り上げを誇り、年商２億を生み出している。それを支えているのは町の人口の半分を占めるおばあちゃん達。毎日パソコンで市況をチェックするのが楽しみという鈴木さんは「一週間が十日欲しい」と笑う。