沖縄サミットを機にドイツ首相を招聘する運動を開始した、ハンセン病療養所「沖縄愛楽園」。その隠された歴史を掘り起こすドキュメンタリー。◆沖縄県名護市にある愛楽園は戦時中、日本軍施設と間違われ米軍の総攻撃を受けた。壊滅的な被害を受けた園を救ったのは、あるドイツ人医師と彼を通じて寄せられたドイツ国民の支援であった。

栃木県日光のイロハ坂を中心に生息する５００頭前後の野生猿が、観光客からエサをもらう事に慣れて野性を失い、日光市全域で大きな被害を及ぼしている。市はとうとう全国初の「餌付け禁止条例」を施行した。日光の猿被害から人間と野生動物との適正な関係を考える。

１９５０年代後半をモチーフに「現実」と「幻想」の間を行き来しながら、自らの人生の物語を再び見つけ直そうと格闘する老人の精神の軌跡を描くドラマ。劇作家シリーズの第５回。作：福田善之、音楽：西村勝行。出演：山本學、今井朋彦、森村冬子ほか。

「核」の恐怖や悲劇とかかわってきた人々の語りやインタビューで構成され、核開発当時の歴史的背景から現在の状況までを克明につづるドキュメンタリー。核のない平和な２１世紀への提言を探っていく。◆第１部はノーベル文学賞作家・大江健三郎氏、第２部はアメリカの核開発計画に携わった科学者・ロートブラット氏が出演。他にも作家の早坂暁氏、戦争の語りべを続ける被爆者、核の監視をするＮＧＯのメンバーらが、自身の体験や今後の核廃絶への取り組みなどを語る。

ビジネスマンをターゲットに国内外の新しい情報を朝一番で伝えるワイド番組。パーソナリティは澤木久雄。◆この回は、石川嘉延静岡県知事がゲスト出演。放送中にリスナーから寄せられた「県立病院の案内看板を取り付けて欲しい」という要望に、その場で設置を約束する。

静岡県は全国でも有数のお茶産地。かつて茶畑では作業歌として「茶摘み歌」や「茶節」が歌われていた。しかし作業の機械化やお茶農家の高齢化が進み、今となってはごく僅かしか茶摘み歌を知る人はいない。一人の外国人の目を通して、茶摘み歌の起源や歌の中にある昔の暮らし、人々の思いを探る。

水俣病問題には、被害者に対する偏見や差別、一般市民と被害者の対立から生まれた地域社会の変化、壊した自然を取り戻す難しさなど、現在、人間社会が抱える様々な問題が凝縮されている。中でも水俣病が発生してから半世紀の間に、地域社会は大きな変貌を遂げた。水俣病資料館で自らの体験を後世に伝える語り部たちの証言を中心に、水俣病が地域社会に与えた影響について検証する。講師は水俣市立水俣病資料館の志水恒雄館長。

ラジオの連続放送劇のおもしろさに夢中になった少年の物語。作詞家・阿久悠の自伝的小説をドラマ化。全４回の第３回。◆昭和２２年９月、新学期から走と同じ学級に卓が転入してきて２人は隣りの席になった。そんなある日、淡路島に滞在中というラジオ作家・キクタカズオに遭遇した走と卓は、キクタから放送劇のあれこれを教わる。原作：阿久悠、脚本：東多江子、音楽：坂田晃一。出演：尾崎光洋、國村隼、宮田圭子ほか。語り：近藤正臣。