笑福亭松之助による落語「兵庫船」。◆二人連れの旅人が兵庫の浜から船に乗ると、沖で船が動かなくなってしまった。船員はフカに見入られたので、乗客は各自所持品を海に投げ込み、その沈んだものが犠牲にならなければならないという。

１９７４年の出来事を中山千夏が振り返る年末特集。

桂枝雀による落語「口入屋」。◆昔、店で働く女衆を世話する口入屋という商売があった。ある店の番頭が、丁稚に十銭渡して口入屋から美人の女中を連れて帰らせる。夜になってから番頭はその女中の部屋に忍び込もうとする。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆「峠」：河井継之助は江戸時代後期の越後長岡藩の筆頭家老、軍事総督であった人物。河井は明治維新の内乱の中で、藩の中立の立場を守ろうと奮闘するが、藩士としての矜持からあえて官軍と対決する道を選ぶ。それは維新の戦闘で最も壮絶と言われる「北越戦争」であった。◆最後まで武士としての志をつらぬいた河井継之助の生涯を描く。寸劇的な演出部分や、郷土史家の解説が挿入される。（１３回シリーズの第１２回）◆原作：司馬遼太郎、脚本：能勢紘也。

孫娘と勘違いされた女優志願の娘と老婆の奇妙な会話を通じ、庶民の生活感情を浮き彫りにしていく。作：鶉野昭彦。出演：条文子、中村加奈子。

笑福亭松之助による落語「牛ほめ」。◆男が知り合いの家で普請があったので、そのほめ方を教えてもらいにやって来るが、言い回しが難しいので紙に書いたものを持ち帰って覚えることになる。普請とは家屋を建てたり修理したりすること。

終戦の混乱で中国に残留した母と中国人の父を持つ９歳の小学生が、母と共に故郷・北海道白糖町に里帰り。彼と地域の人々の交流を描く。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆季節のない街・最終回「とうちゃん」：お人よしの良さんには、１０歳をかしらに５人の子どもがいる。妻のみさおは普段からあまり家にいないので、良さんが子どもたちの世話をしている。世間は子どもたちの父親について噂しているが…。◆原作：山本周五郎、脚本：大西信行。