今は昔、その里では６０を超えた老人は、里から離れた蕨野の丘へ行くならわしあった。姥捨（うばすて）を題材にして、生きることの悲しみと美しさ、老いてなお他者へのいたわりと生への執着を失わない老人たちの姿を描いた物語。全２回の前編。原作：村田喜代子、脚本：竹内日出男、音楽：北爪道夫。出演：鈴木光枝、若村麻由美、北村和夫ほか。

１９６８年に日本初の心臓移植が北海道で行われた。それ以来３０年、国内での脳死に対するタブー視は続き、難産の末に臓器移植法が誕生した。足踏みを続ける脳死と臓器移植問題の背景を検証する。

阪神淡路大震災から３年がたったにもかかわらず、被災地ではいまなお２万４千世帯余りが仮設住宅での暮らしを続けている。そこに住む人たちのさまざまな問題点を、記者リポートで報告する。

歩くのが趣味だというリスナーから「一緒に歩きましょう」というハガキをもらったことから、実際にパーソナリティたちが徳島市内の道を一緒に歩き、その道すがら色々な出会いを経験する。出演は保岡栄二、大谷初美、笑福亭学光。

近未来のオオサカシティを駆けるストリートキッズたちの活躍を描くシリーズ。全１０回の第５回。イバラギの食肉工場までやってきたタケルと仲間たちは車の中にテムジンを発見する。作：松本雄吉、音楽：内橋和久。出演：劇団維新派、田辺泰志、岩村吉純ほか。

叫ぶ詩人の会のボーカリスト・ドリアン助川がパーソナリティを務めるトーク番組。◆この回は、長野で開催中のパラリンピックを特集。放送当日に銅メダルを獲得したアイススレッジの選手、足を切断されて絶望の淵から立ち直ったアイススレッジホッケーの選手、病気で出場できなくなってしまったシットスキーの選手などが、それぞれの心情をドリアンに語っていく。

官民が一体となった大型開発が進む福岡市。その市政を揺るがした自民党パーティー券問題について、政官業の癒着の構図を明らかにするとともに、市民がどのように問題に向き合ったかを検証する。

言葉を失った娘のためにトライアスロンに挑む主人公の、揺れ動く心模様を描くドラマ。◆ある男性が事故で片足を失った。彼は人生に絶望したが、ひとりの女性に救われ、やがて結婚。娘が生まれた。幸せな家庭を築きはじめたとき、大地震に遭う。妻は娘をかばって亡くなり、生き残った娘はその日から言葉を失った。彼は、娘に少しでも生きることを感じてほしいと願い、トライアスロンに挑戦する。やがて彼は、それが娘のためではなく、自分自身が解放されるためであったことに気づく。原作：小川竜生「黄金の魂」。音楽：飯田一樹。出演：升毅、三田篤子、升望ほか。