舞台美術家の妹尾河童氏は、改名する前は「肇（はじめ）」という名だった。妹尾氏が少年時代の想い出を元に執筆した半自伝的小説「少年Ｈ」をラジオドラマ化。好奇心と正義感あふれる少年Ｈの目線で、戦前から戦後の日本の姿を綴る。全２回中の１回目。原作：妹尾河童、脚本：山元清多、音楽：佐久間順平。出演：橋爪功、下塚誠、山下智子ほか。

沖縄本島の南の小さな島・久高島で行われる祭礼ヨーカビーを中心に、この島で民宿を営みながら島の祭で巫女を務める老婆と、島を訪れた１４歳の少女の心のふれあいを描く。脚本：高木凛、音楽：広瀬量平。出演：本多瑛未理、鈴木光枝、平良とみ、ほか。

中国地方と四国地方を結ぶ高速道路「中四さんかいライン」の開通にあわせて、実際に高知から米子までをドライブする若い男女の体験・出会いをそのまま紹介する。太平洋、瀬戸内海、日本海の３つの海を走るということで、「海」「ドライブ」をテーマにした音楽をはさむ。エフエム高知、エフエム香川でながれている実在の番組も紹介される。にぎわいをみせる「ジャパンエキスポ鳥取’９７～山陰・夢みなと博覧会」の模様も。

動物園はかつて動物の数を競う時代があり、終戦直後は市民の安らぎの場となり、現在は種の保存に取り組む場へと変ってきた。動物園のあり方の変化を関係者へのインタビューを交えて伝える。◆開園６０周年を迎えた名古屋市の東山動物園、最古参のカバ「重吉」（推定４８歳）が番組の主人公。重吉の独白で番組が進行する。

古代狩猟民の流れと言われる「マタギ」で全国的に知られている山形県小国町の小玉川集落を継続取材し、狩りや暮らしの実態、マタギ文化やその哲学を描き出す。番組では同集落で開催された「マタギサミット」の様子が紹介される。野生動物保護の世論が高まる中、人間と自然との新しい関係づくりを提言する。

著名人が自らの人生や仕事について語るシリーズ。レギュラー出演するラジオ番組「日曜名作座」が４０周年を迎えた加藤道子氏が、ラジオドラマとともに歩んできた５０年を振り返る。３回目は、いい朗読とは何か、朗読の心を若い世代にどう伝えるかを語る。

阪神・淡路大震災からちょうど２年。神戸で生まれ育ったＤＪ若宮てい子が神戸の復興状況、防災、観光などの情報やリスナーからのメッセージを紹介しつつ、音楽で被災者にエールを送る。

超低温、低酸素、異常乾燥という過酷な環境下、南極一高い標高３８１０ｍの山頂で越冬し、３５万年前の大気を閉じこめた地下２５００ｍの氷を掘り出した、第３７次南極観測隊の記録。知られざる隊員たちの越冬生活と、深層掘削作業への体当たりの挑戦を、現場の音を交えて臨場感たっぷりに綴る。