ラジオの連続放送劇のおもしろさに夢中になった少年の物語。作詞家・阿久悠の自伝的小説をドラマ化。全４回の最終回。◆昭和２３年３月、終業式の後のお別れ会で、走の学級は自作の放送劇を発表することになった。走は卓との出会いを基にした台本を書く。友達の活躍で劇は成功するが、走は転校することが決まっていた。原作：阿久悠、脚本：東多江子、音楽：坂田晃一。出演：尾崎光洋、國村隼、宮田圭子ほか。語り：近藤正臣。

豪雪で知られる岩手県湯田町。「雪で町興しを」と若者たちが雪合戦に取り組み、世界大会で２年連続の優勝を果たした。しかし、今回の大会に一緒に参加するはずだった北海道壮瞥町チームは、突然の有珠山噴火により欠場を余儀なくされていた。湯田町の若者は義援金を北海道まで届けに行くことを決める。

現代の日本人にポピュラーな果物となった「りんご」は、どのように国中に広まり愛されるようになったのか。日本上陸からの１００年余りの歴史を追い、文学作品や流行歌に様々な形で登場する「りんご」を通じて、２０世紀の日本を検証していく。

元ラジオパーソナリティの新間正次氏は参議院議員選挙で当選したが、その後、学歴詐称が問題となり議員失職となった。嘘をつく過程から発覚後の様々な影響、思い返した時の心境まで、新間氏が独白する。そして、心理学者やマスコミ関係者の意見を織り交ぜ、「嘘をつくということ」はどういうことなのかを問う。

原爆で命を奪われた級友と対話する女性の心象を描く。実際に動員中被爆した人の証言も挿入されるドキュメンタリードラマ。◆原爆投下から５５年後の夏、平和記念資料館に残された被爆ピアノを通じて、矢島治子は女学校の同級生であった浅丘文恵の１３歳のままの幻と出会う。原爆の閃光の一瞬、白い闇に封じ込まれた少女は、自分が死んだことにさえ気付いていない。文恵の魂が救われるよう祈って、治子は語りかける。脚本：毛利恒之、音楽：横山菁児。出演：日色ともゑ、狩野直美ほか。

青森県津軽地方の五所川原市一帯では、田植え休みの時期に水の神様、田の神様を奉る「虫送り」という祭りが行われている。このお祭りの起源を「公開ラジオドラマ」という形でひもといていく。すべての台詞や効果音が観客が見守る舞台上で発せられる、いわば「実験的時代考証」。脚本：畑澤聖悟。出演：伊奈かっぺい、夏目浩光ほか。

クラシック音楽の楽曲をベースに、ヒップホップ、ジャズ、ロックなど異なるカテゴリーの曲とのミックスを試みる。ジャンルが異なっても「楽曲のもつメロディの素晴らしさは褪せない」いうことを検証する。ＤＪはロックギタリストの後藤晃宏。

北海道にゆかりの人物、開拓や発展に尽くした人物を、ドキュメンタリータッチに朗読で紹介する番組。（２０００年１０月８日放送開始）◆この回は、石川啄木を取り上げる。２７歳の若さで亡くなるまで、自らの心情を赤裸々に綴った詩を数多く発表した啄木。明治４０年、２２歳の啄木は函館、札幌、小樽、釧路と北海道を放浪した。