昭和２０（１９４５）年３月文部省は、広島に女子の最高学府である女子高等師範学校の創設を決定、全国各地から一期生となる８１人が集まり、７月に入学式が行われた。８月６日、原爆の投下地点から１．７キロという校舎の教室で一期生全員が被爆、その日のうちに７人が死亡した。そして８月１５日終戦、１０月の授業再開、１２月の校舎移転…。広島女子高等師範学校第一期生の文集を市原悦子が朗読、一期生自身の証言を交えて彼女たちの戦後を描く。「放送ウーマン賞２００１」受賞（佐藤園子ディレクター）。

自然と技術革新の対立を軸に、様々に姿を変える瀬戸内海の様子を織り交ぜながら、立場や考え方の違う２人の男の人間模様を描くドラマ。◆東京の建設会社で働く稲葉浩介は、亡くなった親友に替わって瀬戸内海の漁場改良事業を担当することになる。しかし稲葉は出張先の広島県で海に溺れて入院してしまう。入院先で出会った地元の老人・村上徳三との葛藤と交流を通じて、稲葉は進歩という名のもとに切り捨てられてきたものの大きさに気づく。村上もまた、技術の力を借りなければ再生が見込めない海の現状を認識していく。脚本：三村千鶴、音楽：横山菁児。出演：米倉斉加年、永島敏行ほか。

アイヌ語の初歩的な文法を、例文をもとに学習する番組。またアイヌの生活や文化が紹介される中で、アイヌ民族のものの考え方や見方について理解を深める。「アイヌ文化振興・研究推進機構」が行う事業の一環として放送。◆第１９回は疑問の表現の１回目、「～ですか」という表現について。講師：大須賀るえ子。

土曜日朝の生ワイド番組。前半「お出かけ天気予報」では北海道の摩周湖からの電話リポート、「週刊鶴ピカマガジン」では“お茶”を特集する。後半の「トークアトリエ」では西城秀樹をゲストに迎え、話題の結婚相手について話を聞く。また「モノマネ研究所」では、鶴太郎がかつて得意としていたマッチ（近藤真彦）のモノマネについて思い出を語る。

北海道・道南の小さな町、木古内町の木古内小学校吹奏楽部が全国こども音楽コンクールで見事日本一に輝いた。町はじまって以来のことに６８００人の町民は皆大喜びだが、その陰には木古内町そしてお隣の上磯町を含めた町ぐるみの熱い思いが込められていた。過疎化の波の中で、文化による町おこしに情熱をかたむける関係者の姿を追う。

岩手県釜石市の花柳界に伝えられてきたお座敷唄「釜石浜唄」は、かつて街の繁栄とともに盛んに歌い踊られ、市民に愛されていた。しかし製鉄所の高炉休止や主軸産業の漁業の不振などにより、街の活気がなくなって浜唄も人々から忘れ去られていった。そんな中、７６歳の今も現役でお座敷を守る藤間千雅乃さんは、ただ一人で浜唄を歌い続けている。藤間さんの生き方を通じて「釜石浜唄」の魅力を紹介する。

ウィークデイの昼下がり、ふるさと山陰の民話と洋楽ポップスをティーブレイク感覚で送る。鳥取民話研究会の協力を得て、伝承の機会を失いつつある民話を正確な方言の語りによって伝える。（１９９３年１０月放送開始）。◆島根県石見町に伝わる「半殺しか丸殺しか」を鷲見貞雄さんの語りで、鳥取県東伯町に伝わる「大黒さんと恵比寿さん」を中嶋須美子さんの語りで紹介する。

ＦＭ徳島開局１０周年記念ラジオドラマ。◆阿波踊りグループ「おわら連」の女子大生たちが、観光で訪れたグアムで偶然に阿波踊りのおはやし「ぞめき」を耳にする。日本へ帰った彼女たちは、その「ぞめき」と祖父との物語を知ることになる。祖父は戦争の悲劇を語り始める。脚本：草部文子、制作：サンディ。出演：市川博樹、市川展丈ほか。「ＳＵＮＤＡＹ反戦ドラマ２００１」全国のＦＭ３２局で放送。