今は昔、その里では６０を超えた老人は、里から離れた蕨野の丘へ行くならわしあった。姥捨（うばすて）を題材にして、生きることの悲しみと美しさ、老いてなお他者へのいたわりと生への執着を失わない老人たちの姿を描いた物語。全２回の前編。原作：村田喜代子、脚本：竹内日出男、音楽：北爪道夫。出演：鈴木光枝、若村麻由美、北村和夫ほか。

１９６８年に日本初の心臓移植が北海道で行われた。それ以来３０年、国内での脳死に対するタブー視は続き、難産の末に臓器移植法が誕生した。足踏みを続ける脳死と臓器移植問題の背景を検証する。

文化文政の時代、姫路藩は元禄バブルのつけで年間歳入の７倍にあたる７３万両の負債を抱えていた。勝手向き御用の命をうけ、借財と格闘する家老の生き様を描く。原作：寺林峻「姫路城凍って寒からず―小説・河合道臣」。出演：旭堂南海ほか。

青森県は自然・文化など、あらゆる分野で音の宝庫といえる。それらの音を社会的視野から捉え直し、「民衆にとっての真実とは何か」をコラージュ形式の“音の曼陀羅”として描く。◆「どしてらば」とは、「どうしてた？　元気だったか？」という意味の津軽の挨拶。青森の人々が祖先から受け継いできた自然、祭り、信仰などに絡む音と音をつなぎ、日本中の一人ひとりに向けて「どしてらば」と呼びかける。

リスナーからのＦＡＸ、電話、葉書などのリアクションや街の話題などを織り混ぜて送るワイド番組。その日の新聞記事に関する問題に答えるクイズコーナー「つボイにチャレンジ」など多くのミニコーナーがある。

長い年月をかけ、一つの事柄を追究し続けた人にスポットをあて、そのかくれた偉業を紹介するシリーズ番組。この回（第６回・最終回）は、蒸気機関車に魅せられ、全国をまわって写真を撮り続けた松崎一和さんが自らの体験を語る。

胎児の障害の有無を調べる「出生前診断」技術。胎児の異常が分かると人工妊娠中絶されることが多い現代、安易な生命の選別につながりかねない技術をどう受けとめるべきかを問う。密室の議論を行う日本産科婦人科学会、研究を進める医療現場。優生思想だとして反発する女性や、障害者、妊婦、臨床医、カウンセラー等の声を通して見えてくる現実は…。

ＤＪは長野市出身のノンフィクション作家・小林照幸。およそ１０年前に経験した浪人生活の苦しみや迷い、心の支えになったことなどを、ディスクジョッキースタイルで受験生へ向けて語る。デビュー作「毒蛇」の一部も紹介される。