森乃福郎による落語「滑稽清水」。◆女房の浮気に気付いた杢の市、目が不自由では仕返しも出来ないと観音様に願をかける。願い叶って目が見えるようになった杢の市が見たのは、彼の目があかないことを祈る女房と間男の姿だった。

貞享３年（１６８６年）３月、日向国伊東藩領佐野八重村の農民７７名が島津藩山之口へ逃散を企て、１１名が死罪となる事件があった。この史実を伊東、島津両家をめぐる確執の中に描く。

桂文我による落語「大仏餅」。◆雪の晩に子供が煙草の粉をもらいにくる。父親のけがの血止めに使うと言うのでついていってみると、ひどいけがをした男がいる。男は新米の物乞いで、縄張りを荒らしたと大勢の同業者にやられたという。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆明治大正文学名作選「黒髪」：東京に住んでいる男が京都・祇園の芸者に一目惚れをする。男は女にこまめに手紙を書き送り、随分貢いでもいるが、女は一向に返事をよこさない。◆原作：近松秋江、脚本：伊藤海彦。

露乃五郎による落語「二番煎」。◆町内で火の番の夜まわりをする者たちが、番小屋で風邪薬だといって酒を飲んだり、口直しだといって猪の肉を食べたりして騒がしくしていると、そこへ見回りの役人がやって来る。

笑福亭松之助（二代目）による解説と落語「くっしゃみ講釈」。◆講釈師のせいで失恋したという男、意趣返しに寄席で唐辛子をくすべ、くしゃみを連発させて困らせてやろうと講釈場に乗り込んで行く。

桂春團治による落語「寄合酒」。◆町内の若い者が集まり、つまみを一品ずつ持ちよって飲もうということになった。苦心してつまみを持ちよるが、鯛を犬にやってしまったり、数の子を煮てしまったりとへまばかりしてしまう。

桂米朝（三代目）による落語「次の御用日」。◆冗談半分に大家の娘をおどかして気絶させてしまった店子が奉行所に訴えられる。明白な証言を否定する店子に腹をたてた奉行は声を張り上げて責めるが途中で喉を傷め「皆の者、次の御用日に致せ」。