桂米朝による落語「仔猫」。◆働き者の女中おなべに「夜中に庭で不気味な笑い声を立てていた」「夜中に怪しい目付きで鏡をのぞいていた」などと妙な噂がたつ。店の主人はおなべにひまを出すよう番頭に命ずる。

桂文紅による落語「近江八景」。◆人を大勢集めている大道易者を見つけた男が、自分とある女郎の仲をみてもらおうと言い出す。連れの男はとめるが、男は来年の三月に二人が一緒になっているかどうかをみてもらうことにする。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆「峠」：河井継之助は江戸時代後期の越後長岡藩の筆頭家老、軍事総督であった人物。河井は明治維新の内乱の中で、藩の中立の立場を守ろうと奮闘するが、藩士としての矜持からあえて官軍と対決する道を選ぶ。それは維新の戦闘で最も壮絶と言われる「北越戦争」であった。◆最後まで武士としての志をつらぬいた河井継之助の生涯を描く。寸劇的な演出部分や、郷土史家の解説が挿入される。（１３回シリーズの第４回）◆原作：司馬遼太郎、脚本：能勢紘也。

笑福亭松鶴シリーズの１回目。落語「天王寺詣り」。◆大阪の天王寺では彼岸の七日間に無縁仏の供養をするために引導鐘をつくと聞いた男が、自分も飼っていた犬の供養をしたいと天王寺まで案内してもらう。

笑福亭枝鶴による落語「禁酒関所」。◆藩士一同酒を飲んではならない禁酒令が出され、城の近くに持ち込み品を検査する禁酒関所が置かれた。ある侍が「屋敷に酒を一升持って来られたら酒代に加えて一両出そう」と酒屋に持ちかける。

森繁久弥のワンマンショー。雪をテーマに語り、歌（満州里小唄、雪の降る町を）、詩の朗読、寸劇などを繰り広げる。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆季節のない街・その２「親おもい」：敗戦のどさくさで行方不明になっていた兄が１０年ぶりに帰ってきた。しかし兄は母にお金の無心をし、工面してもらった金を受け取るといなくなるということの繰り返し。弟の辰弥はそんな兄のことを苦々しく思う。◆原作：山本周五郎、脚本：大西信行。

ブラジルの日系人社会から孤立し、日本人への不信を露わにしながらも日本国籍を捨てない一人の男の心の軌跡を描く。作：高垣葵。出演：小松方正、蟹江敬三、花沢徳衛ほか。