電車が通るたびに揺れる古アパートに住むひとりの女の、淡々と続く生活を描くドラマ。作：矢代静一。出演：岸田今日子、北村和夫。

谷崎潤一郎氏（１８８６・１９６５）が熱海での日常生活、自作、映画、親交のあった作家たちの思い出などを語る。聞き手は文芸春秋社編集局長の池島信平氏、中央公論社社長の嶋中鵬二氏。

箏楽の第一人者古川太郎さんの語りと演奏を通して日本音楽の原点を考察する。古川さんは生活の中にこそ邦楽の原点があると語る。

川端康成氏（１８９９・１９７２）がニューヨーク旅行の思い出、趣味の骨董、最近の文章などについて語る。聞き手は文芸春秋社編集局長の池島信平氏、中央公論社社長の嶋中鵬二氏。

ギターを持った青年に出会い、初恋と遠い国へのあこがれを覚えた少女が、２０年後その青年の息子に再会する。作：谷川俊太郎。出演：加藤治子、稲垣昭三、北村和夫。

交通事故にあってから過去の人々の語る声が聞こえるようになった男の幻聴を通して、人間の生存や近代化について考えさせる。ラジオのための具象的詩劇。作：木原孝一、音楽：入野義朗。出演：久米明、杉裕之、織田政雄ほか。

全５話のオムニバス形式によるショートドラマ。作：森山阿久里。◆第１話「テレビから出てきたプロレスラー」、第２話「墓地へ向かう不気味な女」、第３話「アフリカの人喰い人種」、第４話「銀行強盗のドジな失敗」、第５話「自殺したい男の助かった話」。

新潟の「農家の長子以外の若者」が集まるグループを取材。その活動の様子を紹介する。◆後継ぎとなる長男をのぞき、農家の若者たちは働き口を家の外に求めなければならない。彼らの多くは他の農家に雇われていて、互いに情報を交換し交流を深めるためにグループを結成した。