桂枝雀による落語「権兵衛狸」。◆山里の一軒家に権兵衛さんというおじいさんが住んでいた。ある晩、権兵衛さんが寝ているとドンドンと戸をたたいて「権兵衛はん、権兵衛はん」と呼ぶ声がする。しかし戸を開けてみても誰もいない。

１９７４年１２月１８日の夜、岡山県倉敷市水島の石油精製工場から重油が流出した。この事故を追い、経済優先の危険性、自然保護の重要性を訴える。

「幼児殺し」と「代理戦争」という現代社会の二つの病巣を重ねあわせながら、人間とは何かを問いかけるブラックメルヘン。作：秋浜悟史、音楽：マジカルパワー・マコ。出演：村松克己、稲葉良子、串田和美ほか。

露乃五郎による落語「鳥屋坊主」。◆鳥屋の若者二人が親方のもとを飛び出したが、三日ほどで金が無くなり、山道で見つけた寺に泊めてもらった。無一文でどこへも行くあてのない二人は頭を丸めて出家して寺に留まることになる。

桂枝雀による落語「瘤弁慶」。◆近江の宿で壁土を食べた男が、次の日の朝に熱を出して寝込む。静養したあと家に帰って元気になったころ右の肩にできものができ、やがてそれは人の頭くらいの大きさのこぶになってしゃべり始めた。

桂文我による落語「短命」。◆出入りの店の養子が死んだのでくやみの言い方を教わりに男がご隠居の所にやって来る。なんでもその店の養子が死ぬのはこれで三度目だという。何か理由があるのだろうかとふたりは思案をめぐらす。

桂文我と桂枝雀の落語についての対談。「くやみ」「宿がえ」「寝床」「胴乱の幸助」「商売根問」などの噺や、初代桂春團治の芸を話題としてとりあげ、それぞれの考えを語りあう。

棟方志巧（１９０３～１９７５）の板画「湧然の柵」に描かれた世界を、津軽ことばによる語りと音楽で描いていく。作：川崎洋、音楽：桑原研郎。出演：土方巽、淡谷のり子、木田林松栄。