ブロイラーに押され、名前は広く知られながらもすっかり影が薄くなった名古屋名物・名古屋コーチン。擬人化した“コーチンちゃん”が主人公の推理ドラマ仕立てで、名古屋コーチンの歴史や現状、関係者のコーチン復活への意欲をわかりやすく紹介する。

世界的ヴァイオリニストで指揮者でもあったシモン・ゴールトベルクが１９９３年夏、富山県立山で永眠した。夫人のピアニスト山根美代子さんの回想を通じて、彼の波乱の生涯と音楽特性を探り出す。◆ポーランド系ユダヤ人のゴールトベルクは、ナチスドイツの迫害や日本軍による抑留など、差別と困難に遭遇しながらも音楽への情熱を失わず、驚くべき集中力で自らの演奏を高めていく。戦後は日本を活動の拠点に後進の指導にあたり、夫人とのデュオ活動を続けた。◆ゴールトベルクの生涯を数多くの人に語ってもらい、「戦争と平和」「情熱と生命」「音楽と人生」そして「男と女」、様々な命題を投げ掛ける。

「もしもあの作家が鹿児島が舞台の作品を書いたら？」という仮定のもとに書かれた作品を紹介する。取り上げるのは林芙美子、藤原伊織、さくらももこ、俵万智、宇能鴻一郎、夏目漱石、清少納言の七人。詩人・作家の岡田哲也氏が古今の有名作家の文体をいかした架空作品を書き、植田美千代アナウンサーが七色の声で朗読する。

幅広い分野から講師を迎え、日本語をユニークな視点から捉える「私の日本語辞典」。４回シリーズで英文学者・評論家の外山滋比古さんを迎える。第４回は日本語に起きている最近の変化について。聞き手は秋山和平。

古き時代より口から口へと語り継がれてきた秋田の昔話の数々を方言で語る。頭の上に柿の木が生えてしまった男の話と、だんぶり（とんぼ）の後を追ったのがもとで長者になった男の話。

正月恒例のスポーツイベントとして高い人気を誇る、東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）。箱根駅伝の優勝候補に名を連ねる山梨学院大学陸上競技部だが、平成８年の大会では無念にも途中棄権に終わった。復活をかけて翌年の第７３回大会に挑む陸上部の１年を取材する。

島崎富蔵はひとり暮らしの年金生活者。いつも放置自転車を修理しては持ち主に届けている老人である。ある日、自転車を捨てる少女マユコを見かける。脚本：西山務、音楽：栗山和樹。出演：藤岡琢也、渡部智美、梅沢昌代ほか。

平成９年１月に発生したロシアタンカー沈没による重油流出事故は、日本海側の各府県に大きな被害をもたらした。中でも福井県三国町には大量の重油が漂着、その惨状は連日マスコミ各社によって全国に伝えられた。しかし集中的な報道がなされた一方で、最も必要な情報は何であったのか。行政、マスコミ、ボランティア、漁業関係者の声を聞き、事故が残した教訓を多角的にリポートする。